首都圏ネットワーク

3月31日放送
“住みたい街”ランキング 意外な街も人気が急上昇

首都圏放送センター 宮本 知幸
首都圏放送センター
宮本 知幸
4月1日から新年度がはじまりました。
進学や転勤で、新しい街での生活を始める方も多いと思います。
こうしたなか、このほど、東京や4つの県で、住んでみたいと思う街についての調査結果がまとまりました。
おなじみの街も並ぶなかで、どこに住みたいかこれまでとは違う注目の結果が出ました。
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住みたい街について道行く人に聞いたところ「吉祥寺や高田馬場とか」「桜木町、みなとみらい」といった名前があがりました。
この調査は、大手不動産情報サイトが、毎年、行っています。
1都4県の合わせて3000人に、どの駅の近くの街に住みたいかを尋ねました。
その結果です。
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1位は東京・吉祥寺。
4回連続のトップです。
魅力は、電車1本で都心に出られる交通の便のよさ。
さらに商店街の充実や豊かな自然も人気の理由です。
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街の人からは「何でもあるって感じ」「おしゃれ」「とても住み心地いい」という声が聞かれました。
2位は前回に続いて恵比寿。
洗練された街、文化施設や公園の充実を理由に挙げる人が多かったということです。
このほかの順位は、3位に池袋、4位に中目黒、そして9位の武蔵小杉は、前回は10位以下でしたが、急上昇しました。
これは、東急東横線と地下鉄副都心線が、去年3月に直通運転を始めたことが影響しているとみられています。
ほかにも、今回は意外な街が急上昇しました。
不動産情報サイト編集長の池本洋一さんは「昨年の調査で48位だった街なんですが、ことしは21位ということで、大きくジャンプアップしています.もしかしたら第2の吉祥寺になるかもしれないポテンシャルを秘めている」といいます。
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その街は、北千住です。
駅の周辺には、昔ながらの商店が建ち並んでいて、江戸時代に宿場町として栄えた歴史の名残を感じさせる街。
今、若者の人気を集めています。
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1年前から北千住で暮らす松倉蛍太郎さん夫妻です。
週末になるたびに、2人で街歩きを楽しんでいます。
気軽に歩ける飾らない街が、北千住の魅力だといいます。
「新しいショッピングする場所もあるけど、そうじゃない場所もいっぱいある。両方行き来できるところが魅力だと思う」と話しています。
2人は去年まで、文京区と台東区に住んでいましたが、婚約をきっかけに、地下鉄千代田線沿いに新居を探していました。
その際、たまたま立ち寄ったのが北千住でした。
「銭湯に行きたいみたいな気持ちがあって、探していたときに、たまたま北千住にあったので。はじめ街を歩いてみたんですね。栄えているところだけではなく、本当に下町みたいな商店街が広がっていて、利便性と昔ながらのよさみたいなものが、両方あったのを感じて、ここがいいかなと思って」と、その理由を話します。
北千住が選ばれる理由の1つが、交通の利便性です。
乗り入れている鉄道は、JRや私鉄、それに地下鉄など5つの路線。
20分ほどで都心に出られます。
また、ここ6年ほどの間に4つの大学が進出しました。
これらの学校に通う学生などは、1万人以上になります。
北千住は、若者の街に変わりつつあります。
不動産情報サイト編集長の池本さんは「若い人たちが来て、その若い人たちが中心に街が活気だって、活性化しているということがあると思います。社会がそんなに急成長していく未来はなかなか描けていないなかで、自分の身の丈にあった、ある意味フレンドリーな街を選んでいく」と、時代の変化を指摘します。
地元の商店街でも、変化を感じています。
65年続く文房具店の経営者、遠藤章さんも「この街はまったく変わりましてね。年齢層は、ずーっと下がりまして、学生がどんどん多くなってきています」と話しています。
商店街が、北千住の大学に通う学生を対象に行ったアンケート調査です。
若者からは「書店が少ない」などの注文が多く出されました。
遠藤さんは、若者の意見を聞きながら、さらに魅力ある商店街に変わらなければならないと考えています。
「旧来からいた人たちは、いた人たちの文化で、学生は学生だけの文化だけで生きていくという形になると、離ればなれになってまずいと思う。お互いの文化をぶつけあうみたいなところが、必要なんです。融合していかないとだめですね」。

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