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男性のプライドが治療の妨げに…激増する不妊治療の相談

産経新聞 4月16日(水)9時13分配信

 不妊の原因は女性側に求められがちだが、世界保健機関(WHO)によると全体の48%は男性側にあるとされる。専門家によると、こうした現実と認識のずれや、男性の持つプライドなどが、治療を遅らせる結果につながっているという。

 厚生労働省によると、全国の不妊専門相談センターに寄せられた相談は平成24年度が2万1452件で、9年度の1891件から10倍以上に急増している。

 一方、WHOの国際調査によると、男性が体内に通常保有すべき精子の最低基準値は、1998年から2011年の間に約20%も下がった。環境ホルモンなどの影響ともいわれるが原因は判然とせず、その中で男性不妊患者は潜在的に増えている。

 「不妊治療では、男性も当事者意識を持ち、夫婦同時に診察を受けることが重要だ」。全国でも珍しい男性不妊の専門医である「リプロダクションクリニック大阪」(大阪市北区)の石川智基医師が指摘する。しかし、現実には「女性だけが治療を続ける習慣が今も残っている」という。

 男性が治療を受ける妨げとなっているのは、男性側の意識にあるようだ。石川医師は「男のプライドや、自分は大丈夫という根拠のない自信が治療を遅らせ、出産における女性のタイムリミットが近づいてしまう」と指摘している。

最終更新:4月16日(水)16時41分

産経新聞

 

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