経済的独立を目指して

経済的独立なくして真の自由は得られない

親は手本ではなく見本にする

裕福な家に育った人ほど裕福になりやすいという論が成り立つとするなら、その具体的な理由は何でしょうか。


考えられる理由としては親からお金の正しい扱い方を教えてもえらたということが挙げられます。
お金持ちになるためには、それなりの稼ぎ方、貯め方、使い方のコツが必要です。お金持ちの家に育った人は、もしかしたらそのようなコツを幼少期から教わったのかもしれません。また、直接教わらなかったとしても無意識のうちに覚えたのかもしれません。お金の扱い方は、食べ方や言葉遣いなどと同じ一種の習慣なので、親の食べ方をまね、言葉遣いをまねて育つように、お金の稼ぎ方や使い方についても親の言動をまねすることで身についた可能性があります。

そう考えれば裕福な家に育つことは自分自身が裕福になる上でのアドバンテージといえるでしょう。
しかし、そのようなアドバンテージにも限界はあります。
なぜなら、親の世代と今とでは、時代が違い、価値観が違い、裕福になる方法も違うからです。

例えば、30年ほど前までは土地の価格が上昇していましたから、家を買って資産を持つという人生戦略は有効でした。しかし今は土地の価格が頭打ちですので、家は資産ではなく負債になります。
働き方や稼ぎ方の戦略としても、大手の企業が有利とか、高学歴が有利といったことは親の時代には有効な通用した戦略でしたが、今は通用しません。
親の時代にはあまり注目されていなかった独立や転職や海外展開、ITといった要素のほうが、成功するためには重要でしょう。

つまり、親と同じことをやっても、時代が違えば裕福になれないということです。
ならば、むしろ親が裕福ではなく、参考できるポイントが少ないほうが、ひと昔前の価値観にとらわれることがなく、今の時代に合った戦略を自分の力で考えられるという点では、よいのかもしれません。
いずれにせよ、親の生き方は見本にはなりますが、手本にはなりません。
裕福になるための方法は、その時代時代を生きる人たちが自分で考え、見つけて、実行することなのです。