大阪府:小中教員不足深刻、講師足りず…授業3カ月無し

毎日新聞 2014年04月10日 15時30分

 「大管協」の今回の調査で、他府県に転じた教諭が2013年度、少なくとも39人いたことも分かった。若手の26〜34歳に目立ち、11年度5人、12年度24人と増加。過去3年間で最も多かった転出先は兵庫県で15人、次いで奈良、徳島両県が7人だった。大管協は「全国最低水準の給与(今年度改善見込み)に加え、教員評価や服務規律を厳格化する条例など独自の改革を進めたことが影響しているとみられる」と指摘している。

 府の教諭新規採用者はここ数年2200人台(全校種)で推移している。しかし、12年度実施の採用試験の倍率は4.0倍。全国平均は5・5倍で、近畿の他府県(5.6〜5.9倍)と比べても人気が低い。特に小学校は低倍率で、13年度が2.9倍と、兵庫県(4.1倍)や奈良県(4.3倍)などを大きく下回った。

 不足を埋める講師は年々増えているが、退職者の穴を埋められていない。13年度は約2300人を採用。管理職を除く全教員に占める割合は11%と全国平均の7.1%を上回る。府教委は「任期が最大1年の講師が増えると教育活動の継続性に課題が生じる」として、22年度までに4割減らす方針だ。

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