首相と会談した日銀総裁、2%からずれたら「政策調整」と言明
[東京 15日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は15日、官邸で安倍晋三首相と会談し、日銀が掲げる2%の物価安定目標について、達成への道筋を着実にたどっていると説明する一方、道筋から外れる場合は躊躇(ちゅうちょ)なく政策調整すると伝えたことを明らかにした。会談後、官邸で記者団に語った。
総裁は会談で、首相に対して2%の物価安定目標の達成に向けて「道筋を着実にたどっている」と説明する一方、「未だ道半ば」とも指摘。済状況の十分な把握に努め、内外の経済情勢を踏まえて「2%の物価安定目標に向けた道筋からずれていくことあれば、ちゅうちょなく政策調整する」と強調した。
こうした点について「総理にも理解いただいたと思う」と指摘。首相からは、金融政策運営で「特別な事はなかった」とし、追加金融緩和などについて要請はなかったと語った。
首相との会合は定期的なもので、10─11日にワシントンで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の報告を中心に、金融・経済情勢全般について話したという。
(伊藤純夫 山口貴也)
*内容を追加して再送します。
© Thomson Reuters 2014 All rights reserved.