2014年4月7日08時00分
大学教員 石田昭人(京都府 55)
「STAP細胞」論文を巡り、研究不正行為があったとする調査報告を理化学研究所が公表。筆頭筆者の小保方晴子氏は反論している。真偽が明らかになるには少し時間がかかりそうだ。科学に携わる者として、やりきれない。
多額の費用が必要なバイオ研究では研究資金獲得と研究成果の自転車操業を強いられる。学生たちが「ピペド」、ピペット(少量の液体を計量する器具)奴隷と自嘲する過酷な現実。乏しい予算で優れた成果をあげようとすれば体力と精神力に頼るしかない。若い研究者は真理の探究と明日の栄光を夢見て日夜頑張っている。だからこそ、STAP細胞発見の報に夢を膨らませたのだ。若手が受けた衝撃と失望は計り知れない。
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