集団的自衛権:「砂川判決は根拠ではない」礒崎首相補佐官

毎日新聞 2014年04月12日 23時42分

 集団的自衛権の行使を1959年の最高裁砂川判決を踏まえて容認すべきだとの議論が自民党内などで行われていることに関し、礒崎陽輔首相補佐官は12日のNHKのテレビ番組で、「砂川判決が(容認の)根拠になるわけではない。わが国の存立をまっとうするため、日本の安全保障に関係がある場合に限定しようということだ」と述べ、砂川判決は行使を容認するに当たっての補強材料の一つであるとの見方を示した。

 礒崎氏はまた、2001年の米同時多発テロの後にイギリスやフランスが集団的自衛権を行使し、米国とともにアフガニスタンを攻撃したことに触れ、「日本はそういうことはしない。そんなに遠くまで行って戦争をすることはない」と指摘。集団的自衛権の行使が容認されても、従来の憲法解釈の積み重ねにより、他国の領域内で武力行使をするような事態は原則として考えられないとの考えを強調した。【青木純】

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