Web制作に関わっている人なら断じて読むべし!「現場のプロが教えるWeb制作の最新常識」
この一冊で、わかるのです。
日進月歩で技術開発が進むWeb業界。私もそのような場所に身をおいている一人なわけですが、そんな業界の最新事情を記した本「現場のプロが教えるWeb制作の最新常識」がこの度発売されました。著者は井村 圭介さん、久保 知己さん、酒井 優さん、前川 昌幸さん、監修を株式会社まぼろしさんが手がけられております。
ありがたくも出版社様から一冊ご恵贈いただきましたので、レビューさせて頂きます。
そうね…何て言うか…Webの…今を知りたきゃ…読むべし!
目次
本書は以下の構成となっております。
- デザイン・レイアウト
- マルチデバイス対応
- HTML・CSS・JavaScript
- サイト構築・管理・運用
では一章ずつ見ていきましょう:)
1章「デザイン・レイアウト」
現在の Web デザインの潮流はどのようなものか
レイアウトの最近のトレンド
最近のプロモーションサイトの傾向
配色のトレンド
脱ビットマップ画像のトレンド
フラットデザインの注意点
ヘッダ・フッタ固定のコンテンツ横スクロール
パララックス効果/スクロールにともなうアクション
Infi nite Scroll
Masonry
背景全面動画
流行のデザインパーツ「ロングシャドー」
Web デザインに使える無料ツール
使い勝手のよい Web フォント
デザインガイドライン作成のトレンド
デザインの流行を把握できる Web リソース
まず第1章は「見た目」の部分から。
「フラットデザイン」や「パララックス」「Webフォント」と言った、レイアウト、デザインに関する最新トレンドのポイントが具体的な例を示しながら列挙されております。もちろんフルカラーさ!素敵さ!
2、3年も経てばWeb業界のデザイントレンドと言うものはどんどん変遷していくものなわけですが、この章では「現在」押さえておくべきそれらの点が1項につき2〜3ページを割いて紹介されています。
ありがたいのは、ただトレンドの紹介にとどまらず、このようにコードを交えて実装まで簡単に紹介されている点。当然それらの専門書では無いので突っ込んだところまで記述されている訳ではありませんが、概要を掴むには十分です。
2章「マルチデバイス対応」
マルチデバイスへの対応を検討する
モバイルファーストの考え方
モックアップ作成とインブラウザデザイン
各 OS のデザインガイドラインを参考にデザインを考える
最近のスマートフォンサイトのレイアウトのトレンド
レスポンシブレイアウトの変化パターン
スマートフォン特有のコーディング
iOS と Android の違い
第2章では、これからWebを修めて行く上では決して避けて通られないマルチデバイス対応についてページが割かれています。
Webページを閲覧する人の約半分がスマホ・タブレットを使用していると言う現在、どのようにサイトを構築していくべきなのか、と言う考え方は非常に参考になりますよ!
3章「HTML・CSS・JavaScript」
ターゲットブラウザの決め方の最新潮流
HTML5 か XHTML か
CSS3 はどう使うか
ベンダープレフィックス付き CSS の注意点
リセット CSS とノーマライズ CSS
ブラウザ対応用 JavaScript ライブラリ
フォームを使いやすくするコーディング
アイコンに Web フォントを使う
CSS フレームワークの使い方
CSS メタ言語とは
Sass と Compass の使い方
ポストプロセッサーによる CSS の最適化
肥大化を避けるための CSS 設計
フロントエンドでのサイト軽量化の技術
Zen-Coding から Emmet へ
最近のエディタ事情
jQuery の 1.x 系と 2.x 系
Node.js とその周辺技術
開発者ツールやシミュレーターの活用
そして、本書で最もページが割かれているのが「HTML・CSS・Javascript」に関して書かれている本章。
HTML5をどう捉えるか、CSS3に関してはどう考えるべきかに始まり、実装時に留意する点やコーディング・プログラミングを楽にしてくれる各種ツール(Sassなどのメタ言語、エディタについて、開発者ツールなど・・・)の簡単な説明が列挙されており、コーダー、デザイナーのみならずディレクターも必見の内容となっています。
あと、どうでもいいけど
この項のタイトル、絶対趣味だろ。
4章「サイト構築・管理・運用」
Git を使ったデータ共有と実務でのプロジェクト管理
最近の CMS 事情
CMS 化を検討すべきサイトとそうでないサイト
バックエンドでのサイト高速化の技術
本来の目的に立ち返りつつある SEO の最新情勢
ソーシャル対応はどのように行うか
Google Analytics の活用方法
1〜3章がサイト作成までのトレンドを捉えたものだとすれば、本章は管理・運営に重きを置いた章と言う事になるでしょうか。
冒頭、プロジェクト管理ツールとしてGitに触れられている(わしも勉強せねば)ほか、サイトの高速化やSEO、ページによっては流入元として大きな割合を占めるソーシャルへの対応など、Web製作に関わる人間ならば、そしてサイトをよりよくしたい人ならば知っておくべき事項が記されております。
また、本章の後には付録「最新情報を得るためのWebリソース」が。情報源として有益なサイトがまとめられておりますので一読しておきましょう。ここに載っているサイトをRSS登録すればあなたのサイトにとって効果的な薬となる事は間違いありません:)
と言う訳で、「現場のプロが教えるWeb制作の最新常識」のレビューでした。
本書は括りで言えば「技術書」なのかもしれませんが、Web製作に関わる全ての人が現在のトレンドを押さえるための「指南書」のような捉え方のほうがしっくり来るような気がします。
なんにせよ、今現在Webに従事する方ならば手に取って絶対に損の無い本だと感じました。是非、ご一読を。
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