ウクライナ東部スラビャンスクで親ロシア勢力が警察署の建物などを占拠した事件で、ウクライナのアバコフ内相は13日、制圧作戦で対テロ部隊の1人が死亡したことを明らかにした。ほかにけが人が5人出ているという。ロイター通信などが伝えた。

 一方、ロシアのイタル・タス通信は現地の親ロシア勢力の話として、親ロシア勢力の1人が死亡、治安部隊に2人の死者が出たと伝えた。制圧作戦はさらに続いている模様で、死傷者が増える可能性がある。

 ドネツク州では12日夕から、複数の街で警察署や治安機関の建物が自動小銃などで武装した親ロシア勢力に占拠されている。親ロシア勢力は、州都ドネツクからスラビャンスクへの幹線道路に検問を設けるなどしている。

 また、同州にある人口約48万人の都市マリウポリでは13日、ウクライナの新政権に抗議する住民ら約千人が市議会前で集会を開いたあと、建物を占拠したという。(キエフ=喜田尚)