情報まるごと 2014.04.15

こんにちは。
情報まるごとです。
きょう、お伝えするメニューこちらです。
ウクライナ東部の混乱が広がっています。
州庁舎などの占拠が続くこちら、ドネツクは、重工業とサッカーの街でもあります。
混乱の解決の糸口はあるんでしょうか。
ロシア取材歴25年以上の石川解説委員の徹底解説です。
そして、こちら。
消費税率引き上げのあと、人気を集めている懐かしい切符について、徳島からです。
赤字の鉄道の救世主になるかもしれません。
そして各地のニュースや話題。
きょうは北海道、岩手、東京、熊本からです。
岩手からは、保存も検討されました被災した建物の解体についてです。
そして東京では、花壇のパンジーの盗難が相次いでいます。
まずは緊迫した状態が続くウクライナ情勢です。
東部で州政府庁舎などの占拠を続ける親ロシア派の住民や武装集団は、暫定政権が設けた投降期限から丸1日たとうとしていますが、退去の動きを見せていません。
一方、首都キエフでは、このような動きに反発する人たちが、一刻も早い強制排除の実行を求める大規模なデモが行われるなど、事態は混迷を深めています。
建物に放たれる火。
そして歓声。
ウクライナ東部、ドネツク近郊の町ゴルロフカでは、親ロシア派の住民が、新たに警察署を襲撃。
混乱が拡大しています。
13日、ウクライナ暫定政権のトゥルチノフ大統領代行は、テレビ演説を行い、武装集団やデモ隊に投降を呼びかけるとともに、従わなければ軍を投入して排除する方針を打ち出しました。
投降の期限に設定したのは、日本時間のきのう午後3時。
しかし、期限を過ぎても、建物から退去する動きは見られませんでした。
暫定政権の強制排除に備えて、デモ隊はこのようにたき火をたいて、徹夜で警戒態勢に当たっています。
建物の占拠を続ける人たちは、こん棒や鉄パイプを手に警戒に当たり、徹底抗戦の構えを崩していません。
またスラビャンスクでは、親ロシア派の武装集団が占拠している市庁舎に、ロシアの国旗が掲げられました。
これまでに、親ロシア派の住民が自治権の拡大を求めて、州政府の庁舎などの占拠を続けるほか、武装集団も複数の都市で、治安機関の建物を占拠しています。
こうした中、首都キエフでは14日、このような動きに反発する大規模なデモが行われました。
デモでは、暫定政権に対して、強制排除を一刻も早く実行するよう求めました。
この情勢に、ロシアが深く関与していると批判を強めるのが、欧米諸国です。
EU・ヨーロッパ連合は外相会議を開き、これまでロシアの要人らに科していた資産凍結や渡航禁止などの制裁の対象者を増やすことで合意しました。
こうした中、ロシアのプーチン大統領とアメリカのオバマ大統領が電話会談。
プーチン大統領は、ウクライナの暫定政権が強制排除に踏み切らないよう、また、流血の事態を避けるよう、最大限の働きかけを行うよう求めました。
オバマ大統領は、ウクライナの暫定政権を不安定にしようとしている分離主義者をロシアが支援しているとして、重大な懸念を示しました。
これについてプーチン大統領は、当てにならない情報に基づいた臆測だと否定しました。
一方、両首脳は今月17日に予定されるアメリカ、ロシア、EU、それにウクライナの代表による協議に向けて、外交的な解決を模索していくことでは、一致したということです。
ウクライナは緊張感がかなり高まっている状況です。
では石川解説委員とお伝えしていきます。
ロシア取材歴25年以上、モスクワ駐在歴9年です。
石川さん、今回のウクライナ東部の事態ですけれども、やはり先日お伝えしたクリミアの編入というのを連想してしまうのですが、電話会談ではオバマ大統領はロシアが支援しているのだと懸念を示して、プーチン大統領はそれに対して、臆測だと言っているということですが、どうでしょう、やはり背後にロシアがいると考えられるんでしょうか?
ウクライナ暫定政権やアメリカは、武装勢力の武器がロシア製であり、ロシア軍と似た制服を着ていることなどから、ロシア軍が関与しているとしてるんですね。
確かに組織的に同時多発的に占拠が行われていることから、ロシアの諜報機関が関与している可能性はあります。
ただ、ロシアが、この東部を編入にまで動く意思はないと、私は見ています。
クリミアと今回とでは、違うのではないかと。
それはなぜなんですか?
クリミアでは、いってみれば、共和国政府、議会、住民が一体となって、編入の動きを示しました。
東部は選挙の動きは広がっているものの、州政府議会はウクライナの統一を支持しているんですね。
ロシアが軍事介入した場合、クリミアとは異なり、戦争となります。
さらに欧米との間でも、軍事衝突を含め、全面対決のおそれがあり、ロシアがそれほどのリスクを起こすとは思えません。
問題は武装勢力なんですけど、それが出現したのは、この黄色い、ドネツクなんですね。
ここは実は、この人、革命で倒されたヤヌコービッチ前大統領の出身地で、地盤でもある。
つまり旧体制、旧勢力の牙城なんですね。
また組織犯罪もはびこっている地域でもあり、武器も流出しています。
だから武装勢力の背景について、さまざまな要素が絡み合っているようにも見えます。
私、今起きているのは、親ロシア派が支配を拡大しているというよりも、暫定政権側の統治機構がドネツクでは崩壊しつつあるように見えるんですね。
つまりこの暫定政権の力が及ばないような状況?
そうですね。
ロシアのねらいは、それにあるかもしれない。
統治機構を崩壊させること、ウクライナの混乱を助長して、影響力を行使しようとしている可能性があります。
今後、暫定政権にとっては、東部の中でも、このドネツク、これが重要です。
ドネツクの混乱が続くのか、それとも暫定政権の側が秩序を回復できるのかが、今後のポイントとなるでしょう。
ドネツク、このオレンジ色の所だということですけれども、ここがそれほど重要だっていうのはどうしてなんですか?
ドネツク州だけで、人口が430万人、つまりウクライナの全人口4600万人の10%近くいるんですね。
しかも豊かな炭鉱を基盤に、製鉄業が発達した大重工業地帯、ご覧のようにですね、ソビエト時代はドンバスと呼ばれて、ソビエト全体でも随一の工業地帯だったんですね。
ウクライナ全体の工業生産の15%がドネツクで生産されるといわれてるんです。
こちらの次の映像をご覧ください。
サッカーのこれ、スタジアム。
かなり大きなスタジアムですよね。
そうですね、これ、ドネツクのドネツクアリーナと呼ばれるサッカー場なんです。
そこで行われたヨーロッパチャンピオンズリーグの試合なんです。
白のユニホームは香川選手のいるマンチェスター・ユナイテッドですね、それと試合してるのがドネツクの地元チーム。
今、ゴール決めましたね、強いですね。
シャフタル・ドネツクというチームなんですね。
ヨーロッパでも第一級のサッカーチームを持てるほどの経済力のある州なんです。
そしてヤヌコービッチ前大統領が、このドネツクを地盤として大統領になっている。
政治的にも大きな影響力を持つ州です。
このドネツクが、暫定政権に大きな不満を抱いてるんですね。
どういった不満なんでしょうか?
ウクライナ全体の状況を説明しますと、荒っぽく言いますと、西が親欧米、東は親ロシアと言われていますけれども、2月の政変、革命です。
このドネツク出身のヤヌコービッチ政権が崩壊と、暫定政権が誕生したんですが、そこでは、ドネツクの代表など、東部の代表が含まれていないんですね。
東部の利益が反映されていないという不満です。
デモ隊や武装勢力はドネツク全体が支援しているというわけではないんですけれども、暫定政権に自分たちの利益が考慮されていないという不満が、武装勢力などのばっこを許す隙を作り、混乱が収まらない背景ともなっているんですね。
さらに、治安機関や警察のモラルの低下も深刻です。
モラルが低下しているというのは、どういうことなんですか?
実は、この映像、次の映像をご覧ください。
これは州警察なんですけれども、デモ隊に、実は州警察が投降している。
これ、大勢いる人たちがデモ隊で、出てきたのが警察だと?
警察、本来、逆でしょ、本当は。
確かにそうですよね。
これはなぜかと言いますと、実は警察や州政府庁舎の襲撃は、西部、親欧米の政府で2月の革命のときに起きてるんですね。
そのときは治安機関や警察は、政府、当時のヤヌコービッチ政権の命令で、鎮圧しろと、鎮圧に動いたわけです。
ところが、革命で政権が変わると、それは弾圧だったとして、治安部隊は処罰もされたんです。
そうしますと、今度、逆に、東を鎮圧しろ!といわれてもですね、いつ政権が変わるか分かりませんよね。
そうしますと、なかなか士気も上がらないと。
だから事実上、治安機関は職務を放棄しているという状況になっているんですね。
今、映像にありましたけれども、大勢のデモ隊ですね、彼らの要求っていうのは、どういうことなんですか?
一つ共通していえるのは、ウクライナという国の形について、住民投票を要求しているというのは共通してるんだけど、その中身や地方の自治の強化を求めて、連邦制の導入から、ロシアへの編入を求めるものまでさまざまで、全体をまとめるリーダーがいないのが現状なんですね。
暫定政権としても、そうしますと、話し合う相手がいないというのが現状です。
こちら暫定政権ですね、軍を投入して、強制排除をとしていますけれども、そういったことっていうのは可能なんでしょうか。
私は難しいと思いますね。
反テロ作戦の一環として軍を使用するとしていますけれども、軍隊というのは、どこの国の軍隊もそもそも他国と戦うための組織であって、自国民に銃を向けるというのは、ものすごい抵抗があるんですね、軍隊には。
しかも軍の士気も落ちていて、果たして大統領代行の命令であったとしても、軍が指令どおり動くのか疑問なんですね。
しかも、もしも強硬措置を取ったら、その場合多数の血が流れた場合、私は取り返しのつかないことになるんじゃないかと心配してるんですね。
それはどういった心配でしょうか?
ウクライナで国民どうしの分断がますます深まっているのが現状なんですね。
ロシア系住民とかいいますけれども、これはウクライナ国民のうちのロシア人ということですね。
ウクライナはウクライナ人が大体8割ぐらい、多数派なんですけども、ロシア人も20%近くいる、ほかにもタタール人やギリシャ人やアルメニア人やユダヤ人、こうしたさまざまな民族が集まった多民族国家で、民族は異なっても、ウクライナ国民であると、それがウクライナの統一をまとめてるんですね。
それが2月の革命以降、その革命を認めるのか、認めないのか、さらに歴史をさかのぼって、第2次世界大戦、ソビエト側が正義だったのか、それともそれと対立して、一部はナチスとも協力したウクライナ民族主義が正義だったのか、こうした歴史問題を巡っても、対立が深まっているんですね。
そこで血が流れると、内戦に陥る危険性さえあるんです。
ただ、今ならまだそこまで至っていませんから、ウクライナの統一を守る可能性っていうのは、十分に残されると思うんですね。
本当に、さまざまな人々がいて、さまざまな事情や考え方があるということですけど、そうすると、ウクライナ、どうすればいいのか、石川解説委員の提言です。
私はこれですね。
つまり、挙国一致政権を一刻も早く作るべきだと思うんです。
ウクライナの責任ある政治家、政党、そして財閥など影響力を持つエリートが、ウクライナの統一維持という一点で一致して、できるだけ広い勢力をまとめる政権というのを作る必要があると思いますね。
一つにまとめることが必要だと?
そうですね。
ウクライナっていうのは、首都はキエフ、大きな町です。
だけどもキエフだけがウクライナではないんですね。
ほかにもドネツク、今見てきたようなところとか、ハリコフやオデッサ、リボフ、リビウなど、歴史も、そして今の政治的な状況、文化も異なるさまざまな地域が集まっているんですね。
今のウクライナの国家体制は、ウクライナというのは分裂を防ぐためにかなり中央集権的な体制。
例えば、知事は、各地の知事は中央キエフが任命するんですね。
キエフから各知事を任命すると?
選挙じゃなくて任命なの。
暫定政権も地方への権限移譲は必要だと認めていて、トゥルチノフ大統領代行も、大統領選挙と併せて、地方への権限移譲を含めて、どのような国にするのか、国民投票を行う考えもあることを示しているんですね。
だから、ドネツクなど、東部の政治経済エリートも含めて、国家体制の改革について議論し、早急に一致点をまとめるべきだと思います。
それでは、ウクライナの周りですね、欧米、そしてロシアは、どのようにすべきでしょうか?
ロシアがもしも武装勢力を陰で糸を引いてるとしたら、これは言語道断で、直ちに手を引くべきだと思います。
17日にロシア、ウクライナ、アメリカ、ヨーロッパの4者協議がジュネーブで初めて開かれるんですね。
相互不信が深まってるんで、直ちに成果は考えられませんけれども、またあるいは、クリミアについてロシアがウクライナに返すというようなことも、当面は考えられる。
残念ながら考えられません。
ただ、クリミア以外のウクライナについて分裂を避けて、どのように統一を維持して、そしてウクライナ支援を行うか、そういうことについて、4者において、協議を続けると、そういう枠組みは作るべきだと思いますね。
そして、こちらですね。
日本の果たせる役割、どういったことがありますか?
アメリカがロシアに対して容赦ない批判を繰り広げる中で、日本はG7としての連帯を守りつつ、日ロ関係も維持しようと努力している。
つまりパイプはあるんですね。
北東アジアの安全保障状況はヨーロッパとも異なり、中国という要素もあります。
日本にはアメリカと異なる独自のスタンスを取る理由もあり、日本としてのこのプーチン大統領とのチャンネルを生かして、プーチン大統領に対して、ウクライナ問題に対して、もっと国際協調を取りなさいと、そのように直言すべきだと思いますね。
緊迫するウクライナ情勢について、石川解説委員とお伝えしました。
にっぽんまるごとです。
まずは九州、沖縄からです。
鳥インフルエンザの続報です。
佐々木さん。
この問題で、熊本県は鳥インフルエンザが発生した熊本県多良木町の養鶏場や、周辺の道路を出はいりする車の消毒を行うなどの取り組みを続けています。
きょうは熊本県の蒲島郁夫知事が現地を訪れ、ウイルスの拡大防止に向けた対応を徹底するよう指示しました。
蒲島知事はきょう午前、3交代で作業に当たる県の職員が防護服への着替えなどを行う多良木町の体育館を訪れました。
蒲島知事はこれから作業を行う90人余りの職員に対し、あすまでに処分したニワトリを埋め、養鶏場周辺の消毒を終えるよう指示しました。
続いて蒲島知事は、きょう未明から夜通し作業を行った職員に、握手をしながら、労をねぎらいました。
鳥インフルエンザの発生が確認されて以来、熊本県は、県内すべての養鶏場から聞き取り調査などを行っていますが、きょうまでに異常の報告はないということです。
県では鳥インフルエンザが発生した養鶏場の消毒をあす完了し、10日を経た検査で、周囲の養鶏場のニワトリの安全が確認された場合、まずは10キロ以内の養鶏場に出しているニワトリと卵の域外への出荷禁止の措置を解除する方針です。
次はこちらです。
東日本大震災の記憶を伝える建物が、また一つ、姿を消します。
有田さん。
そうなんです。
一時は震災遺構として保存が検討された岩手県大船渡市の菓子メーカーの旧本社ビルで、きょうから本格的な解体工事が始まりました。
こちらの道路沿いに、大船渡市のかつての中心部がありまして、旧本社はこの道路沿いに立っています。
建物の側面にはあちらのように、津波の高さを示す看板が設置されています。
津波で全壊した大船渡市の菓子メーカー、さいとう製菓の旧本社ビルです。
きょうから外壁などの解体が本格的に始まり、初めに津波が到達した高さ8.5メートルを示すため、屋上付近の外壁に設置していた看板が取り外されました。
会社では当初、このビルを、震災の記憶を伝える震災遺構として残すことも検討しましたが、保存費用のメドが立たずに断念し、解体されることになりました。
これまで建物の内装の撤去が行われてきましたが、きょうは重機を使って、外壁の解体が行われました。
現場には、建物の保存を検討してきた元専務の齊藤賢治さんも訪れ、作業の様子を写真や映像に収めていました。
次は、宮城県が全国一の生産量を誇る養殖銀ザケの話題です。
震災では津波の大きな被害を受けましたが、設備の復旧が進み、水揚げ量も震災前の水準に近づいています。
水揚げが最盛期を迎え、きょう、仙台市で養殖銀ザケを使った料理の試食会が開かれました。
銀ザケのハンバーグ、銀ザケのすし。
仙台中央卸売市場で開かれた試食会には、養殖銀ザケ、伊達のぎんを使った料理400食が並び、地元の仲買人などが味を確かめていました。
この伊達のぎんは、宮城県漁業組合が、生産者を限定して生産から出荷まで一括管理した宮城県ブランドの養殖銀ザケです。
卸売会社によりますと、養殖銀ザケは栄養価の高い餌を与えていることなどから、天然銀ザケより身が赤く、脂が多く乗っているのが特徴で、毎年、味を一定に保つことができるということです。
本当にプリプリに見えましたね。
銀ザケのおすし、おいしそうでしたね。
いや、本当。
有田さん。
有田さんは銀ザケ食べたんですか?
私はまだなんですが。
まだですか?
そうなんです、周りの食べた人に聞きましたら、そのときはホイル焼きにしたそうなんですが、脂が絡んできのこや野菜とも相性よくおいしかったということです。
身もね、赤々と鮮やかでした。
おいしそうでした。
続いてはこちら、北海道です。
春のサケマス漁が始まったということです。
札幌の戸口さん。
この漁は、日本の200海里内に回遊してくる春のサケなどを取る漁で、漁獲枠に応じて、ロシア側に協力金を支払います。
解禁日のきょう、北海道内の各港から漁船が一斉に出漁しました。
日本の200海里内のサケマス漁は、ロシアの川で生まれ、日本の200海里内に回遊してくる春のサケなどを取る漁です。
ことし出漁する予定の漁船は、北海道内で合わせて44隻と、去年より20隻ほど減り、これまでで最も少なくなっています。
北海道でも有数の水揚げ基地、根室市の歯舞漁港では、昨夜10時ごろから乗組員たちが出漁の準備に追われました。
そして午前0時に漁が解禁されると、9隻の漁船が一斉に出漁しました。
サケマス漁では、毎年、日本とロシアで事前に交渉を行い、漁獲量に応じた協力金が、ロシア側に支払われますが、ことしはここ数年の水揚げの不振を受け、去年より1億円ほど低く設定されました。
初水揚げは、今週末の予定です。
次は、気象情報です。
きょうはぽかぽかとして、過ごしやすいですよね。
というか、もう日ざしがずいぶん強くなって、日焼け止め対策、しっかりしないといけないなと思いましたね。
大変な時期になってきたんですね。
そうなんです。
奈良岡さん。
こんにちは。
日ざしに力強さが増しているのを感じますね。
広い範囲でよく晴れて、季節が進んでいることを実感できる陽気になっていますが、一部で厚い雲に覆われている所があります。
現在の札幌の状況です。
朝は日ざしがありましたが、この時間は、日ざしはないようですね。
午前中のうちに気温は16度ぐらいまで上がりましたが、午後になって下がってきました。
現在の気温は12度8分となっています。
日ざしがないので少し空気が冷たく感じられそうです。
北海道は今、雨が降っている所があります。
東北北部や北陸でも雨が降りそうです。
この先の雨の見通しを見ていきます。
夕方になりますと、東北北部でも雨が降りそうです。
雨の範囲は南に下がっていって、北陸でも夜になりますと、雨が降る所がありそうです。
そして東北地方の太平洋側でもにわか雨の所があるでしょう。
雨の原因は寒冷前線です。
寒冷前線が今夜、北日本を通過していきます。
このため雨が降る所が北日本でありそうです。
この前線の南側には、暖かい空気が流れ込んでいて、北側には、冷たい空気がありますので、前線付近では大気の状態が不安定となります。
このため、局地的には、雷を伴うような所がありそうです。
北海道や北陸では、雷を伴って雨が降る所がありそうですから、空もようの変化にお気をつけください。
そして、等圧線の間隔が北日本では込み合います。
このため北日本はあすにかけて、強い風に注意するようにしてください。
この前線が抜けていきますと、また各地で晴れそうです。
そして、あすは気温が上がって、25度の夏日になる所が出てきそうです。
ではあすの予想天気図です。
次は、赤字が続くローカル鉄道で行われた消費税率引き上げに伴う対応です。
この鉄道、阿佐海岸鉄道といいます。
走っているのはこちらです。
徳島と高知の県境で、沿線の駅の数は3つという小さな鉄道です。
今月の消費税率の引き上げに伴う運賃の改定では、ある意味、開き直りとも見える取り組みを始めました。
厳しい経営が続く中で決断した苦肉の策だったんですが、それが今、全国の鉄道ファンの熱い視線を集めているそうです。
徳島と高知の県境を結ぶ、第三セクターの阿佐海岸鉄道です。
全長僅か8.5キロ。
3つの駅を結ぶ小さな鉄道です。
沿線は過疎化が進み、平成4年の開業以来、赤字が続いています。
地元の自治体などが基金を積み立てて補填していますが、絶えず存続の危機にさらされています。
地域の足をなんとか残したいと、会社は赤い殻を脱皮するイセエビを、赤字脱却のシンボルとして駅長に任命するなど、乗客増加へのPRを続けてきました。
しかし、この春、新たなピンチに見舞われました。
消費税率の引き上げで、相互乗り入れしているJR四国が、運賃を改定したため、対応が必要になったのです。
問題になったのは、乗降客の多い宍喰駅に設置していた自動券売機です。
開業以来使ってきた機械は、機種が古いため、料金を変更することができませんでした。
新しい券売機を導入する余力もないことから、会社は切符を窓口販売に切り替えることを決断しました。
増税前日、窓口にはなんとか入手した昔ながらの木製のチケット棚が据え付けられました。
発着する駅ごとにすべての種類の切符を用意し、取り出しやすいよう収納します。
切符は硬券と呼ばれる窓口販売用の厚紙製のものに変えました。
経費を削減するため、通し番号も手作業で一枚ずつスタンプを押していきました。
この変更を、鉄道のPRに生かすことはできないかと考えた社員がいました。
ふだんはレールなどの施設整備を担当している四宮文雄さんです。
四宮さんは、阿佐海岸鉄道の魅力を紹介する、フェイスブックのページを作っていました。
そこに券売機を廃止し、昔ながらの硬券の切符を販売することを告知すると、全国の鉄道ファンから反応がありました。
消費税率が引き上げられ、窓口販売が始まった日の早朝、駅には1人の男性が訪れていました。
硬券の切符をいち早く買いたいと、京都市から来た鉄道ファンの男性でした。
全52種類の切符をまとめて購入しました。
思わぬ反響に、鉄道会社は、硬券の切符のセットを、車内限定で販売し、鉄道ファンに乗車を呼びかけることを決めました。
さらにレトロな雰囲気をアピールできるよう、今ではほとんど見かけなくなった切符を切るはさみも導入することにしました。
厳しい状況を逆手に取って、トンネルを抜け出そうと奮闘する小さな鉄道会社。
鉄道ファンへの新たなPRが功を奏するか、模索は続きます。
懐かしいですね。
硬い券。
子どものころ、近くの鉄道が使ってたのを。
はさみを入れてもらうときの音がおもしろくて、改札通るのが楽しみだったのを思い出しました。
そうですか、この切符、しかもイセエビもプリントされていて、かわいらしかったですよね。
徳島放送局に取材した的場記者がいます。
的場さん、阿佐海岸鉄道の取り組み、人気は続いていますか?
阿佐海岸鉄道には、今も全国の鉄道ファンから、硬券の切符を買いたいという問い合わせが相次いでいるそうです。
私も切符を買ってきました。
こちらが宍喰駅から隣の海部駅までの切符ですが、硬い厚紙で出来た硬券になっています。
私は昭和58年生まれなので、自動券売機で買う薄い切符のほうがなじみがあり、懐かしいとおっしゃる方もいますが、私にとっては逆に新鮮に感じました。
持ってみての触り心地、どうですか?
そうですね、すごい硬くて、とてもしっかり丈夫な感じです。
こうした硬券の切符は、今では全国でもごく一部のローカル鉄道のほかは、記念切符などでしか発行されていないため、鉄道ファンにとっては、大きな魅力なんだそうです。
ピンチをチャンスに変えてしまうという発想というか、バイタリティーが頼もしいですよね。
本当ですよね。
そうですね。
この鉄道会社では、これまでも、ユニークな取り組みをいろいろ行ってきました。
例えばこちらは、イルミネーション列車です。
阿佐海岸鉄道は名前のとおり、きれいな海岸線を走っているのに、トンネルが多くて、車両の景色を楽しめない時間があるという残念な点がありました。
これを逆に逆手にとって、列車の天井一面にLEDの電球を飾りつけたのです。
ほかにも運行調整のため、駅に列車が長時間停車することがあることから、その時間を生かして、プロの落語家が落語を披露する寄席列車など、いろいろな工夫を取り入れてきました。
厳しい経営状態が続いている鉄道会社ですが、地域の足をなんとか残すため、これからも手を変え品を変え、取り組みを続けていきたいと話しています。
阿佐海岸鉄道の取り組み、徳島からでした。
次は、関東甲信です。
春になると、街のあちらこちらで色とりどりの花を目にしますが、實石さん、きょうはちょっと残念なニュースということですね。
そうなんです。
東京・青梅市で、地元のお年寄りたちが世話してきた花壇のパンジー70株がなくなっているのが見つかりました。
この花壇では、去年も100株余りが盗まれていたということです。
警視庁で窃盗事件として、捜査しています。
被害に遭ったのは、青梅市今井の圏央道の青梅インターチェンジの入り口付近にある花壇です。
今月10日、パンジーがなくなっていることに地元のお年寄りが気付き、警察署に被害届を出しました。
この花壇には、市内の農家が育てたパンジーおよそ2200株が植えられていました。
地元の老人会のメンバーが、ボランティアで草取りや水やりなどをしていましたが、さまざまな色のパンジーおよそ70株が、根の部分から掘り出されていたということです。
警視庁は窃盗事件として捜査しています。
この花壇では、去年の11月に40本、12月にも70本のパンジーが盗まれていることから、何者かが転売する目的で盗んだ可能性があると見て、警視庁は関連についても調べています。
次は北陸、福井から。
春の鳴き声です。
ではトクする日本語、杉原満アナウンサーです。
こんにちは。
きのうに続きまして、社会人になった方に、職場で注意してほしいことばを取り上げたいと思います。
きょうはまずこういう言い方から。
上司から、企画書は出来た?と聞かれて、一応出来ております。
なんか引っ掛かりが感じられますね。
引っ掛かりますね。
この一応が引っ掛かりますよね、一応というのは、辞書で引くと、不十分だがとか、念のためという意味なんですね。
そうすると、不十分だけれど出来ておりますとか、やる必要ないと思うんだけど、念のためやりましたというようなニュアンスになってしまいますよね。
そうすると、上司としてはちゃんとやってるのかなと、不安になることばですよね。
この一応というのは、どうしても無意識のうちに使いがちなことばではあるんです。
例えば、自己紹介をするときに、学生時代、ボランティアにも一応参加しましたとか、一応、将来はなんとかを目指していますとか、つけちゃいがちですね。
なんとなくね、遠慮してるのかもしれないですけどね。
日本では謙遜が美徳とされてきたので、ついこういう控えめな言い方をするんですが、控えめだと思っていても、この人は本気で物事をやるつもりあるんだろうかと、逆効果になりかねないので、気をつけたいことばの一つなんですね。
さて、もう一つですね、こういった言い方もあります。
どこどこにあいさつに行ってきたか?まだ行けてません。
実はこういう言い方をする若い人が増えているそうなんですね。
行けてませんというのは、本来でしたら、行っていませんですよね、ただ、行っていませんだと、確かに行くつもりがないのかとか、忘れたのかとか思われかねないので、行けていませんというと、自分の意思とは関係なく、状況がそうさせているんですという言い方になるんです。
ただ、最初から自分のせいではないと言っているようで、印象がよくないですよね、弁解をしているようで。
こういった自分の意志とは関係なくこうなってるんだという言い方、ほかにもどうも増えているようで、あの報告書読んだかと聞かれて、読んでいませんではなくて、読めていませんとか、話を聞いたか、聞いていませんではなくて、聞けていませんと言うような人が多くなってるそうなんです。
これ、自分の意志とは関係なく、そうなってるんですよという言い方ですが、確かに日本語には、そういう言い方、ほかにもいろいろあるんです。
例えば、電車のドアを閉めますではなくて、ドアが閉まります。
確かにこちらのほうが多いんですが、こちらは閉める人の意とは関係なく、物事が起きているということですよね。
そっか、この人が閉めるのに。
ドアが勝手に閉まっている。
ただ、平成24年の放送文化研究所で調査したところ、どちらがふさわしいかと尋ねましたら、やはり閉まりますのほうがふさわしいと答えた人が圧倒的に多くて、20代でも80%を占めている。
ただし、ドアの場合閉まる理由は誰でも分かりますよね、別に意図は関係なく、ただ、行けてませんというと、実はそうではなくて、これだけだとやっぱり弁解にしか聞こえない、だから行っていないんだったら、ちゃんとまず、理由を言うと。
急ぎの仕事が入ったのでまだ行っていないんです。
でもあしたには行きますと、予定も言うと、ここまで言えば、上司も納得するわけですよね。
ただ弁解しているんじゃなくて、こういう理由なのかと、やはり会社の中で使うことばはこういうところも気をつけないと、責任がありますからね、やはりね、こういうことを考えながら、やってみていただきたいと思います。
きちっと説明するということですね。
杉原アナウンサーとお伝えしました。
にじまると各地の空を散歩するにじさんぽです。
奈良岡さんと一緒にお伝えします。
きょうは北日本では雨の降っている所がありますが、全国的には晴れている所が多くなっています。
それでは空の散歩に出かけましょう。
こちらは北海道の岩見沢市です。
雲が多くなっていますね。
そうですね。
岩見沢市ではきょう午前9時に今シーズン初めて積雪が1センチを下回るようになりました。
季節が進んでいますね。
岩見沢市内の旧石狩川には先週までハクチョウの群れが飛来していたそうなんですが、だんだんその姿が見えなくなってきたということです。
そろそろ北へ旅立ったのではないかなというお話でした。
こちらは岩手県の釜石市です。
青空、広がっていますね。
そうですね。
釜石で春先に取れるカキは、身が大きくふっくらしているのが特徴だそうです。
その名も、かまいし桜牡蠣というそうなんですが、震災後、ことし初出荷を迎えているそうです。
釜石市は今はよく晴れていますが、夕方から雲が多くなりそうです。
そして夜、もしかするとにわか雨があるかもしれません。
うわー、きれいに色づいていますね。
こちらは山梨県の笛吹市です。
生産量日本一を誇る桃の産地なんです。
ピンクの花がきれいですね。
今月27日まで春祭りが開かれ、さまざまなイベントが行われているそうです。
こちらも夕方は雲が多くなりますが、あすまた晴れて、たっぷりの日ざしがこの花に降り注ぎそうです。
こちらも青空、広がってますね。
神戸市です。
神戸の夜景は、1000万ドルの夜景と評されているんですが、今月からその夜景を500円で巡ることができるバスが毎週土曜日に運行されているそうです。
神戸はこのあとも穏やかに晴れそうです。
カラッとした晴天で、もやなどかからずに、今夜もきれいな夜景が楽しめそうです。
こちらは松江市です。
宍道湖が見えています。
松江市内の観光庭園では、西洋スイセンの花が見頃を迎えているそうです。
およそ1万5000株が植えられていて、今月下旬まで楽しむことができるそうです。
松江もこのあともよく晴れるでしょう。
空気が乾いていますので、火の元には十分注意をしてください。
こちらは宮崎市です。
見えているのは、日向灘です。
市内の砂浜ではアカウミガメの産卵が始まる5月を前に、今度の日曜日、清掃活動が行われる予定だということです。
宮崎市では、午後2時の気温は21度1分と過ごしやすい陽気になっています。
あすは予想最高気温24度と動くと汗ばむ陽気になりそうです。
ちょっと夏のようなお天気ですね。
そうですね。
では、改めてあすのお天気、お願いします。
あすは各地で晴れそうです。
そしてたっぷりの日ざしと暖かな空気で気温がぐんと上がっていきそうなんです。
気温の予想を見ていきましょう。
名古屋は25度と夏日になりそうですね。
そのほかも最高気温20度を超える所が多くなってきそうです。
ただ、札幌では最高気温が8度と、きょうと比べると気温が上がっていかないでしょう。
あすのお天気をお伝えしました。
2014/04/15(火) 14:05〜14:55
NHK総合1・神戸
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▽ウクライナで何が?緊張が高まる東部情勢 【キャスター】小澤康喬,實石あづさ,【気象キャスター】奈良岡希実子

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【キャスター】小澤康喬,實石あづさ,【気象キャスター】奈良岡希実子

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サンプリングレート : 48kHz

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