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最終更新 2012年2月 (このページの「現在」という表現は、上記の日付が基準となります) |
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「ディスプレイ」 とは映像を映す画面の事で、一般的にパソコン用のテレビのことを指します。 「モニター」と呼ばれることもあります。 パソコン内部のパーツではありませんが、パソコンを使う上で絶対に必要なものの一つですね。
この表示の細かさを「解像度」と呼びます。 一方家庭用のテレビは、荒い映像(低解像度の映像)でも画面のサイズに合わせて綺麗に引き延ばして表示する事や、電波が悪くてノイズ(画質のみだれや悪化)があってもそれを修正する技術に優れていました。 こうした機能の違いにより、以前はディスプレイと家庭用のテレビは、見た目は似ていても、性質は全く異なるものになっていました。 |
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しかし、これは近年になって変わってきました。 テレビでも高解像度での表示が必要になる「ハイビジョン放送」が登場し、従来より高い解像度で表示する「地上デジタル放送(地デジ)」も始まったからです。 これにより家庭用のテレビでもパソコンと同様の高解像度が求められるようになり、それに対応した接続端子がテレビにも標準で用意されるようになっています。 そのため徐々に「パソコン用ディスプレイ」と「家庭用テレビ」の区別がなくなりつつあります。 最近は技術開発の末、家庭用テレビの多機能化と大画面化が進み、パソコン用のディスプレイ(モニター)にはそうした機能は必要ないため、再び双方の区別が明確化しつつありますが、テレビにパソコンを接続できることは普通になっています。 (ただし安いテレビでは接続できない事があり、色合いなどに問題が生じる場合もあります) とりあえず基本的には、家庭用テレビとパソコン用ディスプレイ(モニター)は別のもの(共用できるものもあるが、それは特殊なタイプ)と考えておいた方がいいでしょう。 |
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家庭用のテレビと同じく、ディスプレイもモノによって画質などが異なります。 ここで説明するディスプレイ(モニター)の性能は、家庭用のテレビと共通している項目も多いです。
今どきのディスプレイは、ほぼ全て「液晶ディスプレイ」なのですが・・・
昔のテレビは、「ブラウン管」と呼ばれる画面で映像を映していました。 しかし 1990 年代の後期から、液晶画面の「液晶テレビ」「液晶ディスプレイ」が登場し始めます。 液晶テレビ&液晶ディスプレイは、ブラウン管のテレビと比べて薄くて軽く、運搬も設置もラクで、外枠が小さいので表示範囲も広いです。 しかしブラウン管のテレビと比べて、色合いが薄く、高速で動くものを映すと残像が残り、ナナメから見ると画質が落ちるなどの多くの欠点もあり、しばらくはブラウン管との併用が続いていました。 しかしその後、液晶ディスプレイの欠点はどんどん改良され、画質も向上していきます。
2003 年頃からは、さらに新しいテレビ「プラズマテレビ」も登場しています。 しかしプラズマテレビは価格が非常に高く、液晶テレビも改良が進んでプラズマテレビ並みに画質が良くなったため、プラズマテレビの利点は徐々になくなっていきました。 2008 年以降「有機ELディスプレイ」などの新型のテレビ/ディスプレイの開発が進んでいましたが、液晶ディスプレイがそれ以上の速度で高性能化・低コスト化していったため、まだ新しいタイプのディスプレイは登場していません。 |
テレビやディスプレイを買う際に一番注目すべきなのは・・・ やっぱり画面の大きさですね! 画面の大きさは「インチ」という単位で表されます。 日本では昔から「17型」や「22型」など、テレビの大きさを「型」という呼び方で表してきましたが、「17型テレビ」=「17インチサイズのテレビ」なので、同じ意味だと思って構いません。 しかしこの画面サイズを表す「インチ」は・・・ いまいちアテにならない数字でもあったりします。 画面サイズを表すインチは、画面の対角線の長さを表しています。 画面の縦と横の長さの比率を「アスペクト比」と言います。 そして、パソコンのディスプレイは(家庭用のテレビもそうですが)、縦幅で画面のサイズを調整しています。 タイプごとの、各インチ数の一般的な画面の大きさ(表示領域)は以下のようになります。 |
上記の表を見てわかる通り、17インチの通常サイズ(スクエア型)のディスプレイを使っている人が、同じ縦幅のワイドディスプレイを買いたい場合は、20インチのものを選ばなければならない訳です。 なお、家庭用のテレビはパソコン用のディスプレイより横幅が広く、縦幅が狭めです。 また、ブラウン管のディスプレイやテレビより、液晶のディスプレイやテレビの方が、画面を端ギリギリまで表示できるため、同じインチ数でもサイズが一回り大きくなります。 このように、画面サイズを表す「インチ」や「○○型」というのは、ワイドビジョンや液晶画面が一般化した現代においてはやや解りにくい単位となっています。 テレビやディスプレイのタイプによって、同じインチ数でも画面の大きさが異なるというのは選択の際によく覚えておきましょう。
「解像度」とは、画面の「細かさ」の事です。 解像度は 「1680×1050」 のように、横×縦のドット数(点の数)で表されます。 ただし、パソコン用のディスプレイの場合、解像度が高くなるほど(つまりドットが小さくなるほど)文字や画像の大きさは小さくなっていきます。 しかし映像やゲームの画面などを見る場合、可能な限り高い解像度で表示した方が、細かくて美しい映像を楽しむことが出来ますから、それらを多用する人ならば、やはり高い解像度にできるディスプレイの方がいいと言えます。 「解像度」には、そのサイズによってそれぞれ呼び名があります。
縦横のサイズ(アスペクト比)は一般的に 4:3(スクエア型)か 16:9(ワイド型)なのですが、ちょっと変わった解像度もありますね。 ワイドビジョンが登場する前に人間の視野が研究され、人間がもっとも見やすい画面のサイズは 5:3 から 6:3 であるという結果が出されました。 なお、実際のディスプレイやテレビの画面は、その一部が外枠に隠れていたり、機械の都合上カットされていたりするので、上記の解像度通りの画面が表示されているとは限りません。
液晶ディスプレイには、それぞれ得意とする解像度があります。 これを「推奨解像度」と言います。 液晶のディスプレイ(モニター)は、すべて特定の解像度で表示することを基本に作られています。 基本となる最大解像度(推奨最大解像度)とは、液晶画面を構成する「小さな光の点」(画素)1つで、画像や映像の1つの点(ドット)を表している状態です。 ただ最近のディスプレイは新技術によって、最大解像度以外の解像度にしてもあまり画面の「ぼやけ」が目立たないようになっています。 でも、ディスプレイも千差万別で開発メーカーも色々ですから、「最大解像度(推奨最大解像度)」以外の解像度での表示がイマイチなメーカーや製品も存在します。
テレビやディスプレイの画面は、「小さな光の点」が集まったもので表示されています。 画素ピッチは 「0.294mm」 とか 「0.258mm」 とかの数値で表され、これが小さいほど細かい画像を表示することが出来る訳ですね。 ただし、画素ピッチには注意しなければならない点があります。 よって液晶ディスプレイを買い換える時に、画素ピッチが 0.297mm のディスプレイから 0.252mm のディスプレイに変えた場合、全体的に表示が小さくなって違和感を覚える場合があります。 画素ピッチは、そのディスプレイのサイズと解像度(最大解像度)で決まっています。
表を見てわかる通り、画面サイズが小さかったり最大解像度が大きければ画素ピッチが細かい、とは一概に言えないのが難しい所です。 最近はディスプレイによって文字の大きさがまちまちにならないよう、画素ピッチは 0.28mm 前後に合わせられているので、種類によって文字の大きさがえらく異なる、ということはなくなっています。 なお、ブラウン管(CRT)は画素ピッチ自体を変えられるので、決まった画素ピッチというものはありません。
画面の明るさの事です。 正確には発せられている光の強さです。 「きど」と読みます。 例えば、「300cd/m2」 とか 「400cd/m2」 とかの数値で記載されており、この2つなら 400cd/m2 のディスプレイの方がより画面を明るくすることが出来る訳です。 ただ、画面の明るさは高ければ良いというものではありません。 基本的には、ディスプレイの最大輝度は 250〜300cd/m2 ほどあれば十分だと言われています。 家庭用のテレビの場合は、明るく大きな部屋で綺麗な映像を映すために 500cd/m2 ぐらいの輝度に出来るものもあります。
「コントラスト」とは、色の強さの事です。 例えば、コントラスト比が「500:1」なら、黒の500倍の強さで白を表示できる訳ですね。 コントラスト比は数値が大きいほど、明るいところと暗いところのメリハリを付ける事ができ、クッキリとした画像を映すことが出来ます。 もちろん映像や色には好みがあるので、コントラスト比が強い画面を「ケバい」と思う人もいます。
ただ、最近は液晶画面の改良が進み、広い視野角の液晶パネルが開発されているため、ほとんど視野角は気にしなくても良くなりました。 しかしディスプレイには色々あり、「性能より安さがウリ」の製品もあります。 なお、ブラウン管(CRT)のディスプレイやテレビには、視野角の問題はありません。
「リフレッシュレート」とは、画面を切り替える速さです。 リフレッシュレートは高いほど映像が滑らかに動き、逆に低いと画面がチカチカしてしまいます。 人によっては 60 Hz でもチカチカしているように見える場合があるため、それ以上の描画が可能なディスプレイもありますが、75 Hz で画面のちらつきを感じる人間はいなくなると言われています。 しかし近年になって、120 Hz のリフレッシュレートに対応しているものも登場してきました。
最近話題になっているのが立体視機能、俗に言う「3Dテレビ」「立体映像」の機能ですね。 映像を立体に見るための方法を説明すると・・・ これを実現するための一般的な方法には、「偏光フィルター方式」と「液晶シャッター方式」の2つがあります。 どちらの立体視(3D映像)の場合でも、テレビやディスプレイ側が必要な機能に対応している必要があります。
液晶画面の大きな弱点の1つが、「応答速度」です。 しかし各メーカーの開発努力により、液晶の色を変える速度はどんどん速くなっています。 「16ms」とか「8ms」とかの数値で表され、単位は「ms(ミリ秒、1/1000秒)」です。 ただ、実際の映像では黒から白に色を変えるというような極端な色の変化はあまり起こりません。 例えば「16ms(中間階調 6ms)」と書いてあったら、黒から白への応答速度は 16ms だけど、中間色から中間色への応答速度は 6ms で、実質の応答速度は速いよ、という意味になります。 なお、ブラウン管(CRT)やプラズマテレビにも応答速度はありますが、これらは応答速度が液晶画面より高速であるため、一般に性能表に明記されることはありません。 応答速度が重要になるかどうかは、使う人の用途によります。 |
液晶画面を、機械的にどういう仕組み(方式)で表示しているかを示す表記です。 まあ、こんな難しい話は一般の人は気にする必要はありません。
駆動方式は液晶画面の各性能に影響しますが、実際の細かい性能は製品ごとに違いますから、駆動方式を見るよりも、各性能の数値を見た方が正確だし目安になります。 基本的には、ノートパソコンは消費電力を抑える必要があるため TN 型です。 ただ、それぞれの駆動方式には、派生型もあります。
液晶の表面の加工方法の事です。
このどちらがいいのかは・・・ ハッキリ言って、好みの問題です。 なお、お店でディスプレイの画面を見た時、綺麗に見えるのは光沢液晶の方です。
ディスプレイとパソコンを繋げる端子(コード)は、昔は「HD15(D-Sub 15pin)」というもの1つだけしかありませんでした。 また家庭用テレビの端子にも、「S端子」や「D端子」と呼ばれる高画質対応のものが登場。 特に 2007 年頃から、高画質で多数の入力端子を持ち、リモコンまで付いたテレビ向け・ゲーム向けのディスプレイ(マルチメディアディスプレイ)が登場し始め、家庭用テレビにも本来はパソコン用の端子であった DVI 端子が付いているものが増えており、徐々にテレビとディスプレイの区分けがなくなりつつあります。 ディスプレイやテレビとしては、入力端子の数が多いほど高性能だと言えます。 パソコン用の入出力端子の種類は、まとめると以下のようになります。
なお、DVI 端子のコードには「シングルリンク」と「デュアルリンク」の2種類があります。 端子側がデュアルリンク対応なら、シングルリンクとデュアルリンク、どちらのコードでも使えます。 テレビ用の入出力端子の種類は、まとめると以下のようになります。
使用する入力端子(コード)の種類は、画質に直結します。 もし旧型のコードでテレビやパソコン、ビデオやゲームなどを繋いでいる人は、画質を向上させたいなら、まずコード(端子)を新しいタイプに変更する事を考えましょう。
「HDCP」とは、「High-bandwidth Digital Content Protection system」 とか言う長〜い名前の略で、日本語にすると「高帯域デジタルコンテンツ保護システム」。 DVI 端子(DVI-D)や HDMI 端子などのデジタル信号で画像や映像を送る端子・コードは、従来のアナログ信号よりも高画質な映像を送る事が出来ます。 最近の映画の DVD(及びブルーレイディスク)には HDCP 機能が盛り込まれていますから、こうしたものを見たいなら、ディスプレイは HDCP
対応製品にする必要があります。 パソコン用のディスプレイだと、まだ HDCP に対応していない製品も多いです。 家庭用のテレビは、最近のものならほぼ全て HDCP に対応しているはずですが、少し前のものだと対応していない製品も多いです。
最後に、ディスプレイに関するその他の様々な性能・機能を簡単に説明していきましょう。 まず、「TFT液晶」。 よくノートパソコンの宣伝文句などに「高画質 TFT 液晶!」などと書かれていたりするのですが、今の液晶はほぼ全て TFT ですから、実はコレは普通の事で、特にすごい訳でもなんでもありません。 なお、メーカーによっては「スーパーシャインビュー液晶」とか「クリアブラック液晶」などの特殊な液晶技術を使っている場合がありますが、これらは TFT 液晶の改良型と言えます。
次に、「アーム対応」や「スタンド回転機能」、及び「ピボット」。 次に、スピーカー内蔵型。 もちろんディスプレイにも色々ありますので、中には高音質スピーカーが付いている製品もあります。 また、ディスプレイの中には USB 端子やリモコンが付いているものもあります。 次に、「RoHS指令対応」。 ・・・と言っても、これは正確には性能ではありません。 そして最後に、もっとも重要なのが・・・ 「見た目」。 画面・画質というものには好みがありますし、デザインも重視したいですよね。 |
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そのテレビがパソコン表示に対応しているかどうかは、「ドット・バイ・ドット(Dot by Dot)」の設定が可能かどうかで判別できます。 テレビの映像というものは、様々な解像度で送られてきます。
中間的な解像度にした場合、パソコン用のディスプレイなら綺麗に表示するための機能が備わっているものが多いですが、テレビの場合はそこまでの機能がないか、もしくはその解像度を選択できないかの場合が多いです。
ただ、最近のディスプレイの中には、「テレビ対応ディスプレイ」もあります。 また、ディスプレイ側にテレビチューナー(テレビ番組の受信機能)がある場合、パソコン側にテレビチューナーがある場合と違って、パソコンにテレビ番組を録画する事は難しくなります。 |
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以前はパソコン用ディスプレイの販売・開発メーカーはそう多くなく、メーカーによって特性が割とハッキリしていたため、メーカーで選ばれる事も多くありました。 それらを全て網羅する事は出来ませんが、ここでは代表的なメーカーをいくつかあげておきましょう。
高性能なものやプロ仕様のものが欲しいなら EIZO(ナナオ)や三菱が良いでしょう。 現在、液晶ディスプレイやテレビは参入メーカーが多く、シェア争いが激しいため、今後もメーカーごとの様々な技術や特徴が出てくると思われます。 (現在は海外勢に押され、国産メーカーは苦戦気味です) ただ基本的に、どこのメーカーでも・・・ 低価格のディスプレイは、画質や性能もそれなり、と考えておきましょう。 家庭用テレビに関しては、日本では当然、日本の家電メーカーが強いです。 |
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液晶画面には、画面を構成するための小さな光の点(画素・ドット)がビッシリと配置されています。 機能しなくなっている画素は、たいていずっと白のままだっり、黒のままだったりします。 「ドット落ち」がある画面は俗に言う不良品であり、製造の過程でゴミが混入したり、細部の接続がうまくいってなかったりすると起こります。 完全に「ドット落ち」がない製品は数が少なく、多くのディスプレイやテレビにおいて、3個前後のドット落ちは許容範囲とされています。 ドット落ちはどうしても避けられないものなので、それがどこに、どのぐらいあるかは「運次第」でもあります。 とは言えドット落ちが大量に発生していたり、画面のど真ん中に集中していたりすると、さすがに困ります。 でも基本的には、液晶画面(およびプラズマ画面)のドット落ちは、あるものだと思って購入しましょう。 (携帯電話や携帯ゲーム機などにもドット落ちはあります。ご注意を) |
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