日本行動分析学会から「体罰」に反対する声明が公表されました。
家庭や学校などの場面を問わず、子どもでも大人でも愛犬でも、学び手の学習を口実とした教え手による暴力行為であるすべての「体罰」に反対しています。
反対するだけではなく、暴力を使わずに教えたいことを教えることを推奨し、その方法についても情報提供しています。行動分析学の本領が発揮されるところです。
昨年度はこの声明文を策定するタスクフォースの委員長を務めさせていただき、あらためて「体罰」に関連する文献を読み直し、考え、自らの教育行動も振返る、充実した時間を過ごさせていただきました。そのような機会を与えて下さった、園山先生や、一緒に仕事をしたタスクフォースのメンバーにこの場を借りて感謝いたします。
法務省の「平成25年における「人権侵犯事件」の状況について(概要)」によると、教育職員による体罰に関する新規救済手続開始件数は887件(前年比139.7%)と増加しています。
体罰はまだまだ頻繁に行われているのです。
行動分析学やその他の心理学の研究からは「体罰」には百害あって一利なしということがはっきりと示されていますし、もっと有効で安全で健全な教育法や指導法が開発されています。
すべての教え手がそういうことを学び、学び手が不安や恐怖ではなく、楽しさや面白さ、達成感で学習できるような社会がいち早く訪れますように。
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