2014年4月1週目の主なできごと
・消費税が8%に。各地でトラブル相次ぐ(4月1日)
・現2chは「違法な乗っ取り」状態──ひろゆき氏?が新サイト「2ch.sc」開設を予告(4月1日)
・NHK会長「1人の行為で信頼全て崩壊」 入局式で訓示(4月1日)
・俳優の蟹江敬三さん死去 「あまちゃん」で祖父役(4月5日)
中山美穂、ハードロックファンを敵にする
速水健朗(以下、速水) 今週はゲストがいます。cakesでも「ワダアキ考」という連載をしていて、最近ハフィントンポストなどでよく目にするコラムニストの武田砂鉄さんです。顔出しはNGということで。
おぐらりゅうじ(以下、おぐら) 武田さんは芸能関係に詳しい方ですよね。なので最近の話題としては、中山美穂の離婚騒動とかいかがですか?
武田砂鉄(以下、武田) これ、物申したいことがあるんですけど。
おぐら そっこーですね(笑)。
武田 今回の辻仁成との離婚騒動の原因って、辻がハードロックに走ったからとされているじゃないですか。
速水 『週刊文春』の記事ですね。ハードロックに路線転向した辻が、髪の毛さらさらにしてルックスが中性化し、中山本人と子どもがあまり快く思ってないらしいと。
武田 1992年に彼女は『世界中の誰よりきっと』でWANDSと共演したじゃないですか。WANDSって、ガンズ・アンド・ローゼズを巧妙に参照したグループでしたよね。音楽性もそうですが、例えば「世界が終るまでは…」のPVなんて、ボーカルの上杉昇の出で立ちを見れば、露骨に分かります。そのガンズ・アンド・ローゼズは、そのちょっと前の時代に流行ったLAメタルの流れの中に位置づけられるんですけど……。
おぐら 具体的にバンドでいうと?
武田 モトリー・クルー、RATT、ポイズン、など多くのバンドがいました。彼らは、ド派手なメイクにロングヘア、つまり、中性的な出で立ちでロックをやっていたわけですよ。
速水 基本は非モテ系のメタル・ハードロック勢の中で、唯一リア充な西海岸ヤリチンロック。
おぐら すごいまとめ方(笑)。
武田 当時、LAメタルの面々は、MTVでのオンエアを狙うレコード会社の要請を受けて、アルバムに必ずバラードを入れてそのPVを作っていました。バラードのほうが、ビッグヒットに繋がりやすかった。
おぐら その路線にビーイング*1も乗ったと。
*1 音楽制作会社。90年代にB'z、WANDS、T-BOLAN、ZARD、倉木麻衣らで爆発的ヒットを飛ばした。
武田 当時のビーイングっていうのは、常に売れ線の後追いをしていましたから、その流れを汲んで生まれたのが、ロックバラードの中山美穂 & WANDS『世界中の誰よりきっと』だったと言える。だから中山美穂に言いたい! アナタのルーツにはハードロックが流れていたではないか、と。いまさらそれを否定するなんて!
一同 (爆笑)
速水 とはいえ、あの路線変更は戸惑うでしょ。あの年でルックスの路線変更って、辻仁成は逆に変わらないというか、永遠の中二病……。そういえば、俺、辻仁成のゴーストの依頼を受けたことが……。
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