「キッチンが走る!」今日は伊豆半島を一気に南下下田市を訪ねます。
(山下)わあきれ〜。
きれ〜。
(杉浦)お〜春だな。
桜がいっぱいだ。
下田です下田。
どこどこどこ。
下田結構下ですよ。
だいぶ下ですね。
えこんなとこ?はあ…伊豆半島の…。
先っちょですね。
この季節ですから今のこの春らしい感じ。
春さんの名前のとおりですね。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
新感覚の日本料理を追求する山下春幸シェフ。
下田の食材で春を演出しようと意欲満々です。
お。
水族館はな…。
ホンマや水族館や。
あ!海やすぐ横!水族館の隣海ですやん。
海と水族館合体してるんですね。
あ〜!黒船や!え黒船走ってるんですね。
下田ですもん下田。
幕末にペリーが来航した下田。
海とともに歩んできた町です。
何か漁師町っぽくなりましたよ。
ああ来た来た来た…。
船や。
船船。
すっごい漁船の数ですよねでも。
漁港をちょっと散策しましょう。
散策しましょう行きましょう。
最初にワゴンを止めたのは町の先端にある須崎漁港。
およそ100隻の船が集まる港です。
来た〜。
よっしゃ〜。
あ〜海だ!漁港ってやっぱいいですね。
ねえ。
います?向こう側…ほらちょっと何か…。
こんちは。
すいませんこんにちは。
今の下田の旬の魚って何かありますか?お〜金目鯛!ちょっと船お邪魔しても…。
(勝美)いいですよ。
いいですか?やった。
失礼します。
すいませんお邪魔します。
うわあ!でっかい。
でっか!いい形の金目鯛いますね。
うわあ!うお〜!下田の春。
下田の春。
何か金目鯛こんな大きかったでしたっけ。
(勝美)肉付きがいいでしょ。
(勝美)6月頃から持ち始めるからね。
初夏の産卵を控え脂がたっぷりのった金目鯛。
下田は水揚げ日本一を誇ります。
(勝美)これがだからね…ひ…ひも…?
(勝美)日戻り。
なるほど俺ひもで釣る…。
違う違う。
日戻りこっちの日戻り。
日帰りの日戻りですね。
じゃあ鮮度もその分いいと。
そうです。
それは昔からですか?
(勝美)そうです。
40年も前からブランド化してるっていうのはねやっぱりはしりですよね。
(勝美)そうですね。
へえ〜…。
須崎の漁師の心意気を受け継ぐ土屋勝美さん。
新鮮な金目鯛を持ち帰ろうと日々海に出ています。
朝4時に出航した船は下田と伊豆大島の間で漁をします。
この辺りの海は陸から急激に深くなっているため深海魚の金目鯛を日帰りで取る事ができるのです。
海底にはエビなどの餌が豊富で大物が揚がるのも自慢です。
魚体を傷つけないよう大切に釣り上げその日のうちに築地などに出荷。
大きいものは1匹1万円になる事もあります。
土屋家では父の代から2代にわたりここで漁を続けています。
勝美さんが取れたての金目鯛を振る舞ってくれます。
うろこ取ってもきれいな色ですね。
(勝美)そうですね色がね。
そのままどうぞ。
(勝美)俺いいの?おすすめは刺身。
うまいな。
これは…。
(勝美)食ってみて下さい。
日戻りのやつを。
おお…。
何だこの脂ののり方は…。
うう〜…。
(勝美)脂すごいでしょ。
ブリトロのようなこの脂ののり方が。
上品!更に漁師の家だからできるぜいたくな食べ方を妻のいづみさんが教えてくれました。
それは何とフライ。
金目っていうのはだから自分が取って買わなくてもいいでしょ。
そっか。
1匹ねこれ持って帰ろうかみたいな。
(勝美)半分刺身にして半分から揚げとかフライとか。
すごくぜいたくな事ですよこれね。
家族誰もが大好きだという金目鯛のフライです。
金目のフライいただきます。
フライやのに歯がいらんかった!ふわふわふわふわ〜って!このしっとり感歯がびっくりなんですけど…。
う〜わ…。
(勝美)やわらかいでしょ。
こんな魚のフライがあるとは…。
(勝美)魚のあれがないでしょ臭いが。
臭いなんてそんなの全然ない。
全然ないです。
どっとついてる訳じゃなくて細かく。
それが細かいから多分火を入れても基本硬くならないですよね。
それが日戻りなんですよ。
完成されてるじゃないですか技がいっぱい入って。
釣り上げられてその状態でくるでしょう。
難しいですね。
大丈夫です。
いやホントに…いやいや…そう言いますけど。
こんないいものをあまり煮すぎて焼きすぎるとごまかしちゃうじゃないですか。
それも料理人の腕ですからね。
いやいやまたそんなプレッシャーを…。
了解って言ってしまったけれども…。
料理人魂に火が付いた山下シェフ。
下田が誇る金目鯛にどう向かい合うのか。
海岸のそばまで山が迫り海の幸と山の幸に出会えるのも下田の魅力です。
だいぶ山…。
何かあったら言うて下さい。
え?あ…。
何か出てる。
煙が…。
気まぐれなん?何なん?気まぐれ売店。
何かすごい気になるな。
いいですね。
地場産品持ち寄り処。
あそこ見てあそこ。
「出す人気まぐれ売る人気まぐれ」。
ホンマや!すごい!店には農家が持ち寄った野菜が並んでいます。
その中に下田ならではの春の食材がありました。
わさびの花。
初めて見た。
でも葉っぱは若いですけど。
花わさび今でしょ!はい出ました。
下田の春の風物詩かれんな花をつけたわさび。
茎や葉ごと収穫するそうです。
この状態を見に行きたいですね。
これこれ行きたい!これお母さんどなたが出荷されてるやつですか。
これはねこの上の方の土屋さんって方なんですけどね。
何さん?土屋さん?じゃあさ昭良さん。
あのねえっとねみんな名前で…仁さん。
昭良さんって方がね…。
八木山で…。
昭良さんどこであれかな?わさびをやってますんで電話をしてみますよ。
もしもし昭良さん?気まぐれ〜。
おはよう。
わさび沢を見てみたいっていうんで。
あ杉浦!杉浦太陽さん。
あのねいい男だよ。
うん。
あの…どこ?あんたんちどこや?あの…じゃああそこと違うの?わさび農家を紹介してくれる事に。
じゃあどうぞキッチンワゴンへ。
更に道案内まで。
ありがとうございます。
結構山なんですね。
すごい細いですこの道。
お母さん絶対分かんないですよここ。
(妙子)そうですね。
あでも何か水がちょっと流れて沢が。
水もおいしいでしょ。
水も。
全然お茶とかコーヒーいれても全然違いますよね。
あお父さん!すぐ分かる格好で。
あ!昭良さん?
(妙子)昭良さん。
止まってもらっていいですか。
昭良さんいた。
うわ〜全然違う。
あ〜気持ちいい!どうもすいません。
すいません。
杉浦太陽です。
よろしくお願いします。
待っていてくれたのはわさび作りのベテラン土屋昭良さん。
わさび田は更に山の上だというので直売所の妙子さんとはここでお別れ。
うちのワゴン使っていって下さい。
ホント助かりました。
昭良さんよろしくどうぞ。
どうも〜失礼します。
(妙子)いってらっしゃいませ。
いや〜結構な奥にありますね。
やっぱ上の方がいいんですか?
(昭良)ええまああの高いとこの方が水もきれいだし。
そうですよね。
(昭良)ちょっとゆっくり行きましょうか。
春さん頑張りましょう。
はい。
険しい山道を15分。
あ日当たりのために。
(昭良)そうそう。
日が当たらないと駄目なんだ。
そうですよね。
山頂付近には杉林を切り開いたわさび田が。
およそ50年前農家の人たちが力を合わせて作りました。
あ〜なってるなってる。
うわすごい。
あ!お花ありますよ。
あるある。
結構茎太いっすね。
これやっぱ今の時期限定のお花…。
ここら辺きれいに咲くでしょ。
あホントだ。
結構…がさっといるんですね。
(昭良)一株にすごい咲くでしょほら。
ホントだ。
ほらほらホントホント。
(昭良)それなんでみんな農家さん取って出荷してんですけどね。
へえ〜意外なんですけど。
春のわさび田を彩る純白の花。
どんな味がするのでしょうか。
お〜!あ春の苦味とわさびの香りと…。
合体したバージョン。
はあ〜!春のわさびだ!これすごい。
不思議!
(昭良)苦味があるんでね。
いや苦味が…。
春ですね!わさびの辛みとちょっとふわっとした爽やかな感じがね。
うわおいしい!おいしい!暑さに弱いわさび。
暖かな下田ではほとんどが標高の高い涼しい場所で作られています。
手入れや収穫は重労働ですが昭良さんは父親たちが切り開いたわさび田を残していこうと今も険しい山を上り下りしています。
これホントここ源流ですよね。
(昭良)そうですそうです。
そこ行っていいですか。
これこれこれ。
うわ〜。
違います?全然違う。
お〜…軟らかい。
あわさびのこの水分の味と同じ味がする。
これ今でもこれある程度冷たいじゃないですか。
真冬とかすっごい冷たいですか?
(昭良)手が動かなくなっちゃう。
冷たくて?水が。
(昭良)指先で苗をつかめなくて…。
もう手が動かない。
(昭良)動かない。
なるほど。
でもその大変なね何か冬が…。
やっと冬が終わったっていう。
太陽の大体その…何ていうの色合いが変わってきますもんね。
春になると。
この感じがね。
何ていうのこうちょうどこの山の合間にすっと日が入って水がさ〜っと…。
水がキラキラキラキラしてて。
太陽と空気と水と。
きれいですよね。
(昭良)この太陽の光がこう…反射してくる時の様っていうのはすごい幸せ感じます。
いいですね。
春の日ざしにキラキラと輝くわさび田。
花は全て収穫する訳ではないといいます。
これがず〜っとこれから2mぐらい伸びます。
え?2m?ず〜っと伸びるんですよ。
伸びますね。
そうするとここのちょっとピュッピュッて出てるのあるでしょ。
これに種がつくんです。
これね。
ここじゃないんですね。
こういったさやの中にば〜っとつきます。
へえ〜…わさびの赤ちゃん?これ。
そうですそうです。
わさびの種のね。
下田のわさび作りは品種改良の歴史でもありました。
先人たちは下田の気候に合う暑さに強い種を選び抜いてきたのです。
昭良さんは自分のわさび田で取った種を大切に保管しています。
木箱に入ってるんですか。
(昭良)木箱と…。
ほ〜!種っていうのはこのちっちゃいのですか?
(昭良)そうそうそうそれ。
このちっちゃい粒のあるでしょ。
あこれ?あ!もやしみたい。
ちっちゃ!それ僕らその恩恵に預かってわさびができるっていう事ですね。
長い間育てて…
(昭良)恐らくそういうふうになってきてると思います。
わさびの種ってなかなか出会えないですね。
この季節限定わさびの花を使った家庭料理を頂きます。
昭良さんの妻絹代さんです。
これちょっと取ってみて。
お好きなだけちょっと食べてみて下さい。
これはもう?
(昭良)もうできてます。
へえ〜こうなるんだ。
漬けてから3日ほどが食べ頃だそうです。
あもうやっぱこうつ〜んとわさびの香りがしますね。
いただきます。
(絹代)どうぞ。
あ!いい音してる。
うん…お〜!鼻に抜けますね。
ほ〜!お花でもわさびです。
ホントに?いただきます。
(絹代)辛いです。
おいしい!後頭部までに抜ける感じ。
きた〜!でもおいしいですよねこの時期確かに。
いやこれはおいしい。
下田の春の味。
あ〜。
昭良さんが感じるこの下田の山の良さ山の暮らしの良さってどういうとこ感じられますか?ここの山の良さ?住めば都ですからね。
水はおいしい空気はきれい。
で自然のその…四季の草花とか動物や小鳥のさえずりとかねやっぱここ住んでたらやっぱ絶対いいですよね。
朝起きると鳥とかさえずってるんですよ。
そういう声が聞こえるんですよ。
そういうのとかやっぱ空気がいいですよね。
(絹代)お弁当持って行くんです。
あ〜いいよな。
お二人で?そうですね。
おかずがそんなになくてもねおいしいですよね。
もう景色がおかずみたいな。
そうですね。
いいっすね〜。
いいな〜。
17年間夫とともにわさび作りをしてきた絹代さん。
しかしひざを痛め夫婦でわさびの沢に行く事は少なくなってしまいました。
まあ体調子悪いのにさ連れてってやっぱほらわさび沢も段差のあるとこ上る時なんかはしごで上り下りしないと上れないんで。
奥さん大事にしないといけないですね。
同じ仕事を2人でやるっていいと思うんですよね。
奥さんも2人で行くわさび沢が好きなんですか?好きです。
やっぱり作業工程で女房がやった方がいい仕事があるんですよ。
作業工程という体のてれ隠し…。
てれ隠しですね?今。
(昭良)そんな事ない。
昭良さんのほっぺたが急に赤くなったのは…。
いや寒いとこからあったかいとこへ入ったから。
お母さんの顔も赤くなってきた。
うわ〜頬が赤く。
いいですね。
夫婦で育てる春の味。
花わさびを分けて頂きました。
帰り際太陽君が庭先であるものを発見。
(昭良)夏かんですね。
(昭良)全然手入れしてないからね。
見つけたのは夏みかん。
昭良さんが生まれる前から代々家で食べられてきました。
これもらってっていいですか?え!?とダッシュした昭良さん。
あっという間にはっさくの木に登ってしまいました。
待って待って待って…!何やってるんすか!昭良さん…。
ちょっとそこ取れます?いきます!
(絹代)上手に投げて。
(昭良)はっさくはでもおいしいからね。
空飛ぶはっさく。
昭良さん山育ちのすごさを今ものすごく体感しました今。
お父さん格好いい!
(昭良)格好良くはないけど。
いや格好いいよ。
四季折々の食材がいっぱいあるでしょうここね。
まさに山の暮らし。
山育ち恐るべし。
ありがとうございました〜!ありがとうございます!山の達人ありがとうございます!ラブラブだな。
ラブラブ。
何か温か〜い感じを感じました。
ホントに。
ひたすらてれ隠しの話ししてました。
先人たちがここの土地に合ったわさびを残してくれた。
やっぱりどうしても新しい和食をやろうとするじゃないですか。
そうすると新しい方向に走ろうとするんですけど最も大事な事はやっぱこう…山下さんのモットーは家庭料理の心をベースにした新感覚の和食。
和と洋を自由に組み合わせた料理は斬新さとともに温かみが伝わってきます。
自然とともにある下田の暮らし。
夕方5時潮がひいて磯が現れました。
太陽君と山下シェフは再び金目鯛の漁師勝美さんのもとへ。
勝美さんは父親の久直さんと獲物を見つけに磯に行くというのです。
(久直)あれいってみるか。
あの石やってみんか。
足取り軽いなお父さん。
あの付いていけないんですけど。
速すぎて。
そんなん持ち上がらないでしょ。
せ〜の…。
よいしょ。
おじいちゃんパワフル!パワフルや。
(久直)いんじゃんいっぱいいるじゃんこっちに。
こっちへ来てみなほら。
めっちゃおる!こんなにいるんですか。
あ大きいのいました大きいの。
これも地元のものなんですか?
(勝美)ここでいういそもの。
初めて聞いた。
いそもの。
地元でいそものと呼ばれる巻き貝。
これも漁師の食卓にはおなじみの海の幸です。
みんな食べてないだけなんですね。
食べられないものっていうのはほとんどないねうん。
昔からこういう磯のものは。
海に行けば晩のおかずが取れるわけ。
海の恵みですね。
これはこの光景みんな磯に来ると少年に戻るんですかね。
みんな少年に戻ったかのような…夢中にやってる。
(久直)幼稚園の時からねおじいさんの晩酌の魚釣ってくんだ。
磯行って。
みんなここの子供たちは磯で学んでいくわけですね。
浜の日没。
そろそろ夕御飯の時間です。
今夜のおかずいそものをごちそうになります。
海水で?外れやすくなるんですね。
そう。
食べやすくなる。
みそ汁のだしにも使うといういそもの。
今日は塩ゆでした身を頂きます。
いただきます。
これはおつまみにいいやつ。
あうまい!肝のほろ苦さとこの小ささの中に凝縮してますねぎゅっと。
磯のうまみが。
ビールが欲しくなるでしょ。
ビール。
ビール?いやいやいや…。
これみんな好きなの分かりますわ。
幼少の頃からもうずっと地元ですか?2人。
そうです。
磯も沖も?沖も。
おじいちゃんからして自分の地元の海っていうのはどんな存在ですか?う〜ん…。
77年。
海が俺を呼んでいると。
だってこの上から見えるでしょ。
潮のなくなったのが。
あ〜潮がひいたら何取りに行こうかっていうぐらいに。
今日波がないからボートで行こうかって。
楽しいっすね。
楽しいです。
一番の楽しみです。
海大好きなんですね。
うん好きだね海が。
明日お待ちしております。
ありがとうございました!これで食材探しの旅は終了。
やはり思うのは海に生きる人は海に生きてるっていう感じはしてるじゃないですか。
山は山でねわさび沢を見ながら美しいとか楽しいっておっしゃってたんで。
そういう見た目のシーンとかご自身たちの思いが何かお皿の上に表現できればなと。
山下さんその思いをどんな料理で表現するのか。
スタッフの反応を確かめながら構想を練ります。
それは鍋っていうのがわさび沢って事ですか?そうそうそう。
わさびね沢の水面キラキラってあったじゃないですか。
それやっぱシェフのこの旅の思いって事ですね。
そうですよねやっぱり。
僕からのメッセージじゃないですけど別に仲良くして下さい…悪い訳じゃないけども何かそういうふうな感じにしたいですよね。
海と山があってこの土地だっていう。
そうそうそういうストーリーとしてこれは絶対入れたいと。
下田ならではの食材で春を奏でようという山下シェフ。
海の幸も山の幸もともに主役です。
お披露目会当日。
新和食山下春幸創作料理に挑みます。
手にしたのは脂ののった金目鯛。
日戻り金目。
目がきれいですね。
ぷるっぷるですから。
これホントねいい金目でね漁師さんの魂感じますよね。
まずはうろこを取っていきます。
おろした身は豪快に厚切りに。
昨日のフライに敬意を表して渾身のオリジナルフライを作ります。
合わせるのはいそもの。
おいしかったですよねこれね。
貝のエキスたっぷりのだしをとっていきます。
うわ〜いい色出てきた。
何か磯の香り。
長時間炊いてるから貝の中のわたの味とかそういうものがぶわ〜っと出てきて。
いそものの風味を金目鯛のうまみにプラス。
豊かな海の暮らしを表現したいという山下シェフの思いです。
そしてソース作り。
使うのは山下シェフもびっくりの花わさびの三杯酢漬け。
やっぱり地元の人ってそのものの食べ方のおいしいの知ってるんだなと思って改めて感心しましたね。
なので逆にそれを使わさせて頂いて。
手作りのマヨネーズと合わせてタルタルソースに。
家庭料理でおなじみの調味料が大変身。
でけた。
あと卵とこれだけ。
あ!おいしい。
下田タルタルや!いいでしょいいでしょ。
わさびの風味は何か入ってて。
酸味も効いてるし。
子供さんでも食べれるかなと。
いいですね。
ここからが仕上げ。
いそもののだしに2時間漬けた身を揚げていきます。
またいい香りしますねホントに。
これはもういそもののエキスを…。
吸った金目鯛。
更にうろこも揚げ始めた山下シェフ。
完成はお披露目会でのお楽しみ。
続いてはわさびの花。
昨日ひらめいた新しい発想の鍋料理を作ります。
更にこの花を。
盛り付けがわさび沢じゃないですか。
わさび沢でしょ。
ここで登場したのは金目鯛のあら。
たっぷりと使ってだしをとっていきます。
いい香りしてますね。
すごいねこれ。
ホントあれですよね。
上品ですよね全てが。
どんな味がするんでしょうそのだしは。
あらが…金目の優しさが出てますね。
今回あえて?あえて。
そういうあれだったんですよ。
だしに脂を浮かせるという。
下田の海の恵みがキラキラと輝くわさび沢に。
素材の持ち味を十分に生かしました。
これで全ての準備が完了。
いよいよお披露目会です。
会場には花わさびの土屋さん夫婦。
そして金目鯛といそものを頂いた漁師一家も。
さあ完成でございます!お待たせしました〜。
じゃあ奥からいきますね。
こっちからいこっか。
はい失礼しま〜す。
はい奥様失礼しま〜す。
漁師魂春の金目フライ。
(拍手)フライといえば昨日ねいづみさんが作って下さいましたけども。
あれが感動的においしかったので私なりに少しこれアレンジしてみたんですけど。
1品目は…磯の香りが効いた金目鯛のフライに酸味が効いたわさびの花のタルタルソースがベストマッチ。
海と山が合わさったひと皿です。
素揚げしたうろこが春らしさを添えています。
これはねやっぱ今の時期限定のね春のフライです。
(勝美)おいしいおいしい。
うまいうまい。
うまいこれ。
おじいちゃんの「おいしい」出ましたよ。
おじいちゃんに言ってもらった。
(久直)最高。
(いづみ)これはやっぱり爽やか。
春にね。
(勝美)軽いよな味が。
(いづみ)さっぱりしてていいね。
そうなんです。
おいしいです。
(勝美)わさびの三杯酢なんだこれが。
そうなんですよ。
この今の時期だからこのうろこが桜の花びらのようになって。
今しかない花わさびが散って。
(久直)77年生きて初めて食べましたよ。
ありがとうございます。
海に生きて77年。
シェフとの出会いですね。
良かった〜。
続いては…金目鯛のあらでとっただしでキラキラと輝く春のわさび沢を表現しました。
さっとゆで花わさびのほろ苦さを楽しむ絶品です。
はっさくと夏みかんを使った特製のポン酢で頂きます。
(昭良)これでいいですか。
はい。
花の所が菜花のようなほろ苦い感じ。
わさびってどうしてもこうなかなかふだん主役になれないですよね。
だからもう今回はその沢の感じをそのままこう感じてもらおうと。
わさび沢がキラキラするキラキラするとお父さんおっしゃってたからそれがねホントにキラキラしてたんですよ。
(昭良)水が流れてる。
さらさらさらさらね。
金目の脂が思い浮かんだんです。
おいしかったです。
ふだんこういう食べ方しないしだしも金目からっていう…あらからですよね。
それにわさびは考えた事なかったですね。
山のものとうまくマッチングさせる。
やっぱその辺はプロですよね。
いやでも勝美さんプロですよ。
プロですよ。
まあね料理人代表して言う訳じゃないですけどこういう漁師の方々いて頂いてホントにありがたいなと思う。
職人だよな〜。
絶対ね納得しないと思いますよ。
そうですよね。
その辺は。
体だけ気を付けてれば。
やっぱ山が呼んでますか?まあね。
それぞれお話聞いてると…僕も職人ですから皆さんの心意気感動してそれでこれが生まれたんです。
材料あって素材あってですよ。
ホントにありがたいなと思う。
ホント感謝感謝…。
こういう方がいるから僕らもこう食材がそろう訳であって。
皆さんご自身のね仕事に誇りを持ってらっしゃるからこの温かみといいますか。
ホントにプロ魂もばっばっとこう両方から感じさせて頂きましたね。
春のように温かくなりました。
ありがとうございました。
(拍手)皆さん毎日毎日こう食べられてるものだから皆さんの日常の中をそれを崩したくなかったのでそこホント苦労しましたよね。
ほっとしましたよそれは。
最初どうなるかと思った。
春の光を浴びながら伝統の食材を守り育てる下田の人々。
海と山の暮らしに触れふるさとの良さをいっぱいに感じた旅でした。
2014/04/15(火) 15:15〜16:00
NHK総合1・神戸
キッチンが走る!「山海春だより 伊豆の名産で和の逸品を!〜静岡・下田市〜」[字]
伊豆半島の先端・下田市を新和食料理人の山下春幸が訪問。名産のキンメダイ「地金目」や谷間を白く染めるわさびの花にインスピレーションを得て春らしい和の新作に挑戦!
詳細情報
番組内容
伊豆半島の先端・下田市を訪ねるのは、素材から受けたインスピレーションを手がかりに創作に挑む新和食料理人・山下春幸。港で出会うのは「地金目」と呼ばれる近海産キンメダイが自慢の漁師の親子。険しい渓谷の多い下田ではわさびも特産。夫婦で守るわさび田には3月、白い花が満開になり食卓を飾る。山下さん、味わい深い海の幸・山の幸でひらめいたのはどんな料理? 出会いの感動と春のメッセージを込めた和の新作が!
出演者
【出演】新和食料理…山下春幸,【リポーター】杉浦太陽,【語り】高橋克実
ジャンル :
バラエティ – 料理バラエティ
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア
情報/ワイドショー – グルメ・料理
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