政府税調:配偶者控除「103万円の壁」見直し議論開始

毎日新聞 2014年04月14日 20時37分(最終更新 04月14日 21時11分)

 政府税制調査会は14日の総会で、専業主婦がいる世帯の所得税を軽減する「配偶者控除」の見直しに向けた議論を始めた。安倍晋三首相が、女性の就労拡大の阻害要因になっているとして縮小・廃止の検討を指示したことを受けたもの。この日は関係省庁から現状制度の説明を受けた。

 配偶者控除は、妻の年収が103万円以下であれば本人に所得税がかからず、夫の所得税も軽減される制度。年収141万円未満まで段階的に控除が認められるが、控除を受けられる範囲内で働こうとするため、「女性の社会進出の妨げになっている」との批判がある。

 政府税調は次回の総会で有識者からのヒアリングを行ったうえで、基本問題小委員会を設置して集中的に議論する方針。妻の年収が130万円以上になると夫の「扶養家族」から外れ、健康保険や公的年金の社会保険料を納める必要が生じる問題も合わせて議論する。

最新写真特集