限定正社員の登用広がる@東京新聞
東京新聞(中日新聞)の4月12日夕刊に「限定正社員の登用広がる 「転勤・残業なし」魅力」という記事が載っています。
例によって、ユニクロの1万6000人正社員登用などの話を伝えた上で、私と木下武男さんのコメントを載せています。
・・・こうした動きを「行き過ぎた非正規化の反動」と分析するのは、労働政策研究・研修機構の浜口桂一郎統括研究員。デフレ不況下で企業は正社員を減らし、非正規社員は今や三人に一人。低賃金や不安定な雇用保障から「使い捨て」批判も強い。企業側にしても、技術の伝承やノウハウが途切れる面があった。景気回復で人材不足に拍車がかかっている上、少子化で労働人口の減少は避けられないため、待遇改善で人材を囲い込む狙いもある。
昨年四月施行の改正労働契約法では、同じ職場で五年を超えて働く非正規社員が希望すれば無期限雇用に切り替えるよう企業に義務づけた。浜口さんは「無期雇用にする社員の受け皿として企業が限定正社員に目を付けた」と話す。
ただ厚労省の調査では、限定正社員を導入した企業の六割が解雇条件を労働契約や就業規則で定めていないなど労働条件が未整備なケースが目立つ。労働組合の中には「正社員の賃金引き下げなどに悪用されるのではないか」と懸念も膨らんでいる。
昭和女子大の木下武男特任教授(労働社会学)は「残業や転勤のない働き方が広がれば、働く人全体の長時間労働解消や女性の活用にもつながる」と評価する一方、「政労使で雇用ルールのガイドラインを定め、企業の恣意(しい)的運用を防ぐような整備が必要」と指摘する。
まあ一言で言えば、法律をよく読みもせずに「正社員にしろとはけしからん!!!」とわめき散らすだけの空理空論専攻の経済評論家諸氏よりも、現実の中で生きている経営者諸氏の方がよっぽど事態をよく認識し、より的確な対応をしてきているということですね。
| 固定リンク
コメント