菅野、G6人目の開幕投手4連勝へバレ止める!懐えぐる
巨人先発陣が“バレンティン包囲網”を敷く。阪神に甲子園で3連敗を喫し、15日からは今季初のヤクルト3連戦(15日=静岡・草薙、16、17日=神宮)に臨む。敵の主砲・バレンティンは現在、4試合連続本塁打中だ。第2戦に先発予定の菅野智之投手(24)は「内角へ厳しいボールが必要」と懐攻めを宣言した。
バレ砲を勢いづかせるわけにはいかない。菅野は相手の主砲について聞かれると、目の色を変えた。「ヒットならオッケー、くらいの気持ちでいきたい。ときには内角に厳しいボールも必要。あれだけ打っているんでね」。4試合連発中と絶好調の大砲を最大限に警戒した。
苦手意識があるわけではない。昨季は9打数2安打で打率2割2分2厘に抑えている。しかし、4月27日の対戦(神宮)で逆転となる4号3ランを献上し、小川との新人対決に敗れ、プロ初黒星を喫した。「今後の対戦も考えると意識させるボールも必要」と内角へのシュート、直球が大事になる、と示唆した。4戦連発の配球を見ると、しつこく内角を攻めてはいない。内への強い残像を残すことができれば、制球力抜群の外角の変化球が、より生きてくるはず、と考えている。
プロ入り後、初めて2試合連続中5日で先発する。この日はG球場で球の軌道を確認しながら遠投を繰り返した。チームは3連敗中。「今はしんどい状況。誰かが頑張らないといけない。今は僕かな、と思っている」と、強い覚悟を見せた。
16日も勝てば、開幕投手を務め、そこから4戦4勝となる。巨人では沢村栄治、スタルヒン、堀内恒夫、桑田真澄、そして、内海に次いで6人目となる。歴史に名を残す“レジェンドエース”への階段を、また一歩、上ることになるが「意識して結果が良かったことはない。記録は後からついてくるもの」と冷静だ。
もちろん、連勝を止めるつもりはない。「チームの期待は大きくなる。自覚しないといけないし、それなりの投球じゃなくて、連勝の数字にふさわしい投球をしないと…。『今年の菅野は嫌だな』と思わせることができたら」。大きな責任を感じながら菅野がバレンティンに立ち向かう。(岸 慎也)