軍縮・不拡散:12カ国外相ら原爆慰霊碑に献花 広島
毎日新聞 2014年04月12日 11時21分
◇原爆被害の実態を参加国に伝えるため議長国日本の発案
軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)第8回外相会合に出席する12カ国の外相らが12日午前、広島市中区の平和記念公園を訪れて原爆慰霊碑に献花した。続いて原爆資料館を見学し、被爆者の証言を聞いた。原爆被害の実態を参加国に伝えるため、議長国日本の発案で実現した。
慰霊碑前では、市内の中学生が平和メッセージを読み上げ、小学生らが核廃絶の願いを込めた折り鶴を外相らに手渡した。その後、原爆資料館に向かい、志賀賢治館長の案内で原爆投下前後の市内の様子を再現した模型や遺品を見て回った。被爆者の小倉桂子さん(76)=同市中区=の証言にも耳を傾けた。
オーストラリアのビショップ外相は「広島での会合開催はとても象徴的で、各国外相の心にも訴えるものがあるはずだ。私たちは『核なき世界』という目標を目指して進んでいかなければならない」と強い決意を語った。被爆証言した小倉さんは「被爆者の力は一滴の水のように小さいが、いずれは海になって核廃絶の思いが世界に届くはず」と話した。【吉村周平】