映像は、イギリスの人気司会者、ジェレミー・クラークソン氏が司会を務める、
「Clarkson's Car Years」(BBC Two)という番組内で放送されたもので、
「日本車はどのように世界を席巻し、そしてその栄華を失ったのか」
というテーマのもと製作されています。放送は2000年8月。
要点は以下
・戦後日本の自動車産業は壊滅的だったが、再び立ち上がった。
その背景にはまず、戦後日本に技術者を派遣した英オースチンの貢献があった。
・1965年に初めて日本車(ダイハツ・コンパーノ・ベルリーナ)がイギリスに輸出された。
加速は測定できないほど悪く、燃費も最悪。
その上ミニよりも高額だったため、イギリスでの評価は散々なものだった。
・日本車のネーミングは昔から良くなかった。
例としてトヨペット、シルビア、グロリア、セドリック、スタリオン。
・そんな日本車がどうやって名声を得ていったのか。
1.(イギリスではオプションだった)ヒーターが標準装備だった
2.当時の自動車は壊れることが当たり前だった中、日本車は丈夫だった
3.他国のメーカーでストライキが頻繁に行われている中、
日本では企業内労働組合が作られた為にストがなくなり、生産性が劇的に上がった
(※海外では通常、労組は企業ごとではなく、職種・業種ごとに作られる)
4.一人あたりの生産台数が、GM14.9台、アルファロメオ6台の中、日本は43台だった
・日本車の台頭が世界に与えた影響
1.豪州で90%のシェアが誇っていたランドローバーが、
ランドクルーザーの登場によって2%にまで下落。
2.米市場を席巻していたプジョーは日本の「鉄の海」に飲み込まれる
3.モータースポーツにおいて日本車の活躍が顕著に
4.当時アメリカで最も売れた車は、10年連続でアコード。
5.カローラが世界で最も売れた車に(しかし見た目もドライビングも極めて退屈)。
・日本車のあまりの快進撃に、欧州は日本車に輸入制限をかけるも、
日本は欧州メーカーと合弁企業を作ることで規制に対応。
が、数々の失敗作を産んだことで、工場を現地に建てる方針に転換。
その結果、世界中が日本車メーカーの工場で埋め尽くされることに。
・そんな日本にもアキレス腱がある。
まず日本を代表する車のほとんどが、先に発売された欧州車に似ている。
そして日本車からは個性が感じられず、大量生産的である。
ジェレミーが日本車を退屈に感じる理由もそこにある
・昇る太陽が沈み始めている。
欧州メーカーは日本から信頼性の高い車の作り方を学んだが、
日本は欧州から、心や魂を込めて何かを生み出す精神を学んでいないようだ。
以上になります。
最後の予測は外れ、日本車は更に売上を伸ばしていくことになるわけですが、
ジェレミーさんの日本車に対する分析に、外国人は様々な思いを抱いたようです。
PART2は
こちらClarkson's Car Years Episode 2 - How Japan Took Over the World... And Then Lost It
■ カローラは世界中で40秒に1台売れたんだよね。
いまでも車が誕生して以来最も売れた車種なんだ。
トヨタは世界一の販売台数を誇るメーカーだし。
イギリス ■ 世界で最も売れた車ってフォルクスワーゲンのゴルフじゃないの?
ハイチ■ 日本のエコカーは退屈にもほどがあるけどな。
それでもスポーツカータイプの車はイケてるけど。
アメリカ ■ カローラは消費者が求めてた部分を上手くついたんだよな。
単にAからBの地点に安く行くには優れてるんだ。
そんでもって安全だし信頼性もある。そこなんだよ。
カナダ■ 今や日本車は、圧倒的な大差で最高の品質の車を作ってる。
ハンガリー■ 何年か前親がワーゲンの車に乗ってて、それを売ったあとで、
ホンダのシビックとCR-V、トヨタのRAV4に乗った。
そんで今はVolvoのV50に乗ってる。
日本車と比べると、欧州車のほうが優れてるよ。品質がまるで違う。
欧州車のほうがはるかに乗ってて快適だし。
燃費的にも見た目的にも……。勝てないのは値段くらいか。
フィンランド ■ 燃費???? 燃費なら日本車に軍配が上がるでしょ。
ギリシャ ■ 日本の車は確かにより安く、より信頼が置け、メンテナンスにもお金がかからない。
だけどそれでもなお、快適さ、スタイリング、品質、ハンドリング、
そしてパフォーマンスの面で欧州車のほうが俺は好きだ。
今でも日本車より欧州車のほうが上でしょ。
マレーシア■ とりあえずスカイラインは最高の、最も美しい車であることは間違いない!
どんな車であってもスカイラインに勝つのは無理だ。
スイス■ 今はトヨタが世界一の自動車メーカーだけど、
そう遠くないうちにフォルクスワーゲンが抜くだろうな。
正直行って、イギリスのメーカーが頂点に立つことはないだろう。
ベルギー ■ ダットサンについて言及されてないね。
70年代に世界中でバカ売れした1台なのに。
アメリカ■ 日本車はいまだにその地位を失ってないよ。
カローラやシビックの売上台数を見てみろよ。
ニュージーランド■ 俺的に日本車の黄金期は90年代だと思うな。
マツダのRX7、ミツビシのGTOとエクリプス、日産のフェアレディZと240SX、
ホンダのCR-Xとインテグラなどなど……。
最近はアメリカやいくつかのドイツのメーカーと同じように、
どれも同じ形をした車ばかり作ってる。
アメリカ ■ 1969年製のダイハツ・コンソルテ ベルリーナがガレージにある……。
エンジンさえ積み替えれば今でも乗れちゃうぜ :D
オーストラリア■ 日本車のアイコンとも言えるスープラについて、
これっぽっちも言及されてないのが悲しい。
アメリカ■ 俺のカローラは、完璧な標準車って感じだな。
デカいトランク、低燃費、静かなエンジン音、申し分ない馬力、
そんでもってエンジンは防弾仕様だからね。
アメリカ■ 車名が酷評されてたけど、俺は日本車のネーミング好きだぜ。
アルゼンチン ■ 90年代の日本車はエキサイティングだったよなぁ。
最近のはつまらなくてアメリカと同じ道を辿ってる。
アメ車も50、60、70年代はどれも素晴らしかった。
アメリカ ■ 日本は確かな品質がある車を作ってるんだよ……。
この真実から目を背けたって仕方がない。
アイルランド■ ニッサン・GT-R、そしてその他の日本車……。
今まで以上の強さで舞い戻ってきてる現状。
+2 国籍不明 ■ 日本車はまだ負けてないよね。
でも確かに日本の車は乗ってて退屈だわ。
まぁどのみち、将来のことは誰にも分からんね。
アメリカ■ 俺はドイツの高級車(BMW、ベンツ、アウディ)のファンだけど、
日本のメーカーは欧州車よりも、金額に見合う価値を提供してると思う。
ビートル、ポロ、ゴルフ、或いはプジョーやルノーよりカローラを取るね。
ベンツ、BMW、アウディ、ポルシェがある中、レクサスを選ぶ事もないが!
イギリス■ だって日本車は長持ちするし信頼性もあるもん。
欧州車やアメリカの車よりそういう点では上だよ。
アメリカ■ スカイライン、GT-R、RX-7、スープラ、フェアレディZ、NSX……。
80、90、00年代初頭に作られた日本のスポーツカーは、
今までに登場したスポーツカーの中でも、最高と言える車たちだった。
スペイン ■ 最近でも日本の車は良いの多いよ。ニッサンとホンダあたり。
残念だけど、スバルはインプレッサの美しいデザインを、
あり得ないくらい酷いデザインに変更しちゃったけど。
香港 ■ うん。当時のドイツの"スポーツカー"なんか太刀打ち出来なかったもんな。
スカイラインは機動性や技術面でポルシェを完膚なきまでにやっつけてた。
価格面なんかは言うまでもないな……。
アメリカ■ かなりシンプルなことだよ。
お金持ちで人に見せびらかしたいならドイツ車を、
品質の良い、長く長く乗れる車が欲しいなら日本車を、
お金があまりないならフランス車を、
ガソリンが水より安いアメリカに住んでるならアメ車を買えばいい。
ベルギー ■ 最近はドイツ車も「信頼性」ってものに力を入れてきてるね。
他の欧州車メーカーはまだだけども。
チリ■ 日本車はイギリスだけじゃなく、アメリカ市場も支配してますw
アメリカ ■ 日本車は最高だ! 退屈だとかカッコ悪いって評価は的外れだね。
俺的にはアメリカの車がそういう評価になる。
カナダ■ 正直なところ日本が世界を必要としてる以上に、
世界が日本を必要としてるのが実情だよね。
フィリピン ■ トヨタの車は想像力に欠如した人たちによってデザインされてる。
イギリス ■ 何様なの? どういうつもりで言ってるのかすら分からない。
スープラ、セリカ、GT86、MR2……。
この4つの偉大な車もトヨタが世に送り出したんだぞ!
+4 ノルウェー■ ジェレミーが今一番好きな車はレクサスのLFAなんだよな……。
+8 イギリス■ なんだかんだジェレミーは、スープラ、ランサーエボリューションX、
それからニッサンのGT-Rあたりにもハマるんだよね。
+3■ イギリスの自動車産業は完全に失敗に終わっちゃたけど、
日本は年を追うごとに良くなっていってる。情けない。
+2 イギリス■ なんだかんだ、日本車は車として「望ましい」んだよ。それが全て。
アメリカ
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