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【芸能・社会】染五郎、大当たり!「女殺油地獄」 四国こんぴら歌舞伎大芝居2014年4月14日 紙面から
市川染五郎(41)が香川県琴平町の日本最古の芝居小屋・金丸座で公演中の「第三十回記念四国こんぴら歌舞伎大芝居」が連日大にぎわいだ。3年ぶり4度目だが、これまでにない若い一座を率いる座頭(ざがしら)としては初めての出演。昼夜に人気の通し狂言という意欲的な演目で、次世代のリーダーにふさわしい奮闘ぶりを見せている。 地元の人たちも待ち望んでいたのが、第二部「女殺油地獄」。三幕目の殺しの場が始まる前に、廊下の板戸がすべて締め切られ、場面にぴったりの薄暗闇の空間になる。 前方の升席には、飛び散る「油」をよけるビニールシートが配られ、臨場感が増す。染五郎演じる与兵衛が、狂気に転じて親切な人妻・お吉(中村壱太郎)を手にかける凄惨(せいさん)なシーン。床いっぱいにこぼれた油で足をすべらせ、全身油まみれになっての熱演が続く。 何度も転倒する与兵衛とお吉。計算された演技なのだが、芝居に引き込まれた観客には、本当に転んでしまったように映り、悲鳴や驚きの声が上がる。「何か、見ちゃったというか、そこで行われていることをのぞいてしまっている感覚になるのでしょうか」と染五郎。「息遣い、目の動きを感じることができる空間。自分の気持ちのままが伝わりやすい」と独特の劇場空間の魅力を語る。 第一部は「菅原伝授手習鑑」の松王丸。2012年9月に演じる予定でけいこに励んでいたが、直前の舞台事故によるけがで休演を余儀なくされた大役だ。「またチャンスをいただけて感無量」の思いがこもる渾身(こんしん)の演技は、桜丸の尾上松也(29)、梅王丸の中村歌昇(24)にも大きな刺激となっている。 「この一座で歌舞伎座で。そのために結果を出そう」。後輩たちと、日々力を出し切ることを目指している。 3年前、多くの人の協力を得て金丸座の機構を生かした「鯉つかみ」を復活上演して、「特別な場所になった」としみじみ。初日前のお練りで「お帰りなさいって声をかけられたことが本当にうれしかった」を顔をほころばせ、思いを新たにした。公演は20日まで。 (本庄雅之) PR情報
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