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アスベスト運搬の麻袋 再利用で被害
4月15日 6時01分

アスベスト運搬の麻袋 再利用で被害
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大阪・堺市で、かつてアスベストの運搬に使われた麻袋を再利用する作業をしていた人や周辺の住民に健康被害が相次いでいることが、被害者の支援団体の調査で分かりました。
こうした作業は、全国各地で行われていたとみられ、支援団体は被害の実態を調査するよう、国に求めることにしています。

被害者の支援を行う「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」によりますと、堺市では戦後から昭和40年代にかけて、工場や住宅の納屋などで、アスベストを入れていた麻袋を、こん包材などとして再利用するため、はたいたり、吸引器で吸い込んだりしたうえで、1枚の布にする作業が行われていました。
そして、これまでに5つの工場などでこの作業をしていた8人が、アスベスト特有のがんの「中皮腫」や肺がんで死亡したことが分かりました。
さらに、こうした工場の周辺に住んでいた女性2人が中皮腫で死亡したほか作業場に出入りしていた女性4人に肺に異常が見つかったということで、支援団体は袋に付着していたアスベストを吸い込んだとみています。
この団体によりますと、堺市ではこうした作業が少なくとも11か所で行われていたということです。また、アスベストは大半が輸入されたもので関西のほか、関東や東海、九州にも運ばれ、麻袋を再利用する作業は各地で行われていたとみられるということで、団体は詳しい被害の実態を調査するよう、国に求めることにしています。

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