ツイッター分析:小保方氏会見への応援・支持、批判の2倍に
2014年04月14日
「まるで『女優』」、「真摯(しんし)な会見だった」−−。新たな万能細胞「STAP細胞」の論文に不正があるとされた問題で、画像の捏造(ねつぞう)や改ざんをしたとされる理化学研究所の小保方晴子・研究ユニットリーダー(30)についてのツイッターなどでの論評がインターネット上をにぎわせ続けている。小保方氏が記者会見した9日のツイート(投稿)を、毎日新聞世論調査室が開発したツイッター分析ソフトで解析した。小保方氏に言及したツイートの中で支持/不支持に言及したもののうち、小保方氏を応援する声や会見の姿勢を評価するツイートは批判の2倍以上だった。【石戸諭】
分析ソフトでは1万人のツイッター利用者を無作為抽出。9日、小保方氏に関連するツイートをした利用者は全体の約12%。ツイッターでつぶやいた人の10人に1人以上が小保方氏について何らかの投稿をしたことになる。これは4月1日の消費税率引き上げについての8.5%、別人の作曲が問題となった佐村河内守氏の記者会見当日の10.5%を超えている。理研が最終報告を発表した今月1日でも2.1%弱で、小保方氏個人の会見がネット上でいかに注目されたかが分かる。
抽出した全ツイートを(1)小保方氏を応援・支持するものと、(2)批判・不支持、(3)その他の感想やニュース記事引用に分類した。その結果、応援・支持は16%で批判は7%と、応援・支持が批判の2倍以上だった。そのほかのツイートでは各ニュースサイトなどが取り組んだ会見へのリンク、記事の引用が多かった。
応援・支持のつぶやきは「真摯に伝えようとしている姿勢に敬意」といった会見時の姿勢を評価▽「マスコミをはねのけてほしい」といった会見に参加したメディアを批判して小保方氏を擁護▽「論文がダメでも病気が治る技術は確立してほしい」といったSTAP細胞への期待感▽「小保方氏だけが標的にされている」と理研の対応を批判−−といったものに大別できた。
反対に、批判・不支持は「STAP細胞があるというなら証拠を見せるべきだ」、「(小保方氏の言い分は)科学者や研究者のものではない」など、科学的な手続きに基づいたツイートが目立っている。
なぜネット上で小保方氏は支持されたのか。