安倍内閣は18日、下村博文文部科学相が1995年に閣議決定された村山談話に関し「閣議決定されていない」と誤った国会答弁をしたことについて、理由を説明する答弁書を決定した。下村氏が、談話の閣議決定の有無について明確な認識がなかった▽事務方が作成した答弁資料の誤った記載を事実と誤認した――と説明した。

 下村氏は3月26日に事実と異なる答弁をした。4月8日の記者会見で「閣議決定の上で発表された」と訂正。翌9日の国会では「事務方から上がってきたペーパーに注意すればすんでいたかもしれないが、その通り追認した」と釈明した。

 民主党の辻元清美衆院議員が質問主意書で「ペーパーを追認する以前に、下村氏は閣議決定の有無についてどのように認識していたか」「正しい事実認識を持っていたならば(事務方に)確認を求めるべきだった」などと指摘していた。