週刊文春の記事を巡り、元プロ野球選手の長嶋一茂氏(48)が発行元の文芸春秋に3850万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(後藤健裁判長)は18日、記事による名誉毀損きそんとプライバシー侵害などを認め、同社に440万円の賠償を命じる判決を言い渡した。

 問題となったのは、同誌が2009〜10年、父親の長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督(78)の肖像権などの管理を巡り、家族間で確執があるなどと報じた記事。

 文春側は「長嶋家の内情に詳しい人物に取材した」と主張したが、判決は、家族の内紛を報じた記事に公益性はないとした上で、「十分な裏付け取材をしておらず、真実と信じる根拠はない」と指摘。プライバシーの侵害も認めた。

 文芸春秋の話「承服できない判決で、ただちに控訴する」