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ロタウイルス ワクチンに効果 無料接種を4月19日 4時12分
激しい下痢や嘔吐を引き起こす「ロタウイルス」のワクチンを東日本大震災の被災地で乳児に無料で接種したところ、5歳未満の子どもの胃腸炎による入院が5分の1以下にまで減ったことが分かりました。
この取り組みを行った日本小児科学会の医師らのグループは「全国で無料接種が受けられるようにしてほしい」と話しています。
「ロタウイルス」は、乳幼児を中心に流行する胃腸炎の主な原因で、まれに死亡することもあるため重症化を防ぐワクチンが3年前に承認されました。
このワクチンを日本小児科学会の医師やNPOで作るグループが乳児に無料で接種する取り組みを、東日本大震災の被災地の大船渡市、陸前高田市、それに住田町で行ったところ、「ロタウイルス」による胃腸炎で入院する5歳未満のこどもの数が、震災前、人口1万人当たりおよそ100人だったのが20人以下にまで減ったということです。
グループでは、乳児の感染を防いだことで便などを通じて広がる周囲の子どもたちへの感染も防げたとみています。
ロタウイルスのワクチンに対する自治体の助成は一部の地域にとどまっていて、この取り組みを行った岩手県立大船渡病院の渕向透医師は、「入院する子どもやその家族、それに医療機関の負担も減るので、全国的にも無料で接種が受けられるようにしてほしい」と話しています。
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