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XP 切り替え前後の対策にも注目集まる
4月9日 16時30分

XP 切り替え前後の対策にも注目集まる

9日、マイクロソフトのパソコン用OS(基本ソフト)、「ウィンドウズXP」の最後の修正プログラムがリリースされ、13年にわたるサポートが終了しました。
OSそのもののぜい弱性は、今後修正されなくなり、早めに新しいOSに切り替える必要があります。これにともない、OSの切り替えやパソコンの買い換えなどに必要な作業をサポートするさまざまなサービスに注目が集まっています。

「現在XPをお使いのお客様は、すみやかにWindowsUpdateをご適用いただき、お早目に最新環境への移行をご計画ください」

9日午前8時の、日本マイクロソフトの広報によるツイッターへの投稿です。昼すぎには4000件近くリツイートされています。

ツイッターには今回のサポート終了に関するユーザーの投稿も目立ちます。
「シンプルで使いやすい」、「抜群の安定力でエラーもほとんどなかった」
2001年の登場以降、アップデートを重ね、親しまれてきたXP。使いやすく安定したOSとして、サポート終了を惜しむ声もみられます。
しかし、サポートが終了しても、すぐにはOSの切り替えが終わらないとみられています。民間の調査会社によると、ことし6月末時点で国内600万台のパソコンでXPが使われる見通しだということです。

切り替えまでに少しでも安全に

XPパソコンを最新のOSに切り替えるまでの間、セキュリティーを少しでも高めるための対策への需要が高まっています。
東京・渋谷区のセキュリティソフト会社「FFRI」は、「標的型攻撃」など、OSやアプリケーションの未知のぜい弱性を狙った攻撃を防ぐ対策ソフトを販売していますが、年明け以降、問い合わせが急増しているといいます。
このソフト会社では、XPの切り替えが間に合わず、サポート切れのあとも当面は使わざるをえない企業などが多いためとみています。
セキュリティーのためにはネットから切り離した方がいいといわれるXPパソコン。ソフト会社の担当者は「セキュリティの観点からすれば、新しいOSに移行するのが望ましいので、あくまで切り替えまでの間の対応と考えています。今、問い合わせが多いのは、すべてのパソコンを更新する予算が無かったり、移行作業が間に合わないという事情があるのではないか」としています。

XPパソコン「完全に」データ削除を

一方、使わなくなったXPパソコンを安全に処分するためのサービスも注目されています。
川崎市にあるパソコンデータの復旧などを行う「アドバンスデザイン」は、パソコンのハードディスクのデータを磁気を使って短時間で消す装置や、データ消去の専用のソフトを販売しています。
XPのサポート終了を直後に控えた先月は、例年よりも問い合わせや注文が増えました。
パソコンのデータは、OS上で削除する操作をしても、完全に消すことはできません。個人情報や機密情報の漏えいを防ぐため、パソコンの廃棄前にデータを完全に削除したいという企業などからのニーズが高まっているためとみられています。
この会社の担当者は「外部に出せない情報などを確実に自分たちの手で消去したいと考える企業が多いのではないか」としています。
OSの切り替え作業には、コストと時間の双方がかかりますが、サポートが切れたOSを使い続けることはセキュリティリスクを大幅に高めます。
少しでも安全性を高めるため、そのまま放置することがないよう、企業も個人も対策を進める必要があります。

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