中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

田中将、7イニング3失点10KでNYデビュー 白星逃がすも、地元ファンは称賛

2014年4月11日 紙面から

◇オリオールズ5−4ヤンキース

 【ニューヨーク穐村賢】マー、日米30連勝はお預けも本拠地初陣で10奪三振(K)!! ヤンキースの田中将大投手(25)は9日(日本時間10日)、当地でのオリオールズ戦で本拠地初登板・初先発。7イニングを7安打3失点、10K1四球の好投を見せたが、勝敗は付かなかった。メジャー初先発となった4日のブルージェイズ戦同様、序盤は変化球の切れ味がもうひとつ。2回に先制3点弾を浴びるなど課題も残ったが、粘りの投球で堂々の2戦連続クオリティースタート(QS=6イニングを自責3以下)。初先発から2試合連続で8K以上はヤ軍では1915年の右腕アレン・ラッセル以来99年ぶり2人目の快挙だった。

 長期大型契約で今冬の補強市場の話題を独占した男が、地元デビュー戦で奪三振ショーを披露、早くも地元ファンの心をわしづかみにした。

 7回2死走者なしで打席にはヤング。2球で簡単に追い込むと、本拠地に詰め掛けた3万9412人のファンが手拍子でこの日10個目となる三振を田中将におねだりする。「自分に向けての歓声なので、悪い気はしない。応援されてるので、力になりました」。決め球に選んだのは外角低めに逃げながら落ちていく宝刀スプリット。ヤングのバットが空を切ると、ベンチに引き揚げていく右腕に大歓声が降り注いだ。

 救援陣が踏ん張れず、試合には負けたが、自身は2戦連続でクオリティースタート。先発投手としての役目を果たした。

 課題も残った。田中将自身が真っ先に振り返ったのは2回、9番打者スクープに先制3点弾を浴びた場面。「点の取られ方が良くない。全体を通しては粘れたけど、走者をためての本塁打は悔やまれますね」と外角高めにすっぽ抜けたスライダーを反省材料に挙げた。

 被弾シーン以外でも制球は全体的にもうひとつだった。コーナーを狙ったツーシームは真ん中に入り、空振りを狙ったスプリットは中途半端な高さで拾われた。「粘りというのが自分の一番の持ち味。何とか粘って投げることができた」と言うが、相手の打ち損じに助けられたという側面もあり、一つ間違えば大やけども十分にあった投球内容だった。

 何かと手厳しい地元メディアも前回登板(4日・ブルージェイズ戦)同様、不安定だった立ち上がりを指摘。「2試合だけの登板では言われたくない。メジャーで戦う自信? やれる、やれないというより、やらないといけない」と語気を強めたが、結果として失点している以上、「まだまだ慣れていかなければいけない部分はある」と非を認めるしかなかった。

 レギュラーシーズンで2012年8月26日から続く日米合わせての連勝「30」もお預けとなったが、この日出た課題は全て修正可能なレベルで、「今はなかなか思い通りに投げられないけど、自分で(課題を)クリアしていい投球を1年通してやりたい」。7年総額158億円右腕の実力はこんなもんじゃない。

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ