さて…いよいよ私が応援するアリーナ&クリフトの章に入りました。

きっとクリフトは「ヘタレ」に書かれているんだろうな、(途中までのプレイで断念中だから全容は知らないが)PS版やDS版のようにストーカー癖や妄想癖(?)があるヤツに描かれているんだろうな…と残念な気持ちで読み始めました。 …だって、ペラペラめくった挿絵で、クリフトがアリーナに蹴られているんだもん…

読んでみるとまぁ、いい意味で期待外れ。
あのFC版から登場した、アリーナが城を抜け出そうとしている時にクリフトに話し掛けると聞けるあの台詞「姫にもしものことがあっては、このクリフト………いや、王様がどんなに嘆かれることか」とか言う、「それ」です。これで「クリフトはアリーナに恋している」とゲームのプレーヤーは悟り、全国のクリアリストが想像をふくらませた「それ」です。
別にいいのだけど「それ」が小説には無かった…
「それ」だけでなく、クリフトの「アリーナ好き好き好きぃ~」も無かったし、アリーナがちょっとクリフトを気にかけているという様子も全然無かった…
あるのは、優等生クリフトがさらなる勉学を求めてどこか遠くへ、自分の元を離れないでくれという「アリーナの無言の願い」(いや、小説からは「恋心」からというのは感じられないのよ。我儘を聞いてくれて何かと自分を庇ってくれる幼馴染兼臣下を手放したくないって感じ)と、アリーナに誤って蹴られても「可憐」「いたいけ」「愛しい」を感じるクリフトの姿でした。 …これだけを読むとね、クリフトやっぱりアブナイ奴~ってとられても仕方がないか。では、誤解を解くために本文そのまま使わせていただこう。
(顎を蹴られて)「…痛めた顎を押さえながら、今見た、空中のアリーナの姿を思い返す。それは、彼には、たくましくも憎らしくも見えなかった。今この瞬間の自由をせいいっぱいにはばたく、はかないさだめの小鳥のように、この上もなく可憐で、いたいけで、愛しいものに、見えたのだった」
ですってよ~~~  この後もストーカーせず(笑)、傍でさり気なく手助けして、アリーナのいない所でも健気に頑張る、素敵な素敵なクリフト君なのだ。

あ、アリーナの貞操を奪おうとする事件(私が小説を読むきっかけとなった)、あんなの、別に大したことないない!! どちらかというと、「この方法しか無かったので姫様許して下さいっっ」って苦肉の策をとったクリフトの真面目さを浮き彫りにした感じに思えました。 …ん?クリフトのコト、ちとかいかぶり過ぎかな? 「想い人」だったから押し倒す、って選択肢があったのか…? ぶつぶつ…

ブライもねー、なかなかいいんですよ。
PS版はよく覚えていないんですけど、DS版は「早く帰ろうよー」オーラ全開の、文句タレタレ、ヤル気ゼロのおじーちゃんってイメージだったんですが。クリ×アリを応援する側としては「邪魔者」ですよね。障害があった方が恋は燃えるかもしれないけど… (話がややこしくなるからそれは置いといて。)
「姫に冒険させてあげなさいよー、あなたと同じ、言い出したら利かない子よー」と王様にプッシュしてくれましたし。
そして亀の甲より年の功ですかねー、戦闘を落ち着いて見ている部分があります。戦闘以外でも若いアリーナ&クリフトを見守り、助言する…
こんなブライなら賛成だ。うんうん。

第2章の感想はやはり長くなる----------------