三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

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SAPIO 12/17号に「[通貨危機]ウォン大暴落で借金国家に転落した韓国の土壇場」を寄稿しました。
http://www.zassi.net/mag_index.php?id=55
11/25 20:55~21:20 J-WAVE(FMラジオ・81.3・首都圏ネット)「JAM THE WORLD」に生放送出演しました。http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/cgi-bin/minutes/form.cgi?event=open&start=1

 昨日、長崎県諌早市における麻生首相の講演の詳報を産経ニュースが掲載しましたので目を通しました。
 率直に言って、度肝を抜かれましたこの人、凄い・・・。
 講演詳報は非常に長いのですが、本ブログにお越しになられた方々には、是非とも全文読んで欲しいと思います。

『【麻生首相の講演詳報】(1)「当時、不景気なんて書いた新聞なかった」(6日夜、長崎県諫早市)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081207/plc0812070039001-n1.htm
『【麻生首相の講演詳報】(2)「欧米は日本の話を聞いた方がいい」(6日夜、長崎県諫早市)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081207/plc0812070041002-n1.htm
『【麻生首相の講演詳報】(3)「記者が定額給付金もらうのおかしい」(6日夜、長崎県諫早市)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081207/plc0812070056003-n1.htm 』 
『【麻生首相の講演詳報】(4)「われわれには技術のネタがある」(6日夜、長崎県諫早市)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081207/plc0812070057004-n1.htm
『【麻生首相の講演詳報】(5)完「日本に生まれてよかったと思える国にしたい」(6日夜、長崎県諫早市)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081207/plc0812070111005-n1.htm

 (1)より引用「その2週間後に福田総裁が辞められることを予想しませんでしたし、9月の15日にはリーマンショックといわれる金融災害なども後世、2008年9月15日にこの大不況の始まりだったとたぶん後世の経済学者が書くと思います」
 (2)より引用「今、金融政策をいろいろやっているし、オレたちもやった。金融政策というものは、人がお金を借りに来るという前提で金融政策はできるけれども、金利がゼロでも、企業はお金を返しに来ない、お金を借りに来ない、ごめんなさい、お金を借りに来ない金利ただでもですよ。金利ただでも、お金を借りに来ないという前提で書かれた経済学の本が世界中一冊でもあるなら紹介してくれ、そう言った記憶があります」
 (3)より引用「あの時は定額減税と聞いたら、それは減税をされるということは、しかし、税金を払っている人が安くなる。しかし、税金を払ってないぐらい貧しい人もあるんだから、そういったところを考えたら、これは全所帯に行くべきなんじゃないのと私が言ったら、金持ち優遇と来た。あのねえ、人の言葉じりつかまえて言うけど、じゃあ、こちらの貧しい人々にやるのはどうするかって言えば、全額、全所帯に渡します。全額、税金はわずか。しかし、私はそんな金をもらいたくないという人はもらわなきゃいい。また、1億円あっても、さもしく1万2000円欲しいっていう人もいるかもしれない。そりゃ、その人の哲学、矜恃、考え方の問題なんだから、それをいちいち、調べて細かくやっていったら、それだけの手間でも大変ですよ。だからご自由にされて、あとは自分でしてください。市から振り込んできたら、寄付するもよし、どこに寄付するもよし。自由にされたらいかがです。というのが私の出した案です。」
 (5)より引用「日本が石油1リッターで、1リッターでつくれる…(聴取不能)、ご存じかと思いますが、米国は2リッターかかります。中国は8リッターかかる。ロシアにいたっては18リットルかかる。考えられんでしょう。どうしてこれが新聞にでないのかね燃料効率世界一ですよ。だから、中国もロシアも日本なみの燃料効率にしてくれたら、インドだって8・5倍、日本のね。インドと中国がそれぞれ8分の1にしてもらったら、アジアのこのCO2の話なんか大幅に解消しますよ。それが日本のもっている力です」
 (三橋注:(聴取不能)の箇所は、「GDP」でしょう。)
 
 何が凄いのかと言えば、麻生首相の現状認識能力です。正確に、かつ鳥瞰的にきちんと認識していらっしゃいます。
 (1)の抜粋はリーマン・ブラザーズ破綻が世界経済史において意味するところを正確に捉えられており、(2)(この話、この後もしばらく続きますが)については、かつての日本が苦しんだ、そして今後、世界主要国が苦しむことになる「バランスシート不況」について、きちんと認識されている事を示しています。バランスシート不況下では、どれだけ金利を下げても企業や家計が負債を増やす事はありません。ゼロ金利にしても、量的緩和をしても無駄なのです。みんな借金したいわけではなく、借金を返したいわけですから。
 まさに麻生首相の言うとおり、現在、FRBやECBやイングランド銀行が必死になって利下げを繰り返していますが、無駄な努力に終わるでしょう。
 「不況だ、利下げしろ!」とか、「輸出企業がピンチだ!為替介入で円安誘導しろ!」などと物事の一面だけを捉え、適当な(多くは効果がなく、逆効果の場合も多い)政策を大声で叫ぶ政治家の中では、麻生氏の現状認識能力は際立っています。
 バランスシート不況については、以下のエントリー「欧州連合の黄昏」をご参照ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/20385968.html
 (3)は、ねえw 定額減税をすると言えば「税金を払っていない人を見捨てるのか!」と言われ、定額給付金にすれば「金持ちに払う必要があるのか!」と言われ、受け取るかどうかは、受け取る方が決めればいいと言えば「発言がぶれてる!」と言われ、そりゃこういう愚痴も言いたくなるでしょう。実際のところ、麻生首相の言うとおり、受け取りたい人は受け取り、断りたい人は断ればいいのです。その基準を国が決めて、調査などしていたら、十年くらいかかります。
 (3)では小沢氏との党首討論でも議題に上がった第二次補正、及び金融機能強化法、それに高速道路の休日1000円サービスについても語られています。
 また、引用しなかった(4))では技術投資や設備投資減税について語られています。
 そして(5)のエネルギー効率の話。
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/11255466.html
 これまで「中国の燃料価格引上げとエネルギー効率」のエントリーなど、当ブログで繰り返し触れてきた、日本のエネルギー効率の高さの話、そのものです。こういう事実に基づいた日本の凄さを、政治家が率直に、かつ分かりやすく語る時代が来るとは、感激です。
 麻生首相の講演を読むと、当ブログの読者の方はあまりにもピンと来る箇所が多いため、「ひょっとして三橋のブログを読んでいるんじゃないの?」などと思われるかも知れませんが、実際にはそんなことはないでしょう。と申しますか、むしろそうであって欲しくはありません。
 麻生首相なのか、或いはブレーンの方なのかは分かりませんが、きちんと現状を認識し、問題点を把握し、的確な政策を打てる日本人が多い方が心強いじゃありませんか。
 首相の講演の最後は、以下の言葉で結ばれています。

 「オレたちは、ここで生まれてよかった。どうせ死ぬならこの国がいい。そう思ってこられるような国に今後とも自由民主党、全力あげてがんばります。皆様方の変わらぬご理解とご支援を、心からお願い申し上げてごあいさつ、講演にかえさせていただきます。長時間のご静聴ありがとうございました」

 別にわざわざ仰らなくても、わたしは常々日本で産まれて良かったと思っていますし、どうせ死ぬなら日本で死ぬつもりですよ、麻生首相。

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