■奈良県生駒市「ナイヤビンギ」 中川恭一さん(46)

 思わず、「生駒は哀(かな)しいおんなまち……」と昭和歌謡が口をついて出た。生駒ケーブル宝山寺駅を降りると、かつての遊里を彷彿(ほうふつ)させる門前町が広がっていたからだ。目的は、赤い外柱が目を引く瓦屋根の建家。

 中川さんが迎えてくれた。

 「築120年だそうです。10年ほど前、ここを借りて。カフェをしていたら、友達が『ビールも出せ』『つまみも出せ』って。エスカレートしたんです」