ディスプレイ、モニター ディスプレイ(モニター)の性能説明


最終更新 2012年2月

(このページの「現在」という表現は、上記の日付が基準となります)
トップページ PC(パソコン)ハードウェア 初心者の館
CPU メモリ HDD CD/DVD/Blu-ray ビデオカード マザーボード ディスプレイ サウンド 電源ユニット 実機解説

【 ディスプレイ / モニター / テレビ 性能解説メニュー 】

ディスプレイ(モニター)ってなに?
ディスプレイ(モニター、テレビ)の性能とは?
画面の種類(ブラウン管/液晶画面/プラズマテレビ) 画面サイズ(インチ、型、表示領域)
解像度 推奨解像度/最大解像度 画素ピッチ 輝度 コントラスト比 視野角
リフレッシュレート 立体視(3Dテレビ)機能 応答速度 駆動方式/液晶方式
光沢液晶(グレア液晶)と非光沢液晶(ノングレア液晶) 入力端子の種類/数 HDCP対応
その他 TFT液晶ガンマ特性アーム対応/スタンド回転機能スピーカー内蔵、)
RoHS指令対応見た目
テレビ(家庭用テレビ)をディスプレイとして使うには?
開発メーカーについて 「ドット落ち」(ドット欠け、ドット抜け)について

【 ディスプレイ(モニター)ってなに? 】

ディスプレイ」 とは映像を映す画面の事で、一般的にパソコン用のテレビのことを指します。
モニター」と呼ばれることもあります。
パソコン内部のパーツではありませんが、パソコンを使う上で絶対に必要なものの一つですね。

(I-O DATA 液晶ディスプレイ)
以前のパソコン用ディスプレイは、小さな文字をたくさん表示したり、細かい画像を細部まで表示したりするために、一般の家庭用のテレビよりも細かな表示が出来るが普通でした。
この表示の細かさを「解像度」と呼びます。

一方家庭用のテレビは、荒い映像(低解像度の映像)でも画面のサイズに合わせて綺麗に引き延ばして表示する事や、電波が悪くてノイズ(画質のみだれや悪化)があってもそれを修正する技術に優れていました。

こうした機能の違いにより、以前はディスプレイと家庭用のテレビは、見た目は似ていても、性質は全く異なるものになっていました。

しかし、これは近年になって変わってきました。
テレビでも高解像度での表示が必要になる「ハイビジョン放送」が登場し、従来より高い解像度で表示する「地上デジタル放送(地デジ)」も始まったからです。
これにより家庭用のテレビでもパソコンと同様の高解像度が求められるようになり、それに対応した接続端子がテレビにも標準で用意されるようになっています。
そのため徐々に「パソコン用ディスプレイ」と「家庭用テレビ」の区別がなくなりつつあります。

最近は技術開発の末、家庭用テレビの多機能化と大画面化が進み、パソコン用のディスプレイ(モニター)にはそうした機能は必要ないため、再び双方の区別が明確化しつつありますが、テレビにパソコンを接続できることは普通になっています
(ただし安いテレビでは接続できない事があり、色合いなどに問題が生じる場合もあります)

とりあえず基本的には、家庭用テレビとパソコン用ディスプレイ(モニター)は別のもの(共用できるものもあるが、それは特殊なタイプ)と考えておいた方がいいでしょう。

【 ディスプレイ(モニター)の性能とは? 】

家庭用のテレビと同じく、ディスプレイもモノによって画質などが異なります。
また、近年は非常に多機能なディスプレイも登場していて、ビデオや家庭用ゲーム機などをたくさん繋げられるものも出てきています。
高画質の映像を楽しめる「ブルーレイディスク」を見る際も、対応した解像度と機能が必要となります。

ここで説明するディスプレイ(モニター)の性能は、家庭用のテレビと共通している項目も多いです。
よってこれらの情報を覚えておけば、家庭用のテレビを選ぶ際にも活用することが出来るでしょう。


画面の種類(液晶画面/ブラウン管/プラズマテレビなど)

今どきのディスプレイは、ほぼ全て「液晶ディスプレイ」なのですが・・・
まだブラウン管のディスプレイも多く残っていますし、新しい種類のディスプレイなども登場していますので、まずはこれらの特徴や違いを説明しておきましょう。

ブラウン管ディスプレイ
(CRT)
液晶ディスプレイ

昔のテレビは、「ブラウン管」と呼ばれる画面で映像を映していました。
ブラウン管のディスプレイは「CRT」という略語で呼ばれることもあります。
ブラウン管のテレビは現代の液晶テレビと比べると、大きくて重く、持ち運びや設置が大変でした。

しかし 1990 年代の後期から、液晶画面の「液晶テレビ」「液晶ディスプレイ」が登場し始めます。
そして 2000 年に入ってからは徐々に液晶テレビが主流になっていきました。

液晶テレビ&液晶ディスプレイは、ブラウン管のテレビと比べて薄くて軽く、運搬も設置もラクで、外枠が小さいので表示範囲も広いです。
見た目もスマートで、目にも優しく、消費電力も低めです。

しかしブラウン管のテレビと比べて、色合いが薄く、高速で動くものを映すと残像が残り、ナナメから見ると画質が落ちるなどの多くの欠点もあり、しばらくはブラウン管との併用が続いていました。

しかしその後、液晶ディスプレイの欠点はどんどん改良され、画質も向上していきます。
こうなると、大きくて重いブラウン管のテレビの利点はなくなっていき、もう現在の日本では、新しいブラウン管のテレビやディスプレイはほとんど生産されていません。


プラズマテレビ

2003 年頃からは、さらに新しいテレビ「プラズマテレビ」も登場しています。
液晶テレビのように薄くて軽く、それでいて液晶画面より色合いが良く、動くものを映しても残像が残りにくく、ナナメから見ても見やすい、と言った利点を持っています。

しかしプラズマテレビは価格が非常に高く、液晶テレビも改良が進んでプラズマテレビ並みに画質が良くなったため、プラズマテレビの利点は徐々になくなっていきました。
プラズマテレビは大型化してもあまりコストが高くならないという利点があるので、大型テレビではよく使われていますが、小型のテレビやディスプレイにおいては、もうほとんどプラズマテレビは生産されていません。

2008 年以降「有機ELディスプレイ」などの新型のテレビ/ディスプレイの開発が進んでいましたが、液晶ディスプレイがそれ以上の速度で高性能化・低コスト化していったため、まだ新しいタイプのディスプレイは登場していません。
でも、液晶の技術開発が続いているため、今後もどんどん性能は良くなっていくことでしょう。


画面サイズ(インチ、型、表示領域)


テレビやディスプレイを買う際に一番注目すべきなのは・・・ やっぱり画面の大きさですね!
画面の大きさは「インチ」という単位で表されます。

日本では昔から「17型」や「22型」など、テレビの大きさを「」という呼び方で表してきましたが、「17型テレビ」=「17インチサイズのテレビ」なので、同じ意味だと思って構いません。
ただ、パソコン用のディスプレイは普通「インチ」の呼び名を使います。

しかしこの画面サイズを表す「インチ」は・・・ いまいちアテにならない数字でもあったりします。

画面サイズを表すインチは、画面の対角線の長さを表しています
そのため、横幅が長い「ワイドビジョン」の場合、そうでないテレビと比べると、同じインチでも縦のサイズが短くなり、画面全体の大きさは狭くなるのです。

画面の縦と横の長さの比率を「アスペクト比」と言います。
昔からあるノーマルなタイプ(スクエア型)の画面は、横が4 縦が3 の比率のものが多いですが、最近流行のワイドサイズの画面は 横が16 縦が9 の比率のものが一般的です。

そして、パソコンのディスプレイは(家庭用のテレビもそうですが)、縦幅で画面のサイズを調整しています。
よって、通常サイズ(スクエア型)のディスプレイを使っていた人が、同じインチのワイドサイズのディスプレイに買い換えると、画面の表示は全体的に小さくなってしまいます。
表示の大きさが同じぐらいのワイドサイズのディスプレイにしたい場合、一回り大きいインチ数のものにしなければならない訳ですね。

タイプごとの、各インチ数の一般的な画面の大きさ(表示領域)は以下のようになります。


インチ ノーマル ディスプレイ
(スクエア型 4:3)
ワイド ディスプレイ
(ワイドビジョン 16:9)
家庭用テレビ
(ワイドビジョン)
15 横 304mm×縦 228mm
16 横 345mm×縦 195mm
17 横 338mm×縦 270mm 横 367mm×縦 230mm 横 373mm×縦 210mm
19 横 376mm×縦 301mm 横 410mm×縦 256mm
20(20.1) 横 408mm×縦 306mm 横 433mm×縦 271mm 横 445mm×縦 250mm
21.3 横 432mm×縦 324mm
22 横 474mm×縦 296mm 横 475mm×縦 265mm
24(24.1) 横 518mm×縦 324mm
26 横 570mm×縦 320mm
27 横 582mm×縦 364mm
30(29.8) 横 641mm×縦 401mm
32 横 700mm×縦 390mm
ディスプレイの表示領域は EIZO と iiyama、
テレビは ソニー、シャープ、東芝 を参考に表記しています。

上記の表を見てわかる通り、17インチの通常サイズ(スクエア型)のディスプレイを使っている人が、同じ縦幅のワイドディスプレイを買いたい場合は、20インチのものを選ばなければならない訳です。

なお、家庭用のテレビはパソコン用のディスプレイより横幅が広く、縦幅が狭めです。
これはテレビや映画の映像は横に広いものが多いため、縦幅より横幅を重視しているためです。
しかしそのため縦を基準として画面サイズが調整されるパソコン画面の場合、文字が絵などが小さくなってしまいます。
この点からも家庭用のテレビはやはりテレビであり、パソコン向けではないと言えます。

また、ブラウン管のディスプレイやテレビより、液晶のディスプレイやテレビの方が、画面を端ギリギリまで表示できるため、同じインチ数でもサイズが一回り大きくなります。
例えば19インチのブラウン管のディスプレイと、17インチの液晶ディスプレイは、実際の画面サイズ(表示領域)はほぼ同じです。

このように、画面サイズを表す「インチ」や「○○型」というのは、ワイドビジョンや液晶画面が一般化した現代においてはやや解りにくい単位となっています。

テレビやディスプレイのタイプによって、同じインチ数でも画面の大きさが異なるというのは選択の際によく覚えておきましょう。


解像度

「解像度」とは、画面の「細かさ」の事です。
ディスプレイやテレビの画像・映像というものは「小さな点の集まり」で作られており、解像度はこの画面の中にある「点(ドット)」の数を表しています。
これが多くあり、ドットが細かいほど、緻密で綺麗な画像や映像を表示できる訳ですね。

解像度は 「1680×1050」 のように、横×縦のドット数(点の数)で表されます。
1680×1050 なら、横は最大 1680 ドット、縦は最大 1050 ドットでの表示が可能な訳です。
ディスプレイやテレビとしては、最大解像度の数値が大きいほど高性能だと言えます。

ただし、パソコン用のディスプレイの場合、解像度が高くなるほど(つまりドットが小さくなるほど)文字や画像の大きさは小さくなっていきます。
そのぶん画面を広く使える訳ですが、文字があまりに小さいと見にくくなってしまい、目も疲れてしまいますね。
また、適正な大きさだと思う解像度は人によって異なります。
そして適正だと思う大きさより高い解像度は、普段あまり使いませんから、解像度というものは高ければいいと言うものでもなかったりもします。
自分がメインで使うサイズが用意されていれば、それでいい訳ですね。

しかし映像やゲームの画面などを見る場合、可能な限り高い解像度で表示した方が、細かくて美しい映像を楽しむことが出来ますから、それらを多用する人ならば、やはり高い解像度にできるディスプレイの方がいいと言えます。
しかしこれもパソコンのグラフィック機能や、使用するソフトの方でその解像度に対応していないと、ディスプレイだけ対応していてもその解像度では映せません。

「解像度」には、そのサイズによってそれぞれ呼び名があります。
パソコンの雑誌や情報サイトなどでは解像度をこの呼び名で表している事も多いので、代表的な解像度の呼び名を以下に一覧で表記しておきましょう。

パソコン用ディスプレイの一般的な解像度
呼び名 横×縦 サイズ
(アスペクト比)
備考
QVGA 320×240 スクエア型(4:3) 小型の解像度。携帯やiPodで使用。
VGA 640×480 スクエア型(4:3) 昔の一般的な解像度。
WVGA 800×480 ややワイド型(5:3) ちょっと横に広い昔の解像度。
SVGA 800×600 スクエア型(4:3) 一般的な低解像度。
XGA 1024×768 スクエア型(4:3) スクエア型では一般的な解像度。
XGA+ 1152×864 スクエア型(4:3) やや大きい解像度。
HDTV(720p) 1280×720 ワイド型(16:9) 一般的なワイドの解像度。
ハイビジョンの解像度でもある。
WXGA 1280×768
1280×800
ややワイド型(5:3) 少し横に広いディスプレイ用。
スクエア型とワイド型の中間サイズ。
QVGA 1280×960 スクエア型(4:3) かなり大きなスクエア型の解像度。
SXGA 1280×1024 スクエア型(5:4) さらに大きなディスプレイ用解像度。
フルワイドXGA 1366×768 ワイド型(16:9) やや大きいワイドの解像度。
WXGA+ 1440×900 ワイド型(16:10) 大きなワイド型用の解像度。
WSXGA+ 1680×1050 ワイド型(16:10) 大きなワイド型用の解像度。
HDTV(1080p) 1920×1080 ワイド型(16:9) フルハイビジョン対応の解像度。
UXGA 1600×1200 スクエア型(4:3) スクエア型では最大の解像度。
WUXGA 1920×1200 ワイド型(16:10) フルハイビジョン対応16:10解像度。
家庭用テレビの一般的な解像度
呼び名 横×縦 サイズ
(アスペクト比)
備考
ワイドワンセグ 320×180 ワイド型(16:9) ワンセグ放送の解像度。
SDTV 640×480 スクエア型(4:3) アナログ放送の解像度。
720×483以下とする場合もある。
DVD-Video 720×480 ワイド型(5:3) DVD 映像の解像度。
HDTV(720p) 1280×720 ワイド型(16:9) ハイビジョン映像の解像度。
(地上デジタル) 1440×1080 ワイド型(16:9) 地上デジタル放送の最大解像度。
HDTV(1080i/p) 1920×1080 ワイド型(16:9) フルハイビジョンの解像度。
及びブルーレイディスクの解像度。

縦横のサイズ(アスペクト比)は一般的に 4:3(スクエア型)か 16:9(ワイド型)なのですが、ちょっと変わった解像度もありますね。

ワイドビジョンが登場する前に人間の視野が研究され、人間がもっとも見やすい画面のサイズは 5:3 から 6:3 であるという結果が出されました。
そのため 5:3 のワイドディスプレイが発売され始めたのですが、その後「ハイビジョン放送」の規格が決まり、これが映画の解像度と同じ 16:9 となったので、以後ワイドディスプレイやワイドのテレビは 5:3 と 6:3 の中間でもある 16:9 の比率で統一されました。
しかし、16:9 だと縦幅が狭くてパソコン用のディスプレイとしては文字サイズなどが小さくなってしまうので、現在は 16:10 のディスプレイも登場し始めています。

なお、実際のディスプレイやテレビの画面は、その一部が外枠に隠れていたり、機械の都合上カットされていたりするので、上記の解像度通りの画面が表示されているとは限りません。
普通、実際の画面(表示領域)は解像度そのままよりも少なめになっていて、特に家庭用テレビだとカットされていたり外枠に隠れている部分が多めになります。


推奨解像度/最大解像度

液晶ディスプレイには、それぞれ得意とする解像度があります。 これを「推奨解像度」と言います。
そして基本的にその液晶ディスプレイがもっとも得意とする解像度は「最大解像度」と同じです。
よって最大解像度を「推奨最大解像度」と言う場合もあります。

液晶のディスプレイ(モニター)は、すべて特定の解像度で表示することを基本に作られています。
そのため、その基本となる解像度(推奨解像度)とは違う解像度にすると、画像が少しぼやけてしまいます。

基本となる最大解像度(推奨最大解像度)とは、液晶画面を構成する「小さな光の点」(画素)1つで、画像や映像の1つの点(ドット)を表している状態です。
液晶ディスプレイの小さな光の点(画素)は、それ自体の大きさを変えられませんから、解像度を基本以外のものにした場合は、複数の画素で1つの点を表したりして、基本以外の解像度に対応しようとします。
しかしこの場合、ややムリヤリに表示しているので、画面がぼやけてしまうのです。

ただ最近のディスプレイは新技術によって、最大解像度以外の解像度にしてもあまり画面の「ぼやけ」が目立たないようになっています。
(例えば、色を分析して中間色の点を入れたり、自然な色のにじみを利用できる技術を導入したりしています)
それに一般に多用される解像度は、どのディスプレイも綺麗に表示できるよう調整されています。

でも、ディスプレイも千差万別で開発メーカーも色々ですから、「最大解像度(推奨最大解像度)」以外の解像度での表示がイマイチなメーカーや製品も存在します。
最大解像度以外でのぼやけ具合なんて性能表には書かれていませんから把握しにくいのですが、基本的には、安いディスプレイは安いなりの画質・技術だと思った方が無難でしょう。


画素ピッチ

テレビやディスプレイの画面は、「小さな光の点」が集まったもので表示されています。
そしてこの小さな光の点1つの大きさ、および光の点と点の間隔を「画素ピッチ」と言います。

画素ピッチは 「0.294mm」 とか 「0.258mm」 とかの数値で表され、これが小さいほど細かい画像を表示することが出来る訳ですね。

ただし、画素ピッチには注意しなければならない点があります。
この数値が小さいほど、同じ解像度でも文字や画像の大きさが小さくなるのです。
画像を構成する点が小さいと言うことは、同じ解像度でも表示されるすべてのものが細かくなります。

よって液晶ディスプレイを買い換える時に、画素ピッチが 0.297mm のディスプレイから 0.252mm のディスプレイに変えた場合、全体的に表示が小さくなって違和感を覚える場合があります。

画素ピッチは、そのディスプレイのサイズと解像度(最大解像度)で決まっています。
例えば、画素ピッチとディスプレイの解像度の関係の一例は、以下のようになっています。

サイズ 30インチ
ワイド型
20インチ
ワイド型
17インチ
スクエア型
24インチ
ワイド型
22インチ
ワイド型
26インチ
ワイド型
19インチ
スクエア型
27インチ
ワイド型
最大解像度 2560x1600
(WQXGA)
1680x1050
(WSXGA+)
1280x1024
(SXGA)
1920x1200
(WUXGA)
1680x1050
(WSXGA+)
1920x1200
(WUXGA)
1280x1024
(SXGA)
1920x1200
(WUXGA)
画素ピッチ 0.252mm 0.256mm 0.263mm 0.277mm 0.282mm 0.292mm 0.294mm 0.303mm
文字が小さい ---------------------------------------- 文字が大きい

表を見てわかる通り、画面サイズが小さかったり最大解像度が大きければ画素ピッチが細かい、とは一概に言えないのが難しい所です。
実際の画素ピッチはディスプレイによって細かく違う場合もありますので、正確な値はその製品の性能表や仕様一覧などを見て確認しましょう。

最近はディスプレイによって文字の大きさがまちまちにならないよう、画素ピッチは 0.28mm 前後に合わせられているので、種類によって文字の大きさがえらく異なる、ということはなくなっています。
でも文字の大きさが少しでも変わると気になる人もいるので、一応ご注意を。

なお、ブラウン管(CRT)は画素ピッチ自体を変えられるので、決まった画素ピッチというものはありません。


輝度

画面の明るさの事です。 正確には発せられている光の強さです。 「きど」と読みます。
「cd/m2(カンデラ/平方メートル)」という単位で表されます。

例えば、「300cd/m2」 とか 「400cd/m2」 とかの数値で記載されており、この2つなら 400cd/m2 のディスプレイの方がより画面を明るくすることが出来る訳です。 
よって、数値が高いほど高性能と言えますね。

ただ、画面の明るさは高ければ良いというものではありません。
明るいほど色が鮮やかに見え、映像なども綺麗になりますが、明るすぎると眩しいし目も疲れます。
部屋が暗い場合や、細かい文字を長時間見る時は少し暗めの方が良いと言われていますし、好みの問題もありますね。

基本的には、ディスプレイの最大輝度は 250〜300cd/m2 ほどあれば十分だと言われています。
よって 300cd/m2 を最大輝度としているディスプレイが多くなっています。
ただ、テレビや映画を見たり、ゲームなどもやりたい場合は、高い輝度があった方が鮮やかになりますし、もちろん明るい画面の方が好みの人もいますね。

家庭用のテレビの場合は、明るく大きな部屋で綺麗な映像を映すために 500cd/m2 ぐらいの輝度に出来るものもあります。


コントラスト比

「コントラスト」とは、色の強さの事です。
「コントラスト比」は、画面の一番暗い部分、つまり「黒」を1として、一番明るい部分、つまり白をどのぐらい明るく強く表示できるかを比率の数値で示したものです。

例えば、コントラスト比が「500:1」なら、黒の500倍の強さで白を表示できる訳ですね。

コントラスト比は数値が大きいほど、明るいところと暗いところのメリハリを付ける事ができ、クッキリとした画像を映すことが出来ます。
よって、ディスプレイ・家庭用テレビを問わず、コントラスト比は数値が大きいほど良いと言えます。

もちろん映像や色には好みがあるので、コントラスト比が強い画面を「ケバい」と思う人もいます。
しかしコントラストは調整も出来ますから、コントラスト比が高いほど高性能だと考えていいでしょう。


視野角

液晶画面の大きな弱点の1つ、それが「視野角」の問題でした。
液晶のディスプレイやテレビは、真正面から見ると綺麗に見えるのですが、ナナメから見ると色があせてしまい、画面もぼやけ、見にくくなってしまいます。

この、正面からどのぐらいの角度の範囲までなら綺麗に見えるのかを表した数値が「視野角」です。
視野角は「左右160度、上下140度」という感じでそのまま角度で表記されており、綺麗に見える範囲を示しています。
もちろんディスプレイやテレビとしては、角度が広いほど高性能と言えます。

ただ、最近は液晶画面の改良が進み、広い視野角の液晶パネルが開発されているため、ほとんど視野角は気にしなくても良くなりました。
家庭用テレビの多くは視野角が 178度、つまりほぼ水平から見ても画面が劣化しないようになっており、ディスプレイも性能が悪くないものなら同等の視野角を持っています。
上下方向の視野角はやや狭いものもあるのですが、あまり画面を上や下から見ることはありませんしね。

しかしディスプレイには色々あり、「性能より安さがウリ」の製品もあります。
こうした安いものだと、視野角が狭く、角度に注意しなければならないものもあります。
もちろん古いディスプレイにも、まだ視野角が狭いものがありますね。

なお、ブラウン管(CRT)のディスプレイやテレビには、視野角の問題はありません。
プラズマテレビは液晶より広い視野角を持ちますが、現在は液晶とプラズマにほとんど差はありません。


リフレッシュレート

「リフレッシュレート」とは、画面を切り替える速さです。
これは 「Hz(ヘルツ)」 という単位で表され、例えば 60 Hz なら画面を1秒間に 60 回書き変えられる訳です。

リフレッシュレートは高いほど映像が滑らかに動き、逆に低いと画面がチカチカしてしまいます。
しかしこのリフレッシュレートはかなり前から 60 Hz(1秒間に60回)が一般的で、それ以上のものはあまりありませんでした。
60 Hz 以上の速度で映像を流しても、人間の目にはほとんど差がないように見えますし、多くのソフト(主にゲーム)は最大で秒間 60 回(60 FPS)の速度で映像を表現しているからです。

人によっては 60 Hz でもチカチカしているように見える場合があるため、それ以上の描画が可能なディスプレイもありますが、75 Hz で画面のちらつきを感じる人間はいなくなると言われています。

しかし近年になって、120 Hz のリフレッシュレートに対応しているものも登場してきました。
これは立体視(立体映像)の表示のためなので・・・ 次の「立体視(3Dテレビ)機能」の欄で説明します。


立体視(3Dテレビ)機能

最近話題になっているのが立体視機能、俗に言う「3Dテレビ」「立体映像」の機能ですね。
画面に映っているものが立体に見えるというものです。

映像を立体に見るための方法を説明すると・・・
右目用の画像と左目用の画像を用意して、右目用の画像を右目だけで見て、左目用の画像を左目だけで見る」という形になります。

これを実現するための一般的な方法には、「偏光フィルター方式」と「液晶シャッター方式」の2つがあります。
(液晶シャッター方式は、アクティブシャッターやフレームシーケンシャルと呼ばれる場合もあります)

偏光フィルター方式は、特定の光を通さない「偏光板」というものが入ったメガネを使う方法で、右目用の映像はメガネの左側の偏光板では見えない光で映し、左目用の映像はメガネの右側の偏光板では見えない光で映すものです。
これは難しいように思えますが、「偏光フィルター」と言うものを画面の上に貼るだけで可能で、メガネの方もそんなに特殊な技術が必要なものではないので、安価に購入することが出来ます。

よって低コストで手軽に使えるのが利点ですが、画面の解像度の半分を右目用、半分を左目用にしないといけないので、解像度半減してしまい、画質が低下するのが難点です。
ハイビジョン映像でもハイビジョンにならないため、画質優先のテレビやディスプレイではあまり使われません。

液晶シャッター方式は、右目用の映像が映っているときは左目を隠し、左目用の映像が映っているときは右目を隠すという、解りやすい方法です。 これを超高速で行う事で立体に見ることが出来ます。
しかし画面側は右目用の映像と左目用の映像を超高速で交互に映す必要があるため、2倍のリフレッシュレート(画面切り替え速度)が必要になります。
60 Hz の映像をこの方法で立体に映すためには、2倍の 120 Hz のリフレッシュレートが必要な訳ですね。
また、メガネの方も高速で目隠しできる特殊な機能が必要で、バッテリーなども内蔵する必要があるので重くなります。

液晶シャッター方式は見ている時間の半分が目隠し状態なので、画面が暗くなります。
それを解消するために画面を明るくして映すのが一般的ですが、そうすると色合いが落ちてしまいます
また、メガネが高価で、テレビ側にも高性能が要求されます
しかし高解像度のハイビジョンや地デジの映像をそのままの解像度で映せるので、日本ではこちらの方が一般的です。

どちらの立体視(3D映像)の場合でも、テレビやディスプレイ側が必要な機能に対応している必要があります。
よって立体映像が見たいなら、対応の製品を買う必要がありますね。 もちろん 3D メガネも必要です。


応答速度/応答時間

液晶画面の大きな弱点の1つが、「応答速度」です。
液晶は、色を他の色に変化させるのにやや時間がかかります。
そのため動きの速い映像を映すと、残像が残ったり、ぼやけたりしてしまうのです。

「液晶は動画やゲームに弱い」、「液晶テレビはスポーツ番組に向いていない」などと言われていたのは、このためです。

しかし各メーカーの開発努力により、液晶の色を変える速度はどんどん速くなっています。
「応答速度」はその速度を表す数値で、画面を構成する光の点を黒から白に変える時間、すなわち色を変える速さを表しています。

「16ms」とか「8ms」とかの数値で表され、単位は「ms(ミリ秒、1/1000秒)」です。
この数値が小さいほど、そのディスプレイ(テレビ)は動きの速い映像を映しても残像が残りにくく、動きに強い画面を持っていると言えます。

ただ、実際の映像では黒から白に色を変えるというような極端な色の変化はあまり起こりません。
そのため、中間色から中間色に変える速度を示す「中間階調(中間調)」の応答速度も併記されている場合があります。

例えば「16ms(中間階調 6ms)」と書いてあったら、黒から白への応答速度は 16ms だけど、中間色から中間色への応答速度は 6ms で、実質の応答速度は速いよ、という意味になります。
こうしたディスプレイには、中間色での応答速度を速めるための技術(オーバードライブ)が導入されています。
場合によっては、中間階調の応答速度しか書いてない場合もありますのでご注意ください。

なお、ブラウン管(CRT)やプラズマテレビにも応答速度はありますが、これらは応答速度が液晶画面より高速であるため、一般に性能表に明記されることはありません。

応答速度が重要になるかどうかは、使う人の用途によります。
そのディスプレイを仕事にしか使わない、ゲームや映像は見ない、というのであれば、応答速度は別に速くなくてもかまいません。
逆に、そのディスプレイでゲームをやったり、テレビや映画を見るのであれば、やはり応答速度は速いものを選びたいところです。
家庭用のテレビにおいては、当然 応答速度は速いほど良いと言えます。


駆動方式/液晶方式

液晶画面を、機械的にどういう仕組み(方式)で表示しているかを示す表記です。
液晶画面は「液晶の分子」が並んだもので、液晶の分子はかけられた電圧により、光を透過したり遮断したりします。
その電圧のかけ方や、液晶の動かし方、配置の仕方などにいくつかの方式があり、これを駆動方式や液晶方式と呼びます。

まあ、こんな難しい話は一般の人は気にする必要はありません。
駆動方式は TN型、IPS型、VA型 の3つに大別でき、それぞれに特徴があると覚えておけばいいでしょう。
それぞれの駆動方式の特徴を表にすると、以下のようになります。

コスト 輝度 コントラスト比 視野角 応答速度
TN 型 安い
消費電力低め
高い 普通 狭い
影響も大きい
速い
中間色は遅め
IPS 型 普通 低い 低い 広い
影響も少ない
遅め
中間色は速め
VA 型 普通 普通 高い 広い
影響は大きい
速い
中間色は遅め

駆動方式は液晶画面の各性能に影響しますが、実際の細かい性能は製品ごとに違いますから、駆動方式を見るよりも、各性能の数値を見た方が正確だし目安になります。
しかし、駆動方式は大別して上記の3種類しかないので、これを覚えておけば、その液晶ディスプレイがどのような性能なのかを大ざっぱに知る目安になりますね。

基本的には、ノートパソコンは消費電力を抑える必要があるため TN 型です。
一般のディスプレイも一番多いのは TN 型ですが、家庭用のテレビや高性能なディスプレイは VA 型が多くなっています。
IPS 型は視野角が広いのが利点でしたが、現在は技術開発の末に TN 型や VA 型でも広い視野角を持つようになったため、数が少なくなっています。

ただ、それぞれの駆動方式には、派生型もあります。
例えば、VA 型の視野角を拡大した MVA 型や、MVA の発色を良くした AMVA 型などがあります。
また、シャープが開発した VA 型の改良版である ASV 液晶や、NEC と 三菱 が共同開発した IPS 型の改良型 H-IPS 液晶など、各メーカーの独自の駆動方式も存在します。


光沢液晶(グレア液晶)と、非光沢液晶(ノングレア液晶)

液晶の表面の加工方法の事です。
液晶の表面がテカテカでツルツルなのが「光沢液晶」で、名前の通り光沢があります。
グレア液晶」とも呼ばれます。
逆に、液晶の表面がややザラザラで、つや消し処理が施されているものが「非光沢液晶」です。
こちらは「ノングレア液晶」や「アンチグレア液晶」という呼び名の方が一般的です。

見た目としては、光沢液晶の方が綺麗です。
発色も良く鮮やかな色とクッキリとした黒を見ることができ、映像を見るなら光沢がベストです。
ただ、光沢液晶は光が反射するので、間近で画面を見るディスプレイの場合は顔が写り込みますし、場所によっては電灯や窓の光が反射して、画面が見にくくなったりします。

逆にツヤがないノングレア液晶の方は目に優しく、長時間の作業をするならこちらの方がいいです。
顔が写り込んだり、光が反射したりすることもありません。
ただ、ノングレア液晶はやや色があせて見えるため、発色が良くなく、映像や動画には向きません。
(ただ、最近は発色が良くて少し光沢がある改良型のノングレア液晶も増えています)

このどちらがいいのかは・・・ ハッキリ言って、好みの問題です。
光沢派と非光沢派はアンケート調査などでも真っ二つに分かれていて、どっちが良いとか悪いとか、そういう問題ではありません。
自分の用途と好みに合わせて選択しましょう。

なお、お店でディスプレイの画面を見た時、綺麗に見えるのは光沢液晶の方です。
ですから店頭販売用のノートパソコンはほとんどが光沢液晶になっており、展示されているディスプレイも光沢液晶が多めです。
しかし製品によっては、光沢液晶とノングレア液晶の2タイプが用意されているものもあります。
特にノートパソコンは液晶が選べるものが多いので、欲しいノートパソコンがあったら液晶が選択可能かどうかチェックしておきましょう。


入力端子の種類/数

ディスプレイとパソコンを繋げる端子(コード)は、昔は「HD15(D-Sub 15pin)」というもの1つだけしかありませんでした。
しかしその後、デジタル信号により高画質で画面を表示できる「DVI 端子」というものが登場。
さらに近年、DVI 端子に追加機能が加わり音声も送れる「HDMI 端子」というものまで登場します。

また家庭用テレビの端子にも、「S端子」や「D端子」と呼ばれる高画質対応のものが登場。
高性能なディスプレイの中にはこれらの複数の端子が付いていて、パソコンの画面だけでなく、普通のテレビのようにビデオデッキやゲーム、地デジ映像などを表示できるものも現れてきました。

特に 2007 年頃から、高画質で多数の入力端子を持ち、リモコンまで付いたテレビ向け・ゲーム向けのディスプレイ(マルチメディアディスプレイ)が登場し始め、家庭用テレビにも本来はパソコン用の端子であった DVI 端子が付いているものが増えており、徐々にテレビとディスプレイの区分けがなくなりつつあります。

ディスプレイやテレビとしては、入力端子の数が多いほど高性能だと言えます。
ただ、そのディスプレイを仕事にしか使わないのであれば、入力端子はパソコンに繋げる1つだけあれば良い訳で、多くの端子が必要かどうかは用途によります。

パソコン用の入出力端子の種類は、まとめると以下のようになります。

HD15(D-Sub 15pin) HD15(D-Sub 15pin)端子
古いディスプレイで使われていた端子です。 アナログ信号でデータを送受信します。
家庭用テレビの「ビデオ端子」よりは高画質ですが、今となっては旧式です。
画質は DVI や HDMI などのデジタル信号のものに劣ります。
DVI端子 DVI端子
パソコンの液晶ディスプレイ用の端子として普及したもので、デジタル信号です。
液晶ディスプレイなら、これか HDMI 端子でないと十分な画質が得られません。
DVI-A、DVI-D、DVI-I の3種類がありますが、基本的には DVI-D を使います。
DVI-I はアナログにもデジタルにも対応できる端子ですが、アナログ信号(HD15)の古いディスプレイしかもっていない、という時ぐらいしか両対応の利点はありません。
HDMI端子 HDMI端子
最新の映像端子です。 音声もこれ1つで送ることが出来ます。
DVI-D と互換性があるため、DVI と HDMI の混合コードを使うと、DVI 端子の機器を HDMI 端子に繋げることも出来ます。
コードの値段が高いのが難点です。 また、画質自体は DVI-D とほぼ変わりません。
(本当は DVI 端子以上の画質にも対応しているのですが、そこまで高機能なディスプレイはまだ普及していません)

なお、DVI 端子のコードには「シングルリンク」と「デュアルリンク」の2種類があります。
シングルリンクは古い DVI 端子で、解像度 1600×1200 までしか対応できませんが、どの DVI 端子でも使えます。
デュアルリンクは高い解像度にも対応できますが、シングルリンク専用の DVI 端子には付けられません。

シングルリンクとデュアルリンク

端子側がデュアルリンク対応なら、シングルリンクとデュアルリンク、どちらのコードでも使えます。
(ただしシングルリンクのコード使用の場合、モニター側が高い解像度に対応できるものでも、高解像度は選べません)
市販されている DVI 端子のコードにはシングルリンクかデュアルリンクかが明記されていますから、使っているディスプレイやパソコンの端子を見て、対応したものを購入するようにして下さい。

テレビ用の入出力端子の種類は、まとめると以下のようになります。

ビデオ端子」(コンポジット映像端子
俗に言うビデオ端子というやつです。 赤・白・黄色の端子ですね。
最も一般的な映像端子でしたが、最新の映像端子と比べると、「にじみ」が生じる事によりぼやけた感じの画質となります。
S端子」(セパレート映像端子
映像の情報を4つに分け、色やドットの「にじみ」を抑えた映像端子です。
すでに多くのテレビに付いており、クッキリ鮮明な映像で、色も綺麗に映ります。
液晶テレビは S端子 か D端子 以上でないと十分な画質が得られません。
解像度は縦幅 480(640×480、720×480)が最大です。
D端子」(D映像端子HDTV
S端子よりさらに上位の映像端子で、「ハイビジョン放送」に対応した端子です。
「HDTV」 と表記される場合もあります。
この端子には D1〜D5 までのバージョンがあり、機能が若干異なります。
D1 解像度 720×480(DVD画質)、プログレッシブ非対応(ちらつきが生じる)
D2 解像度 720×480(DVD画質)、プログレッシブ対応(ちらつきが少ない)
D3 解像度 1920×1080(フルハイビジョン画質)、プログレッシブ非対応
D4 解像度 1280×720(ハイビジョン画質)、プログレッシブ対応
D5 解像度 1920×1080(フルハイビジョン画質)、プログレッシブ対応
例えば、左画像のように端子部に D4 VIDEO と書いてあれば D1〜D4 までに対応していて D5 は非対応です。
コンポーネント端子
欧米で一般的な上位の映像端子ですが、日本でも使用可能なテレビがあります。
映像信号を3つの端子で送るもので、D端子と同様に「ハイビジョン放送」に対応しており、コードが長くなってもD端子より画質が劣化しにくい利点があります。
しかし映像だけで3本もあるので、音声用のコードも含めるとコードが合計5本も必要になってしまう事、見た目がビデオ端子(コンポジット端子)に似ていて間違われやすい事、映像の種類を判別する信号を送れないためテレビの設定を場合によっては手動で変更しなければならない事、などの欠点があります。
D端子はこの欠点を解消するため日本で作られたものなので、つまり日本ではD端子が一般的で、コンポーネント端子はあまり使われていません。
HDMI端子
HDMI 端子はパソコン用の DVI-D 端子をテレビでも使えるようにしようと作られたものなので、本来はテレビ用の端子です。 D端子 や DVI端子 以上の解像度にも対応できます。
著作権保護機能(HDCP)が含まれているため、現在の家庭用テレビはどんどんこの端子に移行しています。
この端子は映像以外の信号の送受信が可能なので、テレビを通して対応したビデオデッキを操作する、という事も可能です。

使用する入力端子(コード)の種類は、画質に直結します。
例えば、ブルーレイディスクのビデオデッキを買ったのに、テレビに「ビデオ端子(コンポジット映像端子)」で接続していたのでは、ブルーレイディスクの高画質は全く生かせません!!
(以前、私の友人がこういう状況でした・・・ コードを変えさせたら画質がすごく良くなったと驚いてました)

もし旧型のコードでテレビやパソコン、ビデオやゲームなどを繋いでいる人は、画質を向上させたいなら、まずコード(端子)を新しいタイプに変更する事を考えましょう。


HDCP 対応

HDCP」とは、「High-bandwidth Digital Content Protection system」 とか言う長〜い名前の略で、日本語にすると「高帯域デジタルコンテンツ保護システム」。
早い話が「著作権保護機能」の事です。

DVI 端子(DVI-D)や HDMI 端子などのデジタル信号で画像や映像を送る端子・コードは、従来のアナログ信号よりも高画質な映像を送る事が出来ます。
しかしそのため・・・ 違法コピー問題などの、著作権の問題が出てきてしまいました。
これを解決するため、デジタル信号を暗号化して送る技術が開発されました。
これが「HDCP」で、HDCP で著作権保護された映像は、ディスプレイ側とパソコン側(およびテレビチューナーやビデオデッキ等)の双方が HDCP に対応していないと、表示する事が出来ません。
コードも HDCP に対応している「DVI 端子(DVI-D)」か「HDMI 端子」を使う必要があります

最近の映画の DVD(及びブルーレイディスク)には HDCP 機能が盛り込まれていますから、こうしたものを見たいなら、ディスプレイは HDCP 対応製品にする必要があります。
未対応の場合、表示できないか、ブルーレイディスクの映画でも DVD 画質に落とされてしまいます。
地上デジタル放送やハイビジョン放送も HDCP がない場合、表示は出来ますが、画質は落とされます。

パソコン用のディスプレイだと、まだ HDCP に対応していない製品も多いです。
映画やテレビを見ないなら必要のない機能ですからね。
でもパソコンを使って映画やテレビ番組を見る予定があるのなら、ディスプレイは対応品を選ぶ事をオススメします。

家庭用のテレビは、最近のものならほぼ全て HDCP に対応しているはずですが、少し前のものだと対応していない製品も多いです。
ですから、少し前の HDCP 未対応のテレビでブルーレイディスクの映画を見ても、ブルーレイ画質になりません。
そのテレビに HDMI 端子か DVI 端子がない場合は HDCP 未対応だと思って良いでしょう。
もしブルーレイディスクのビデオデッキを買おうと思っているのであれば・・・ まずはテレビがブルーレイに(つまり HDCP に)対応しているのかどうか、確認しておく必要があります。


その他の機能

最後に、ディスプレイに関するその他の様々な性能・機能を簡単に説明していきましょう。

まず、「TFT液晶」。
これは液晶の表示方法の種類の1つで、画面を構成する小さな光の点1つ1つを調整できるものです。
難しい機械的な話はともかく・・・ 最近のテレビやディスプレイの液晶画面は、ほぼ全て「TFT液晶」であると思って構いません。
昔は「STN液晶」というものが使われていて、コストが安いので今でも時計などのちょっとした液晶画面にはこれが使われているのですが、TFT液晶の方が 色・視野角・応答速度 など全ての面で勝るため、高画質が必要な液晶画面は現在はすべて TFT です。

よくノートパソコンの宣伝文句などに「高画質 TFT 液晶!」などと書かれていたりするのですが、今の液晶はほぼ全て TFT ですから、実はコレは普通の事で、特にすごい訳でもなんでもありません

なお、メーカーによっては「スーパーシャインビュー液晶」とか「クリアブラック液晶」などの特殊な液晶技術を使っている場合がありますが、これらは TFT 液晶の改良型と言えます。


次に、「ガンマ特性」と「ガンマ補正」。
ガンマ(ガンマ値)とは色の明るさの度合いの事で、これを強くすれば明るく薄い、低くすれば暗く濃い画面になります。
どの色がどのぐらいのガンマ(つまり明るさ)で表示されるかはディスプレイごとに異なり、これがあまり適切でないと、色合いが悪くなったり、ムラが出来てしまいます

特に液晶ディスプレイは、その品質にもよりますが色にムラが出来やすくなります。
こうしたディスプレイの発色の特性を「ガンマ特性」と言います。
そしてガンマ特性に合わせて、表示される色を調整することを「ガンマ補正」と言います。

ガンマ特性とガンマ補正は、右のような曲線のグラフで表されることが多いです。
この線グラフが直線なほど正規の色に近く、滑らかなほど綺麗なグラデーションになります。
逆にこのグラフがガタガタなら色にもムラが出まくります。

ただ、このガンマ特性は、テレビやディスプレイの発色の重要な点ではあるのですが、一般的に性能表には記載されません。
数値とかで簡単に表されるものではないので、そのディスプレイのガンマ特性が素晴らしく、それを宣伝文句にしているような場合でない限り、性能表には書かれていないのが普通です。

よってディスプレイやテレビ選びの目安にする事は難しいのですが、しかしガンマ特性(ガンマ補正)は重要な性能の1つなので、覚えておくといいでしょう。
美しいガンマ特性は液晶の品質と補正の機能の双方が両立していないと得られませんから、安物だと悪くなりがちですね。


次に、「アーム対応」や「スタンド回転機能」、及び「ピボット」。
普通ディスプレイは横長の画面ですが、パソコンで使う場合は縦に長い方が都合が良い事もあります。
ホームページやメールなどは縦長表示ですからね。
そのため、ディスプレイをクルっと 90 度回転させ、縦長にして使う事が出来るディスプレイが存在します。
これを「スタンド回転機能」や「ピボット」と言います。

また、ディスプレイに「アーム」と呼ばれる固定器具を付けて、この固定器具を動かす事で、ディスプレイの向きを自由に変える事が出来るものを「アーム対応」と言います。
アームの値段が結構高いのが難点ですけどね。

なお、アーム対応やスタンド回転機能がないディスプレイを 90 度回転させて使ったりすると故障の元になるので、対応していないディスプレイをムリヤリ縦にしたりしないように。


次に、スピーカー内蔵型
ディスプレイの中には、スピーカーが最初から付いているものもあります。
これは一見良さそうですが、大抵ディスプレイ付属のスピーカーというものは性能が低く、音質は期待できません。
でもスピーカーを置く場所がない時や、仕事にしか使わないので音質はどうでもいいという時は、スピーカー付属のものがいいでしょう。
スピーカー付属品を買う場合は、音量調節のツマミやボタン、ヘッドホン端子などがあるかどうかもポイントとなります。

もちろんディスプレイにも色々ありますので、中には高音質スピーカーが付いている製品もあります。
家庭用テレビを販売しているメーカーのディスプレイには、テレビ用の高音質スピーカーを付けている製品も多いですね。
スピーカーには「ワット(W)」という性能の目安があります。 これが高いほど音域が広く、ノイズも少なくなり、例えば 2W のスピーカーより 5W のスピーカーの方が性能が高くなります。

また、ディスプレイの中には USB 端子やリモコンが付いているものもあります。
ディスプレイに USB 端子が付いていれば、USB 機器の着脱がラクになりますね。


次に、「RoHS指令対応」。 ・・・と言っても、これは正確には性能ではありません。
2007年にヨーロッパを中心に提唱された、環境保護のための決まりです。
人体に有害な物質を含む電気製品の販売をやめよう! と、特定の材質の使用量を制限した決まりで、これに対応していれば安全に使用でき、エコ活動にもなりますね。
とは言え、単なる材質の問題だし、曖昧な決まりなので、一般の人にはあまり関係ありません。
性能表や宣伝文句に「RoHS対応」と書かれている場合もありますが、あまり気にする必要はないでしょう


そして最後に、もっとも重要なのが・・・ 「見た目」。

画面・画質というものには好みがありますし、デザインも重視したいですよね。
やっぱり、実際に自分の目で見て買うのが一番です。

とは言え、テレビはともかく、ディスプレイをそんなにたくさん並べているお店はあまりありませんけどね・・・

【 テレビ(家庭用テレビ)をディスプレイとして使うには? 】

最近の家庭用のテレビには、本来パソコン用の映像端子であった DVI 端子が付いているものが多くなっています。
最近はゲーム機に DVI 端子が付いているので、ゲーム用に付いているとも言えますけどね。
そうしたテレビにはパソコン用の表示モードが付いていて、テレビをパソコンのディスプレイ代わりにする事が出来るものもあります。

でも、テレビはあくまでテレビ。
画面サイズ解像度の性能説明のところで述べたように、多くのテレビはパソコンで使うのに都合の良いサイズにはなっていません。
しかしテレビならではの大画面で動画や映画、PCゲームを楽しみたい人もいるでしょう。

そのテレビがパソコン表示に対応しているかどうかは、「ドット・バイ・ドット(Dot by Dot)」の設定が可能かどうかで判別できます。
ドット・バイ・ドット とは、液晶の「小さな光の点」(画素・ドット)1つで絵の1つの点(ドット)を表すモードです。
テレビによっては「PCモード」とか「パソコンモード」としている場合もあります。

テレビの映像というものは、様々な解像度で送られてきます。
家庭用のテレビはその映像の1つ1つを、そのテレビの大きさにあったサイズに拡大・縮小・整形して、画面に表示しています。
つまり、拡大や縮小をして表示するのが普通な訳です。
しかしパソコンのような細かい絵や文字が表示される画面の場合、拡大や縮小が行われると、表示が潰れたりボヤけてしまいます。
そのため拡大や縮小を行わないモード・・・ つまり「ドット・バイ・ドット」がないと、綺麗に映らない訳です。


「ドット・バイ・ドット」は、パソコンの「推奨解像度」と同じです。
テレビの解像度が 1920×1080 なら、ドット・バイ・ドットでの解像度も 1920×1080 となります。
ただ、右のように4つの点で1つのドットを表すような形にすれば ぼやけないので、これを利用して他のいくつかの解像度にも対応は可能です。
しかし、ぼやけずに表示できる解像度の種類は少なくなります。

中間的な解像度にした場合、パソコン用のディスプレイなら綺麗に表示するための機能が備わっているものが多いですが、テレビの場合はそこまでの機能がないか、もしくはその解像度を選択できないかの場合が多いです。
また、パソコンの表示色にうまく対応できないテレビもあり、ドットバイドットで特定の色がにじむ場合もあります。
ですので実際の表示は、「やってみないと解らない」という部分が多いです。
よってパソコンを最初からテレビに繋げて使うというのは、ちょっとリスクがありオススメ出来ません。


パソコン・テレビ両対応型
アクオス P シリーズ

ただ、最近のディスプレイの中には、「テレビ対応ディスプレイ」もあります。
パソコンを表示出来るテレビの逆ですね。 「マルチメディア・ディスプレイ」と呼ばれる場合もあります。
これなら基本的にはディスプレイなので、テレビも見られるしパソコン画面も綺麗に映ります。
まだ数は少ないですが、最初から両対応を謳っている製品も出始めています。
ただ、お値段は高めになりますけどね。

また、ディスプレイ側にテレビチューナー(テレビ番組の受信機能)がある場合、パソコン側にテレビチューナーがある場合と違って、パソコンにテレビ番組を録画する事は難しくなります。
もちろん、パソコン側にも別途テレビチューナーがあれば別ですが・・・

【 追加解説・1 販売・開発メーカーについて 】

以前はパソコン用ディスプレイの販売・開発メーカーはそう多くなく、メーカーによって特性が割とハッキリしていたため、メーカーで選ばれる事も多くありました。
近年は家庭用テレビの開発・販売をしている家電メーカーや、韓国・台湾を始めとする海外メーカーがディスプレイの流通に参入してきているため、メーカーの種類も豊富になっています。

それらを全て網羅する事は出来ませんが、ここでは代表的なメーカーをいくつかあげておきましょう。

・国内専門メーカー系
EIZO(ナナオ)
日本国内では最大手のディスプレイ専門メーカー。 昔から画質・品質では高い評価を受けています。
会社名はナナオ、EIZO はブランド名で、別の会社だと思っている人も多いのですが、同じですのでご注意を。
基本的には高性能な製品が多く、そのぶん割高ですが、近年は低価格モデルも開発しています。
その品質から印刷会社やデザイン系の会社など、発色が重視される現場で多用されています。
iiyama(イーヤマ)マウスコンピューター
こちらも国内大手のディスプレイ専門メーカー。
旧社名は「イーヤマ」で、2006年からマウスコンピューターの子会社となり iiyama はブランド名に変わりました。
EIZO(ナナオ)とは異なり、低価格でコストパフォーマンスを重視した製品開発を行っていたのが特徴です。
現在は他のメーカーも低価格製品を多く出しているため、中間型と言った性能・価格の製品が多いです。
三菱ディスプレイ
三菱はディスプレイの大手メーカーです。 高い技術力を持ち、高品質の製品を販売しています。
ただ元々業務用や医療用のディスプレイ開発を行っていたためか、高品質なぶん高価格な傾向があります。
NEC と提携があるため、NEC のモニターやノートパソコンは三菱製ディスプレイが使われている事もあります。
・国内周辺機器メーカー系
I-O DATA(アイ・オー・データ)
日本最大手のパソコン周辺機器メーカー。 ディスプレイの開発・販売元としても大手です。
低価格製品がメインで、コストパフォーマンス重視のメーカーと言えます。 ラインナップが充実しています。
BUFFALO(バッファロー)
I-O DATA と並び、日本最大手のパソコン周辺機器メーカー。 テレビチューナーの性能には定評があります。
映像関連の周辺機器メーカーとして高評価されていますが、ディスプレイのラインナップは少なめです。
・家電メーカー系
NEC
NEC は「スーパーファインビュー」などの高性能な光沢液晶を開発しており、その画質には定評があります。
ただし現在はPC用ディスプレイの単体販売はしておらず、テレビとしての販売のみを行っています。
SONY
「クリアブラック液晶」などを開発しており、高画質で光沢でも映り込みにくい画面を持つのが特徴です。
しかしここも現在はPC専用ディスプレイの単体販売は終了し、テレビ「ブラビア」の販売のみになりました。
SHARP
アクオスシリーズの開発メーカーで、国産液晶のメーカーとしては最大手です。(いわゆる亀山液晶など)
ただしパソコン事業は芳しくなく、その影響で PC 用のディスプレイも数は少なめです。
東芝、パナソニック(松下)、その他
東芝はモニターの単体販売はしていません。 しかし家庭用テレビの開発力や、画質を向上させる技術については
定評があります。 レグザシリーズの販売元です。
パナソニックも以前はPC用ディスプレイを販売していましたが、現在は行っていません。
テレビの販売は「プラズマディスプレイ」に力を入れていたため、液晶では出遅れました。
よくニュースで出てくる「ジャパンディスプレイ」は液晶モニターのみの製造をしているところで、一般向けの
製品販売は行っていません。
・海外系
ヒュンダイ(現代)、サムスン(sumsung)、LG電子
これらは韓国のメーカーです。 韓国は液晶の一大生産地なので、液晶ディスプレイの開発・販売も盛んです。
以前は画質で劣る場合が多かったのですが、現在は品質が良くなり、価格も安い商品が多くなっています。
BenQ(ベンキュー)、acer(エイサー)
これらは台湾のメーカーです。 基本的には低価格で、コストパフォーマンス重視の製品が多いです。
企業向けに販売している製品も含めると、液晶ディスプレイのシェアは世界でもトップクラスです。
DELL(デル)HP(ヒューレット・パッカード)
これらはアメリカのメーカーです。 どちらもパソコンメーカーとしては世界最大手です。
以前は企業向けの製品しか作っていなかったのですが、現在は家庭向けのモニターも数多く生産しています。
どちらもコストパフォーマンスに優れ、デルは安さ重視、HPは品質とコストのバランス重視と言えます。

高性能なものやプロ仕様のものが欲しいなら EIZO(ナナオ)や三菱が良いでしょう。
コストパフォーマンスなら I-O DATA やイーヤマ、及び HP や DELL などの海外系ディスプレイがオススメです。

現在、液晶ディスプレイやテレビは参入メーカーが多く、シェア争いが激しいため、今後もメーカーごとの様々な技術や特徴が出てくると思われます。 (現在は海外勢に押され、国産メーカーは苦戦気味です)
近年はどのメーカーの技術も平均化していますが、出来ればメーカーごとの得手不得手も加味したいところですね。

ただ基本的に、どこのメーカーでも・・・ 低価格のディスプレイは、画質や性能もそれなり、と考えておきましょう。
1万円ぐらいのディスプレイで高画質を期待しても、ちょっと厳しいですね・・・
高画質を優先するか安さを優先するか、その辺りからまず決めておいた方がいいでしょう。

家庭用テレビに関しては、日本では当然、日本の家電メーカーが強いです。
ディスプレイでテレビも見たいなら HDCP の対応 には注意して下さい。

【 追加解説・2 「ドット落ち」(ドット欠け・ドット抜け)について 】

液晶画面には、画面を構成するための小さな光の点(画素・ドット)がビッシリと配置されています。
しかしビッシリと配置されている無数の画素のいくつかが、機能しなくなっている場合もあります。
これを「ドット落ち」 と言います。
ドット欠け」や「ドット抜け」、「画素落ち」などと呼ぶ場合もあります。

機能しなくなっている画素は、たいていずっと白のままだっり、黒のままだったりします。
なので、画面が黒一色の時に、1ドットだけ白い点が残っていたりする場合、その部分の画素が「ドット落ち」していると解ります。

「ドット落ち」がある画面は俗に言う不良品であり、製造の過程でゴミが混入したり、細部の接続がうまくいってなかったりすると起こります。
しかし、液晶画面というものはミクロン単位の超微細な作業で作られるものです。
目に見えないぐらいの超細かいゴミがちょこっと入っただけで、その部分は「ドット落ち」してしまうので、どんなにゴミやホコリを遮断したクリーンな環境で作っていても、100% ドット落ちを防ぐ事は出来ません。

完全に「ドット落ち」がない製品は数が少なく、多くのディスプレイやテレビにおいて、3個前後のドット落ちは許容範囲とされています。
ただ、何個ぐらいのドット落ちを許容範囲とするかはメーカーや製品によって異なります。
大手メーカーや信頼できるメーカーなら「ドット落ち」を厳しく選別していますが、低価格製品が多いメーカーではドット落ちも多い傾向があります。
「ドット落ち」を厳しく選別するほど、材料の不良品率が上がって製造コストが上がってしまうので、低価格の製品だとドット落ちが多めになってしまうのは仕方がないとも言えますね。

ドット落ちはどうしても避けられないものなので、それがどこに、どのぐらいあるかは「運次第」でもあります。
またコレを理由に「不良品だ!取り替えてくれ!」と言っても、普通 聞いてくれません。

とは言えドット落ちが大量に発生していたり、画面のど真ん中に集中していたりすると、さすがに困ります。
こういう場合は販売店や開発メーカーに問い合わせても良いかもしれません。
ショップやメーカーによっては、「ドット抜け保証」とか、「一定数以上のドット欠けの交換保証」などのサービスを行っている場合もあります。

でも基本的には、液晶画面(およびプラズマ画面)のドット落ちは、あるものだと思って購入しましょう。

(携帯電話や携帯ゲーム機などにもドット落ちはあります。ご注意を)
(携帯電話の場合、購入前にドット落ちを確認させてくれるお店もありますね)


ドスパラ:パーツカタログ、ディスプレイ:最大手パーツショップで、商品レビューなどがあります
Amazon:ディスプレイリスト:ディスプレイのリストは Amazon が一番解りやすいですね
パソコン工房 モニターリスト:ページがリニューアルして解説が詳細になっています
Amazon:家庭用テレビリスト:家庭用のテレビは、電気屋さんで見るのが一番ですが・・・

トップページ PC(パソコン)ハードウェア 初心者の館
CPU メモリ HDD CD/DVD/Blu-ray ビデオカード マザーボード ディスプレイ サウンド 電源ユニット 実機解説