April 10, 2014
今年3月、アメリカのカリフォルニア州を相次いで嵐が襲った。にもかかわらず、4月1日に行われた積雪調査の結果は、干ばつに苦しむ同州にとって厳しい内容であった。これまでに降り積もった雪に含まれる水の量は、この時期の平均含水量の3分の1にとどまっている。
住民の多くが、3月には十分な量の降雪があり、水量が増えたに違いないと期待していた。しかしそれに反し
て、州当局者の行った発表は、12月や1月に比べればまだましだが、干ばつから抜け出すには程遠いというもの
だった。
4月1日に測定されたシエラネバダ山脈の総積雪量は、積雪が平年の29%にとどまった1988年以来、最低のもの
だった。
4月1日、カリフォルニア州水資源局局長のマーク・コーウィン(Mark Cowin)氏は、「状況の改善は期待でき
るものの、残された時間は多くない。自然の気まぐれに対抗するには、保全に努める以外ない」と述べた・・・
住民の多くが、3月には十分な量の降雪があり、水量が増えたに違いないと期待していた。しかしそれに反し
て、州当局者の行った発表は、12月や1月に比べればまだましだが、干ばつから抜け出すには程遠いというもの
だった。
4月1日に測定されたシエラネバダ山脈の総積雪量は、積雪が平年の29%にとどまった1988年以来、最低のもの
だった。
4月1日、カリフォルニア州水資源局局長のマーク・コーウィン(Mark Cowin)氏は、「状況の改善は期待でき
るものの、残された時間は多くない。自然の気まぐれに対抗するには、保全に努める以外ない」と述べた。
州調査員のフランク・ガーキ(Frank Gehrke)氏がシエラネバダ山脈のエコーサミットの降雪地帯に徒歩で入
り、アルミのチューブを雪に突き刺して調査を行う様子が、TVやWebサイトを通して州全域で放映された。この
ことは、今季最後の積雪量をめぐり人々の不安が高まっていることを表している。
冬の間、ガーキ氏は月に1度、積雪量と含水量を手動で測定している。そのなかでも4月1日の調査は特別な意
味を持つ。なぜなら、雪解けが始まる前にその年の最大積雪量を測定する機会だからだ。間もなく、カリフォル
ニア州の雨季は終わりを迎える。
電子機器によるいくつかの測定でも、ガーキ氏の測定値と同様の結果が得られた。これらの結果により、州の
数十億ドル規模の農産業、さらには魚の個体数と都市部の飲料水の今後の行方が決まることになる。
◆農業従事者の抱える不安
それでも、1月前に比べれば事態は改善していると言える。3月に立て続けに嵐に見舞われるまで、カリフォル
ニアの推定積雪含水量は平年の25%ほどにとどまっており、2月にはわずか14%しかなかった。
州水資源局によると、まだ確定したわけではないものの、史上5~6番目に乾燥した年になりそうだということ
だ。
農業従事者たちは、政府が管理する灌漑(かんがい)システムを当てにできるのかどうか分からず、不安を募
らせている。灌漑用水の供給量の最新の見積もりが出るまで、数日から数週間かかるのだ。灌漑用水の供給は期
待できないとする見方もあることから、多くの農地が作付けされないまま放置されている。
◆政府に対する非難
農業従事者と環境活動家の両方が、干ばつを防ぐための新戦略への投資を怠っているとして、州政府を非難し
ている。
「まさしく自分でまいた種だ。州政府と連邦政府は、適応に向けた資源とインフラを提供できず、大きな失敗を
犯した」と、カリフォルニア・ファーム・ビューロー会長のポール・ウェンガー(Paul Wenger)氏は話す。
ウェンガー氏は、貯水施設や淡水化プラントの新設といった対策をとることを提唱している。
一方で、天然資源保護協議会(Natural Resources Defense Council)などの環境保護団体は、4月1日の測定
結果は水利用効率を高める方法を探るためのリーダーの必要性を強調するものにほかならないと指摘する。
PHOTOGRAPH BY RICH PEDRONCELLI, AP