クレジットカード大手の三菱UFJニコスは19日までに、同社のサイトが外部からの不正アクセスを受け、のべ894人分の顧客カード番号などの個人情報が外部に流出した可能性があることを明らかにした。ネット通販などで使う暗号化ソフト「OpenSSL(オープン・エス・エス・エル)」の欠陥が悪用されたという。

 流出した可能性のある情報は、顧客のカード番号や有効期限、ネット用のID、氏名、住所、勤務先など。カード番号は一部が表示されないようになっており、現時点では不正利用の報告はないという。

 この暗号化ソフトは多くのサイトで使われているが、欠陥が今月初めに明らかになった。ただ、実際に情報が漏れたケースは国内では初めてとみられる。

 三菱UFJニコスによると、11日に不正アクセスが発覚し、ネット上のサービスをいったん停止。欠陥の対策をした暗号化ソフトを導入し、12日に再開した。その後、流出した情報の詳細が判明したという。顧客には連絡してIDの再設定などを求めた。問い合わせはフリーダイヤル(0120・533・137)。