東電:作業員から聞き取り 原発汚染水誤移送で
毎日新聞 2014年04月18日 21時42分
東京電力福島第1原発で、非常時以外は汚染水を貯蔵できない建屋に約203トンの高濃度汚染水が移送された問題で、東電は18日、誤送水に使われた4台のポンプを操作した可能性のある作業員ら約90人を対象に聞き取り調査を始めたことを明らかにした。過去に周辺で作業した人の洗い出しも進める。
18日に開かれた原子力規制委員会の検討会で、東電が報告した。聞き取りは25日までに終える予定だという。
報告によると、ポンプのスイッチが収められた分電盤には、空調設備のスイッチも併設されていた。東電は、空調のスイッチと間違えてポンプのスイッチを操作した可能性があるとの見解を示した。
一方、東電は作業の管理強化策として、GPS(全地球測位システム)などで作業員の位置情報を把握する方針も表明した。しかし、規制委の更田豊志委員は「GPSを背負って作業するのは、(作業員の)士気として、いかがなものかと思う」と再検討を促した。【斎藤有香】