Dubbrock’s Dublog

映画　The Story of Lover’s Rock　2011年　96分

イギリスでラヴァーズ・ロックの映画が作られているのは知っていた。トレイラーがyoutubeに上がっていたし。イギリスからDVDが送られてきたので、映画全編を見ることができた。
ドキュメンタリーとちょっとした寸劇みたいなものから構成されているけれど、基本はドキュメンタリーと考えていい。

ラヴァーズ・ロックは、レゲエの一ジャンルだが、ジャマイカ生まれではなくイギリスで生まれたレゲエの一ジャンルだ。この映画は、イギリス生まれのこの音楽のフォーカスする。

証言するのは、デニス・ボヴェルやジョン・カパイ、コフィ、サンドラ・クロス、ジャネット・ケイ、シルヴィア・テラ、ヴィクター・ロメオ・エヴァンス（ジャネット・ケイの夫）、ティッパ・アイリー、マキシ・プリースト、LKJ、マッド・プロフェッサー、ファッションのジョン・マックギルブレーやクリス・レーン、スヌーピー（ブラック・エコーズ）などなど。友人のジョン・マスーリさんも出ている。
最近のライヴ映像（ジーン・アデバンボ、ピーター・ハンニゲイル、ポール・ドウキンス、キャロル・トンプソン、ウィンサム、アズワッド、マキシ・プリースト…）やら、過去のもの（late Louisa Marks）、ジャネット・ケイがトップ・オブ・ザ・ポップスに「シリー・ゲームス」で出演した時の ものなどが含まれている。日本では、謎の包まれていたラヴァーズ・ロック・シーンだけれど、僕がラヴァーズのシングルを掘り、レコード集めて実感していたラヴァーズ・ロック像と大きくずれていなかった。

ドキュメンタリーとしては詰めの甘いところも物足りないところもある。ラヴァーズに影響を与えた（から影響を受けたとも）ジャメイカン・アーティストとしてシュガー・マイノットやグレゴリー・アイザックスは登場するがフレディ・マグレガーが登場しないとことかもちょい不満。名前は登場するけどね。でも、ラヴァーズ・ファンはやはり見ておくべきだ。貴重な証言もたっくさんある。
ブルーズ・ダンスやサウンドシステムのことなどやっぱりなぁと思うこともたくさん。
デニスやジャネット・ケイが日本でのラヴァーズ・ロックについても発言してる（Relaxin with Lovers のイヴェントの映像が流れる。中島美嘉ちゃんも。）
Relaxin with Loversというシリーズ名も15 16 17というレーベル名も出てくる。
字幕がないのでそこそこの英語力は必要だけど、もし聞き取れなくても、ライヴの映像やラヴァーズ・ヒットがかかりまくるので楽しめるはず。上映会やって誰かと対談など出来ると面白いのかも。

個人的にはかかる曲は全部わかるし、耳馴染みだから、ほんと楽しい。

映画見てたら、ラヴァーズ・オンリーのDJやりたくなってきたｗ

ちなみに…
Relaxin with Lovers のシリーズなのだが…
僕がそのシリーズの企画用に作ったラヴァーズ・ロックの選曲テープがレコード会社経由で当時マガジンハウスのRelax編集長だった岡本仁さんの手に渡り、岡本さんがオフィスでそのテープを聴いていたところ、アルバイトの若い女の子がそのテープいいですねと反応。こんなに若い女の子が反応するのなら、もしかすると行けるのかも…と岡本さんが思ってくださり、リラックスのラヴァーズ特集、そしてRelaxin with Loversのシリーズへと繋がったのでした。この話は後日、岡本さんに聞いたのですがｗ