新年度がスタートし、フレッシュウーマンたちが続々と社会の荒波に飛び込むこの季節。先輩独女にとっては、そんな新社会人のマナーや言動等をつい厳しくチェックしがちな時期でもあるだろう。
中でもよくある不満ポイントとして耳にするのは「言葉遣い」。特に最近ではタレントのローラやトリンドル玲奈のブレイクの影響もあってか“誰でもタメ口”な新人はさらに増えそうな予感がする。

しかしこの“誰でもタメ口”。もちろん社会人としてのマナー的にはNGだが、現在その代表格であるローラとトリンドル玲奈は大人気を博している。中でもローラは先月あの『徹子の部屋』に出演した際、黒柳徹子さんにもタメ口を連発し大きな話題になったが、反応としては「非常識!」という怒りのものより「ローラさすが!!」「最強!」といった好意的解釈も多かった。もちろん、この2人はハーフということもあるので「まあ外国には敬語とかないし……」という免罪符もあるだろうが、それでもこの2人の人気ぶりをみると、タメ口キャラは“モテ”につながるのか!?

「基本仕事でもプライベートでも年上は敬語が基本。あまり親しくない人には年下でも敬語」という紀子さん(35歳)。しかし彼女は最近、その考えを改め始めているという。
「キッカケは料理教室に通ったこと。そこには自分と同年代っぽい女の子がたくさん通っているんですけど、皆普通にタメ口で話しかけてくるんですよ。その中にはもちろん、私より確実に年下の子も含まれています。最初はそれでも敬語で対応していたんですけど、そうすると確実に『あれ? なんでこんな他人行儀な口のきき方なの? 仲良くしたくないってこと?』みたいな空気になる」

その女性たちにとって、タメ口とは「親しみを表す言葉」。それを拒否するということは、親しくなりたいという意思を拒むことになってしまう……そう認識したとき、紀子さんは敬語を使うことはやめたという。
「まあ仕事じゃないからいいよねって思います。女同士って、仕事を離れると年齢なんか関係なく、みんな同じ! みたいな感覚なのかも。そこは男性と違いますよね。おかげで料理教室では友達もたくさんできましたよ」(紀子さん)

この場合、シチュエーションが“料理教室”という趣味の場所だったのもポイントだろう。料理という共通の目的意識があり、そして皆“生徒”という同じ立場。それが年齢もキャリアも関係なくさせる要素となり、タメ口でも違和感がない雰囲気を作り出したのかもしれない。

一方利恵さん(32歳)は「最初は基本敬語。その後相手をみて敬語とタメ口を使い分けている」と話すが、基本は「年齢関係なくタメ口肯定派」だという。
「やっぱり年上でも仲良くなるにはタメ口きけるくらい心開かなきゃダメ、と考えているほうです。でもいきなり誰にでも、というわけじゃないですよ。最初は敬語で、仲良くなれそうだな~と感じたら、少しずつタメ口も混ぜていく。そこで相手からムッとするようならやめるし、スルーなら『あ、いいんだ』ってもっとタメ口になるかな。でももちろん仕事では別。あくまでプライベートです」

ちなみに利恵さん独自の統計によると「男性よりも女性のほうがタメ口に厳しい気がする」とのこと。イメージとしては体育会系が多い男性社会のほうが敬語に厳しそうだが……。

「いや、男性は女性にタメ口を使われるのは、まあいいかって思うけど、年下の同じ男性とかにタメ口っていうのが嫌なんです。男性同士はやっぱり縦社会。でもそれが女性だと『あれ? もしかして俺に親しみを感じているのかな?』なんていう気がしなくもないし、まあいいかってなるかも」

そう証言するのは、中堅社員の男性Aさん(35歳)。Aさんは中学高校とサッカー部に所属していたバリバリの体育会系。当然、男性同士なら先輩だとすべて敬語が基本だという。
「でも年下はタメ口。その基本だけ守っていればいいから、男社会はある意味分かりやすいですよね。でも女性はやっぱりちょっと違う。いつも敬語なのに、ふとした時『いいよ!』『そうだね!』とか言われるとちょっとドキっとしたりします。あれ? なんか俺ってこの子にとって特別? みたいな。まあそれが男性だと単なる礼儀知らずに感じるだけなんですけど(笑)」

また「付き合う前までは敬語だった彼女が、親しくなるにつれタメ口になっていく瞬間に萌える」と語るのは男性のBさん(33歳)。
「僕の彼女はもともと会社の後輩なんですけど、付き合う前は当然敬語。で、いろいろあって付き合うようになり、最初のデートで彼女から『敬語やめるね!』って言われました。今でも彼女は職場で敬語を使ってきますけど、そのオンオフのギャップ……グッときますよ」
「男性は女性のギャップに弱い」とは言いつくされた定説であるが、どうやらそれは言葉にも当てはまるようで……。

ローラやトリンドル玲奈のような“誰にもタメ口キャラ”を普通の人が押し通すのはやはり難しい。しかしうまく使い分けることによって同性の友人をつくりやすくしたり、異性をドキッとさせたりということは、一般社会でも可能なようである。そしてローラたちの活躍により、一般社会の“タメ口許容度”はさらに上がった。今こそ独女は敬語とタメ口を上手に使いこなし、女子力アップにつなげるべきなのかもしれない(橋口まどか)

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この記事の執筆者

橋口まどか

橋口まどか

体を張った体験取材が得意。ここ2年で6キロ太り、ますます女子力に磨きがかからない。取材でモテる女性の秘訣を探ることはや5年。知り合う男性にもつい取材モードで話を聞き、気がつけば自分の恋愛のタイミングをすっかり失っている。近年はサッカー観戦にハマるが、活躍する選手のほとんどが年下なことにショックをうける。