STAP細胞の論文が不正と認定された問題で、9日に大阪市内で記者会見した理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダー(30)。約70日ぶりに姿を見せ、STAP現象の真実性を自ら訴えた会見は、テレビやネット上で生中継され大きな注目を集めた。小保方氏の発言を、人々はどう受け止めたのか。

■「実験で証明を」

 約2・6キロと日本一の長さを誇る天神橋筋商店街(大阪市北区)。理髪店を営む佐々木英男さん(46)は客待ちの店内で会見のテレビ中継を見た。痩せこけたほお、涙ながらに真剣に話す小保方さん。「うそをついているように見えない」と話した。

 父親の正男さん(82)も「うそなら(STAP細胞を)『200回作った』なんて言わないでしょう。若い女性だから足を引っ張られたのでは」と小保方さんをかばった。

 一方、動画共有サイト「ニコニコ動画」の中継を見たさいたま市の主婦(36)は「涙でごまかされた印象があった」と手厳しい。

 この中継は56万人以上が視聴し、関心の高さをうかがわせた。視聴者から公開実験を求めるつぶやきが動画の画面に表示されていた。会見でもマスコミから公開実験についての質問が出て、小保方さんも応じたことで中継は盛り上がった。その様子を見た主婦は「具体性のない発言より、実験で証明して」。

■博士論文を総点検

 小保方氏が博士号をとった早稲田大学大学院の先進理工学研究科。後輩にあたり、修士課程で動物の脳ホルモンを研究する岡田苑(その)子さん(27)は会見をネット中継で見守った。だが「あり得ない論文」との思いが逆に強くなってしまった。

 会見で小保方氏は、論文の画像切り張りを「自己流」と釈明、「未熟」「情けない」と謝罪した。だが教員から「研究者は論文で評価される」と言い聞かされてきた岡田さんは、「先輩」の説明が理解できない。いま、研究科の博士論文が総点検されることになり、大学院の信頼に関わる事態に発展している。

 小保方氏の出現は「女性も挑戦しやすくなる」と胸が高鳴った。だからこそ小保方氏の言葉を信じたい。「STAP細胞はあります」という会見での発言に、少し安心した。