2014-04-16

あの日、ブラックだねって君が言ったので

20代のころ、ずっとブラック企業で働いてた。

2〜3年おきに転職をして、合計3社で働いたが全てブラックだった。

どれくらいブラックだったかというと、

月に400時間ほど労働して手取りが17万円ほどだったり、

45連続休み無しの時期があったり、残業代ゼロボーナスがほぼなかったり。

この10年弱で得たボーナス総合計は約12万円くらいで、

実質的残業代ゼロだった(含み残業になってた)。

自分転職をした理由は上記で述べたような労働時間低賃金でなく、

役員が社内で不倫していたことや、上司尊敬できなくなったから、というものだった。

待遇賃金ブラックだと思わなかったのは、

Web業界下請けなんてこんなものだろうな、と思ってたし、

他の会社の事をあまり聞いたことがなかったからだろう。

自分会社員を完全に辞めたしばらく後に、一般企業に比べたら信じられないような

ブラック環境だった事を認識した。

会社員をやめてしばらくぷらぷらとニートみたいな生活をして、

近所の猫にまたたびを与えて遊んだり、図書館に篭って読書をしたりしていた。

だがある日、ひょんなキッカケで経営者になることになり、人を雇う立場になってしまった。

経営することになったのは自分経験のあるWeb系の会社なのだが、

人を雇う時に、これまで自分が雇われていた時と同じ待遇で雇った。

従業員はその待遇に関し文句を言ってくることはなかった。

しかしあるとき、異業種(上場企業や有名企業)の人たちと飲む機会があって、

僕は自分経営している会社の話をした。給与待遇の話も含めて。

・・・一瞬、その場の空気が変わったのがわかった。

冗談ぽく「ブラックだねー」と言われたが、そのセリフ冗談などではなく本心であり、

周りからとても冷たい視線を感じたのを覚えている。

その後、そのホワイト企業メンバーのうちの1人と何回か飲みに行って聞いたのだが、

ほとんどの日が18時〜19時には終わる

残業は少ないが、あったとしても残業代が出る

・土日祝日の出勤はほぼ無い

・毎年、有給をとって海外旅行へ行っている

ボーナスが年に4ヶ月ぶんほど出る

スポーツジムにタダで行ける

・条件によって住宅補助が出る

年収は30すぎで推測で450〜500万ほど(年齢万円×16ヶ月)

 (※金額に関して本人は満足はしていないようだった)

けっこうカルチャーショックだった。こういう会社が「普通」なんだなと。

そして僕は自分会社待遇を、誰にでも言うようなものでは無いものだと知った。

それから、うちも19時あがりにして、土日もなるべく休ませるようにした。

そうしないとなんとなく、あのホワイト企業メンバーに責められる気がしたからだ。

その後色々あって、経営していた会社は1年もたずに休眠することとなった。

仮に待遇ブラックのままだったとしても、この結果はあまり変わらなかっただろう。

僕の力不足が原因だったと思う。

そしてまたWeb会社に勤めることになったんだけど、

まぁやっぱり待遇ブラックだ。

そこで思うのだが、こういうのは業界的にある種の仕方がない事なのだろうか。

「『こういう業界』なのに選んだ」ことが間違いなのだろうか。

もちろん、探せば中小企業Web会社ホワイトもあるかもしれないが、それは限定的だ。

このブラック問題を考えるとき、みんなは「一般論」として多くを語るが、もしかして

もっと切り分けて話す必要がある部分もあるのではないだろうか、とふと思った。

あの日、ブラックだねって君が言った事を、回想した。

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