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小保方さん恩師が京都講演 STAPで脊髄損傷の犬歩く

チャールズ・バカンティ教授(米紙ボストン・グローブ提供)
チャールズ・バカンティ教授(米紙ボストン・グローブ提供)
Photo By ゲッティ=共同

 STAP細胞論文の共著者で、論文の撤回に反対している米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授が15日、京都市で開催中の国際会議で講演した。バカンティ氏はSTAP細胞についても言及。論文の主執筆者である理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)と同様、「STAP細胞はある」と主張した。具体的な動物実験の結果まで明かした。

 バカンティ氏は、小保方氏の米留学時代の指導教官。2月に論文データに疑惑が見つかって以降、公の場に姿を見せず、日本メディアの取材にも応じていないだけに注目が集まった。会場は、報道関係者の入場を厳しく規制する厳戒態勢が敷かれた。

 参加者によると、講演のテーマは「再生医療と幹細胞」。バカンティ氏は約400人を前に、論文の画像が理研の調査委員会に不正と認定されたことについて言及。小保方氏の単純なミスだと指摘した上で、「悪意やだます意図のある間違いではない。すでに画像の取り違えの訂正が行われており、結論には影響しない」と主張。「STAP細胞はある。小保方氏の研究は優れている」と強調した。

 STAP細胞の移植で「(脊髄損傷で)歩けなかった犬が歩けるようになった」と、具体的な動物実験の結果も報告した。また、体調不良が伝えられる小保方氏に、「(大学のある)ボストンに戻っておいで」と呼びかけるスライドも映写した。出席した男性研究者(40)は「小保方さんを信じているのだなと思った」と話した。

 バカンティ氏は今月1日、「論文の誤りは研究結果に影響しないと信じる。論文は撤回されるべきではない」とする声明を、所属する米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院を通じて発表している。

 一方、理研はこの日、論文で小保方氏の執筆を指導した発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹副センター長が16日午後、東京都内で記者会見すると発表した。笹井氏の会見は1月末に小保方氏とともに成果を発表して以来で、問題発覚後は初めて。笹井氏は研究を統括する立場にあり、論文執筆時に助言する役割を果たした“重要人物”。それだけに、論文やSTAP細胞の存在について、どのように説明するか注目される。

[ 2014年4月16日 05:30 ]

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