世界の殺人とDVの割合
東京新聞が伝えるところによると、「国連薬物犯罪事務所(UNODC)は10日、2012年に世界で起きた殺人事件で約43万7千人が犠牲になったと発表した。うち15%の6万3600人が家庭内暴力(DV)の犠牲者で、中でも女性が4万3600人と7割近くを占めた。」
この元データは→Some 437,000 people murdered worldwide in 2012, according to new UNODC study
同機関のJean-Luc Lemahieu氏は、以下のようにまとめている。
「あまりに多くの命が悲劇的に断たれており、あまりに多くの家庭と地域が害されている。いかに暴力犯罪が世界中の国を蝕んで、特に若者に影響しているか、そしてまた女性に重大な被害をもたらしているか、いますぐ理解する必要がある。」
一般的に殺人被害者の80%が男性で、その犯人の95%が男性だが、殺人事件のうち15%に当たる63,600件は家庭内の事件(DV)であり、その被害者の約70%に当たる43,600人が女性だという。
また若者・子どもが被害者となるケースも注目されており、約半分の殺人被害者が30歳以下、しかも15歳以下の被害者が殺人被害者全体のうちの約15%を占めている。
地域的な分析によれば、約半分の殺人事件はアメリカ大陸とアフリカ大陸で起きており、世界の人口シェアの11%の地域で約半分の殺人事件が起きているという。これに対してヨーロッパ、アジア、大洋州は比較的殺人事件が起きる割合が少ない。
組織犯罪に結びついた殺人が特に多いのがアメリカ大陸で、全殺人事件の30%がこの種の殺人であり、1950年代以来、ヨーロッパやアジアの5倍から8倍に昇る。
そして、殺人犯が有罪判決を受ける割合も、世界平均では43%だが、アメリカ大陸では24%にとどまり、アジアは48%と平均的、ヨーロッパは81%と高い有罪率を誇っている。
さて、日本ではどうかな?
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