小保方晴子氏が14日に公表した文書の内容をめぐり、「どの段階でSTAP細胞の作製に成功したと判断するのか」という点について、小保方氏と周囲の認識のズレが表面化している。
小保方氏は説明文書で、マウスから取り出した細胞に酸などでストレスを与えた細胞に、万能性を持つ細胞特有の遺伝子が現れたことを示すマーカー(指標)が「陽性」を示したことで「STAP細胞ができたことを確認した」と表現した。
小保方氏は1月末の最初の記者会見で、「STAP細胞からキメラマウス(胚にSTAP細胞を入れて作ったマウス)を作製した」「神経や筋肉などの細胞に分化する能力があることを確認した」と発表したが、これまでキメラマウスの作製まで再現した報告はない。
理研は2人の研究者が、マーカーの陽性を確認したとしているが、再現されたのは論文の“前半部分”だけで「完全な再現とはいえない」とのスタンスだ。
小保方氏の言う「多能性マーカーの陽性反応」だけで、STAP細胞が存在するといえるのか。
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