地方「わかやま国体」クレー会場に神奈川・伊勢原射撃場 東京五輪開催への“布石”に2014.4.17 22:42

  • [PR]

地方

  • メッセ
  • 印刷

「わかやま国体」クレー会場に神奈川・伊勢原射撃場 東京五輪開催への“布石”に

2014.4.17 22:42
国内トップクラスの設備を誇る神奈川県立伊勢原射撃場。「紀の国わかやま国体」の会場に決まった=同県伊勢原市上粕屋

国内トップクラスの設備を誇る神奈川県立伊勢原射撃場。「紀の国わかやま国体」の会場に決まった=同県伊勢原市上粕屋

 平成27(2015)年に開催予定の「紀の国わかやま国体」で、神奈川県立伊勢原射撃場(伊勢原市)がクレー射撃の競技会場に使用されることが決まった。和歌山県内を含め、近隣に国体基準を満たす射撃場がないことから、日本体育協会が国内トップクラスの設備を誇る伊勢原射撃場に白羽の矢を立てた。高山松太郎市長は「これを機会に2020年の東京五輪でも競技会場として活用してもらいたい」と話している。(川上朝栄)

 同射撃場はライフル射撃ができる神奈川県内唯一の射撃場で、平成25年4月に大規模改修された。射場をアスファルトで舗装するなどして鉛弾が土の上に落ちないよう環境への配慮を徹底したほか、防音施設も新設した。

 伊勢原射撃場を競技会場に決めた背景について、和歌山県競技式典課では「環境対策と規模が合致した」と説明。当初は近畿地方をはじめ、愛知県や岡山県などで候補会場を探したが、鉛対策を実施している射撃場がなかったという。福岡県や熊本県の射撃場とともに最終候補に上がったが、大会関係者のアクセスや設備規模などを総合的に判断した結果、伊勢原射撃場に決定した。

 和歌山県は「これまで、国体の開催自治体が仮設の射撃場を建設するケースもあったが、建設費がネックだった」と指摘した上で、「これほど離れた場所で競技を開催することは異例」と話す。

 クレー射撃競技は来年10月2~4日に開催。約240人の選手のほか、大会役員など関係者約1200人が参加。さらに約1千人の観覧者が足を運ぶとみられ、伊勢原市内の経済波及効果にも期待が高まる。今年5月からは伊勢原市内に和歌山県の県外事務所が設置され、同県職員(4~5人)が市内に常駐して国体事務に当たる。

 現在、神奈川県は県内各市町村に対して、東京五輪の競技会場やキャンプ地の誘致に向けたアンケートを実施している。

 高山市長は「東京五輪の効果を、神奈川にもたらすべきだ」と強調しており、「そのためにも伊勢原射撃場での五輪開催を実現してほしい」とアピールしている。

  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2014 The Sankei Shimbun & Sankei Digital