秋田県は月内にも、秋田、能代両港の港湾区域内に洋上風力発電の適地を設定する。合計面積は約700ヘクタール。民間事業者では調査が難しい船舶の航路などを除外した適地を示すことで、発電施設の誘致につなげる。2014年度の港湾計画に反映する予定だ。
県は有識者や港湾利用者の代表らで構成する協議会で適地を検討。このほど秋田港に351.4ヘクタール、能代港に387.8ヘクタールを設定する案を提示し、漁船など小型船舶の安全な航行スペース確保のために一部を修正することで了承を得た。
県の試算によると、適地内に設置可能な電力施設は、2千キロワット級の発電施設なら秋田港22基、能代港33基で、合計出力は11万キロワット程度。5千キロワット級の場合は秋田港15基、能代港16基で出力15万5千キロワットになるという。
県は船舶航路のほか、渡り鳥の飛行ルートや共同漁業権の設定海域などを適地から除いている。