熊本県多良木(たらぎ)町の養鶏場で確認された高病原性の鳥インフルエンザウイルスについて、農林水産省は17日、韓国で流行しているウイルスと同タイプのH5N8亜型だったと発表した。農水省の家きん疾病小委員会の委員長で鳥取大の伊藤寿啓教授(公衆衛生学)は「韓国からの渡り鳥などによって持ち込まれた可能性が出てきた」とコメントした。

 農水省によると、この型の鳥インフルエンザウイルスが日本国内で確認されたのは初めて。2010年に中国で発生した例などがあるが、今季流行しているのは韓国だけ。これまでに人への感染例はない。

 動物衛生研究所(茨城県つくば市)でさらに詳しい遺伝子検査を続け、熊本県の鳥インフルエンザが韓国由来のものなのか調べることにしている。