2005-11-15-Tue 日本人と罵り言葉 
韓国人の友人とのとある日の会話。
韓国人(以下K)「日本語って、悪い言葉が少ないよね」
私(以下S)「えっなんでそう思った?」
K「だって日本人に悪い言葉教えて〜って言うと、決まって出てくるのが"バカ""アホ"。で、そんなの知ってるよ〜て言うと、ちょっと考えて"ブス""くそばばあ"とか。だからさ、考えないと悪い言葉出てこないってことでしょ?例えば"ass-hole"をすぐ日本語に訳せる?」
S「ケツの穴。でも誰もそんな風には使わないね。それに変わるニュアンスの言葉ってなんだろ、、、くそったれ?でもあんま日常で"くそったれ"とか言ってる人聞いたことないかも。韓国語だったらすぐ出てくんの?」
K「うん。でも逆に韓国語も英語と一緒で、悪い言葉が豊富でバラエティーに飛んでるから、どれを使おうか迷っちゃうかも」
その後、一人になってから数十分間「日本語の悪い言葉」について考えてみた。
英語で"swearword"と言われる"Jesus Christ"とか、"God damn you"とか"Go to hell"とかは、神を冒涜する言葉としてキリスト教のバックグラウンドからきてるから、日本語にはそれに代わる言葉がないのはわかるよ。
でも、罵り言葉はもっと存在してもいいはず。
で、いろいろ考えてみたけど日本語の悪い言葉って本当にあんまり思い浮かばない!
Fuck you → ぶっ殺すぞ、死んじまえ。
...ヤンキーの喧嘩とかでない限りなかなか使われなそう。
Damn it! → くそっ、ちくしょー。
...やっぱり日常ではあんま使わないよねぇ、、特に女の子は使わないよね。
Bitch → あばずれ??
...なんて使う人聞いたことないよ。高校生がよく言う、「マジあいつサイテー」とかの方がニュアンス的に近いかも、、、
悪い言葉悪い言葉悪い言葉、、、、、、
「なめんなよ」「ざけんなよ」「ムカツクんだよ」「てめぇ」「のヤロウ」
て、少年漫画に出てくるような喧嘩用語しか思いつかな〜い!!!
というわけで結論。
世界的に見て、日本人が温厚でおとなしく攻撃性の低い人種である理由の1つとして、「罵り言葉が少ない」=「言葉で人をあまり攻撃しない」=「感情をあまり表に出さない」=「穏やかで物静か」、という図式が成り立ちます。(勝手に)
昔から沈黙を美とする日本人。
感情表現が得意でない代わりに、内に秘めた思いは人一倍強いのです、きっと。。。
相手を傷つけない美徳。素敵ですね。
しかし、最近は人間関係を上手く築けず、思いやりという言葉を知らない人も増殖中。
そういえば、英語や韓国語に「思いやり」や「奥ゆかしい」なんて言葉はあるのかしら?
レディーファーストとかとはまた違う意味の紳士さだよね。遠回しな言い方で逆に傷つくこともあるけど、日本人は基本的に優しいね、やっぱり。うん。
DUDEさん>
あは、やっぱりいるんですね〜そういう人!おもしろいからちょっと隣で聞いてたいかも。だってそれって、日本語の大して上手くない外国人がいっちょ前に「バァカァヤローウッ」とかすごいアクセントで言ってるようなもんですよね?ウケル。
Chai>
そうそう、沈黙とか間の取り方とかね〜。「場の空気を読む」なんてこっちの人からしたら神業だよね、きっと W。でもchaiみたいに通訳やってたら、もっと日本語と英語のギャップを身に染みて感じそうだね。
kiikoさん>
そうか、茶道の世界観か、、、
ちなみに今辞書で「奥ゆかしい」を調べたら、”elegant””refined””modest”て出てきました。modestがいちばん近いけど、でもやっぱりいまいちニュアンス違いますね。で、英英の方では例文に「Don’t be so modest!」てありました(笑)。こちらの人に奥ゆかしさの美徳は永遠に伝わらないですね、残念ながら、、、』