九州電力:川内原発 規制委安全審査6月にも完了

毎日新聞 2014年04月10日 18時58分(最終更新 04月10日 19時09分)

九州電力の川内原発(右から)1、2号機=鹿児島県薩摩川内市で2013年12月22日、本社ヘリから野田武撮影
九州電力の川内原発(右から)1、2号機=鹿児島県薩摩川内市で2013年12月22日、本社ヘリから野田武撮影

 九州電力は10日、原子力規制委員会が優先して安全審査を進めている川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)について、審査の中心となる補正申請書を4月末に規制委に提出することを明らかにした。他にも提出が必要な申請書はあるが、早ければ6月にも川内1、2号機の安全審査が完了する見通しとなった。

 これらの審査対応の日程は、九電が10日の審査会合で表明した。それによると、4月末までに提出する補正申請書は、これまでの審査を踏まえて修正したもので、5月末には工事計画など残りの申請書も提出する。

 これに対し、規制委の更田豊志(ふけた・とよし)委員は審査会合で「九電が示した時期を念頭に審査体制を検討したい」と述べ、申請書を受けた他原発のモデルとなる審査書案を作成する方針を示した。規制委は審査書案を作成後、国民の意見を募集する作業を経て正式な審査書を完成させる。ただし再稼働には地元自治体の同意が必要になる。

 審査を申請しているのは8電力会社の10原発17基。川内原発は、今年3月に原子炉建屋など重要施設の耐震基準を定める前提となる「基準地震動」の算定を初めて終え、優先して審査する原発に決まった。【鳥井真平】

最新写真特集