男女巡査死亡:女性殺害後に飛び降りか

毎日新聞 2014年04月12日 18時59分(最終更新 04月12日 19時45分)

 12日午前5時10分ごろ、埼玉県狭山市新狭山2のマンションで、「人が倒れている」と住民から110番があった。県警狭山署員が駆けつけたところ、マンションに住む警視庁蔵前署地域課の関口卓弥巡査(24)が敷地内で死亡し、3階の関口巡査の部屋で、同庁田無署地域課の間宮陽子巡査(24)が腹部から血を流して死亡していた。室内から血の付いた包丁が見つかり、県警は関口巡査が間宮巡査を刺殺後、ベランダから飛び降り自殺したとみて調べている。

 警視庁によると、2人は幼なじみで2012年4月に採用。今年3月末に結婚する予定だった。しかし、関口巡査が同庁の新人採用試験の受験申込書に出身大学の後輩の名前を勝手に書いて申し込む不祥事が昨年8月に発覚。監察部門の調べを受け、結婚も延期になっていた。

 関口巡査は「署のリクルーターに指定され、勧奨しなくてはいけないと思った」と説明。今月9日から休暇を取り、11日に上司と面会した際に「彼女とけんかし、結婚も終わりかもしれない」と泣きながら話したという。同庁では新人を勧誘すると人事で評価される制度があるが、ノルマはないとしている。

 同庁の森元良幸警務部参事官は「極めて遺憾。背景について調査する」としている。【佐々木洋、海老名富夫、西田真季子】

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