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厳しい体重制限など要因 「無月経」広がる
4月15日 6時18分

高校などの10代の女子スポーツ選手の間で、厳しい体重制限などが要因となって生理が止まり、疲労骨折を繰り返すケースが広がっていることがNHKの調査で分かりました。
専門家は「女性ホルモンの不足から起きる問題で、若い女子選手を育成するうえで対策が必要だ」と指摘しており、日本産科婦人科学会も近く、実態調査に乗り出す方針です。

陸上・長距離や新体操、体操など、厳しい体重制限を行うことがある競技の女子のトップアスリートの間では生理が止まる「無月経」になる選手が目立ち、その結果、疲労骨折をするケースも起きていることが国立スポーツ科学センターなどの調査で分かっています。
NHKでは、こうした問題が若い女子選手の間で広がっていないか、陸上、新体操、体操、それに競技人口が多いバレーボールを加えた4つの競技で、大学の上位チームに所属する合わせて62校にアンケート調査を行い、このうち39校・417人の女子選手から回答を得ました。
まず、中学や高校など10代の時に3か月以上、生理が止まる「無月経」を経験したことがあるか尋ねたところ、「ある」と答えた選手は45%に上り、その割合は一般女性の4倍以上になりました。さらに、無月経を経験した選手のうち、その後に疲労骨折をしたのは34%、3人に1人に上っています。
無月経や疲労骨折の発生率については、厳しい体重制限を行うことがある陸上・長距離などと、必ずしも体重制限を求められないバレーボールとの間に差があることも分かりました。
また、無月経と疲労骨折の関係について「知っている」と答えた女子選手は25%、4分の1にとどまり、選手自身の認識が薄いことも分かりました。
これについて、国立スポーツ科学センターの能瀬さやか医師は「女性ホルモンの不足から起きるもので、場合によっては選手生命などにも影響する問題だ。指導者や医師が一体となって選手の体調管理を行う仕組みを作るなど、対策が必要だ」と話しています。
この問題については、日本産科婦人科学会も全国の中学生や高校生などさまざまな年齢層の女子選手を対象に近く、実態調査に乗り出す方針です。

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