三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

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Voice 12月号 特集 金融危機を突破する法」に「特集Ⅱ 東アジアの危険な火種 韓国経済は崩壊寸前だ ウォン暴落、純債務国化-悪循環は連鎖する」(長いタイトル・・・)を寄稿しました。
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 予想通り、ECBと英国銀行が再度利下げを実施し、再びドル高+超円高の流れが始まりました。FRBはともかく、もはや日銀は追随できないでしょうし、するべきでもありません。(どうせ無駄です。)日本は既に「円高をどうするか?」ではなく、「円高ゆえに、どうするか?」の段階に入ったのです。
 さて、自分が寄稿したから言うわけではないのですが、Voice 12月号は凄いです。
 冒頭の竹中平蔵の『経済対策 「三つのシナリオ」』は腹を抱えて笑うほど時代錯誤で凄いのですが、まあ真に凄いのはこれじゃないです。
 P82 三國陽夫「アメリカ国債を処分せよ」
 P104 ピーター・タスカ「円高繁栄論」
 特にこの二つの記事が、身震いするほど素晴らしかったのです。本ブログで「日本の課題」として認識している部分を分かりやすく整理している上に、ソリューション(解決策)もロジカルに提示しています。是非、ご一読をお奨めします。(Voiceの発売日がいつなのか、実は分からないのです。近々だと思います。)
 以下、三國氏の「アメリカ国債を処分せよ」の要旨です。
■アメリカの「住宅資本主義」は崩壊した
■住宅資本主義により、これまでのアメリカは市場原理に反した「強いドル」を実現できていた(三橋注:この辺、わたしが「ドル崩壊!」の第五章で書いたのと、同じ論調)
■住宅資本主義崩壊により、アメリカの「負債デフレ」が始まった
■二次大戦直後、世界最大の債権国アメリカは何をしたか。また、その理由は?
■二次大戦直後のアメリカと同じ立場にいるのは、日本。日本はどうするべきか?
 以下、最後の部分だけ引用
『変動相場制下では、政策によって円安誘導(三橋注:わたしが忌み嫌う日銀の為替介入など)をしなければ、黒字国の円はドルと交換することによって、市場の力で切り上がっていく。結果として、日米の債権債務関係は、円が切り上がることにより均衡してしまうことになる。したがって、いずれにせよ日本としては、黒字分は喪失する。
 イギリスやアメリカで密かに語り継がれてきた「債権大国の経済学」では、このこともあって「黒字は損失、赤字は利得」と理解されている。
 日本の製造業にとってはアメリカの輸入が国内生産に代替され、減少することになるから大きな問題となりえよう。円安誘導のメリットを享受し、もっぱらコスト競争力を維持してきた製品が市場を失うかも知れない。
 他方、日本独自の文化に根ざして創出された、価格設定力のある製品であるなら、円の切り上げ幅以上に価格を引き上げられる。
 海外の歴史や日本の経験を見ても、円高は価格設定力のある新技術や新製品を生み出す原動力となっている。結果として内需拡大が行われ、消費が増加し、文化が高められると、新しい必要が生まれ、価格設定力の根源となる新技術、新製品に結びついていく。
 日本は自国の強さが自国の独自の文化にあることを自覚して、「強い円」を活用する時代に入ったのではなかろうか。』
 以下、ピーター・タスカ氏の「円高繁栄論」の要旨です。
■サブプライムローン問題の本質は、超楽観論によるミスプライシング
■日本が投資立国を目指すのであれば、短期的なスパンではなく百年単位で物事を考えなければならない
円高こそが負の連鎖を解消する
■良きにせよ悪しきにせよ、今回の世界金融の混乱に対して日本一国だけが不在だった。
円高は日本を活性化させる有力な解決法であり、なおかつそれは人為的、政策的な刺激によるものではなく、自然に任せる形で現実化する
 以下、最後の部分だけ引用。
『日本人に必要なのは、資金運用に関するごく普通の「常識」である。資金運用の成果を決定する要素の中で、大部分は常識に属する物である。なにもウォーレン・バフェットのように特殊な頭脳をもつ必要はない。普通の常識と判断力があればよいのであって、何も恐れる必要はない。「頭がよくなるほど、常識が失われる」こともあるのだから。
 この一年間は、ひょっとすると日本の大転換期になるかも知れない。何が起きるかは分からないが、ただ一ついえることは、日本人は、日本のために、日本のお金を使わなければならないということである。日本の景気を活性化したいのであれば、まずあなたがお金を使い、あなたのお金を増やすしかない。

 三國氏にしてもタスカ氏にしても、わたしレベルでは足下にも及ばない真のエコノミストとしての知性が感じられます。それに比べて、ネームバリューだけは高い冒頭の記事を書いた人の時代錯誤ぶりは・・・ほとんど涙が出るほど惨めです。人間、なかなか過去の成功体験から抜け出せないものだとは思いますが。
 しか~し!竹中などとは比較にならないほどの知欠が「エコノミスト」だとか「経営コンサルタント」を名乗っているのが、現在日本の真実であり、最大の問題なのです。(昨日のコメントで「ス内パー」様に先を越されてしまい、悔しい思いをしました。元々、本日はこのネタをやるつもりだったのです。)

『第153回 韓国の通貨危機、再び忍び寄る 経営コンサルタント 大前 研一氏 2008年11月5日
http://www.google.co.jp/gwt/n?u=http%3A%2F%2Fwww.nikkeibp.co.jp%2Fsj%2F2%2Fcolumn%2Fa%2F159%2Findex.html&hl=ja&source=m&start=0&output=xhtml1_0

 内容は正直「便所の落書き」レベルなので、一々引用しません。興味がある人は読んでください。
 2ch風に三行でまとめると、
韓国は金融危機で大打撃を受けている
結果的に、ウォンが暴落している
日本人が韓国の銀行にウォン建で預金すれば韓国の危機は収まる

 ・・・・こいつ、高金利に惹かれてアイスランドの銀行に預金していた英国人30万人の口座が、現在どうなっているのか知らないのでしょうか?(知らない方のために、アイスランドの英国人預金は、現在凍結中)それとも、確信犯で「もしこの提案(韓国の規制緩和)を実行するならば、日本人の持つかなりの貯金が、韓国に移行することになるだろう。そうなれば、韓国は流動性が確保できる」などと狂った提言を書いているのでしょうか。
 どこの世界に利下げを繰り返し(韓銀は本日も利下げしました)、通貨が暴落している国の通貨で預金する莫迦がいるというのでしょう。
 とりあえず、お前が自分の全財産を韓国の銀行にウォン建てで預金しろ、大前。

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