今週、メディアで最大級の注目案件になったのは、理研の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)の会見だ。
民放もNHKもこぞって緊急の生中継を行い、視聴率を稼いだ。新聞は速報態勢を組み、翌日のスポーツ紙も1面を使ったりカラーの芸能面とモノクロの報道面を入れ替えて報道したりと、総力を結集した。
「スポーツ紙やラジオ局は東京からも記者を派遣しました。力を入れていましたね。それにしても、某スポーツ紙の小保方さんの巨大アップの1面はちょっと悪意を感じましたね。別の記者は、名前を名乗って質問したばかりにネットで炎上してへこんでいました」(民放報道局員)
先日の“偽ベートーベン”の会見もそうだったが、最近ネットでの生中継が増えた。その際、質問者に心理的ハードルとなるのは、媒体名と自身の名前を明かすこと。
「そういう時代なんでしょうけど、生中継で個人情報が知られてしまう。興奮気味に取材相手を責めたてるように質問してしまう記者もいますが、気をつけないと痛い目に遭ってしまう」(週刊誌デスク)
運悪くこの日に当たってしまった芸能イベントは泣きを見た。
「AKB48の催しと重ならないように」というイベンターの合言葉を聞いたことがあるが、急な会見だけは不可避だ。涙をのむしかない。 (業界ウオッチャー X)