ろーかる フェイス「ありがとう永井一郎さん〜“百歳バンザイ!”思い出とともに」 2014.04.07

バカも〜ん!アニメーション「サザエさん」で磯野波平の声をやっております永井一郎でございます。
今年1月温かみのある声で親しまれてきた声優の永井一郎さんが亡くなりました。
広島放送局ではその永井さんの味わい深いナレーションで9年にわたって放送を続けた番組があります。

(「百歳バンザイ!」のテーマ音楽)日本全国の元気な100歳を紹介した「百歳バンザイ!」です。
「100歳を新たなスタートにしてほしい」。
砲丸には娘たちのそんな思いが込められています。
ん〜…むっ!それから80年。
今ではスルメ作りの名人です。
バンザイ!100歳の最高の笑顔と永井さんの名調子。
この番組で240人を超える100歳の方々と出会った永井さんはその生きざまに心からエールを送ってきました。
すてきな笑顔にバンザイ!今日は過去に放送された「百歳バンザイ!」を振り返り永井さんの名ナレーションを堪能します。
NHK広島放送局では2002年から9年間にわたって「百歳バンザイ!」という番組を放送していました。
そのナレーターを務めたのが永井一郎さんです。
永井さんは多くの100歳の姿に自分の人生観も大きく揺り動かされたといいます。
今日は過去の2つの「百歳バンザイ!」を放送し永井さんの温かいナレーションを改めて振り返ります。
ではまずはこちらからご覧頂きましょう。

(テーマ音楽)「百歳バンザイ!」。
今回は広島県の柳生亮三さんです。
柳生さんはゾウリムシやアメーバなど原生動物の研究において日本の第一人者として活躍してきました。
今も毎日小さな命を見つめ続けています。
広島市を流れる太田川放水路。
河口の近くを元気に歩いているのは…。
あの鼻まで。
広島大学の名誉教授です。
柳生さんは80年近く原生動物を研究してきました。
原生動物とはゾウリムシやアメーバなど大きさが1mmにも満たない生き物です。
この日は水中にすむ原生動物の採集です。
おっ?何か採れましたね。
ハハハ!クラゲ…。
若い頃は川だけでなく海でも採集していたという柳生さん。
こうした水辺の景色は大のお気に入りです。
海を見ておるとねどうしても沖の方へ出たくなりますね。
ボートこいでね。
瀬戸内海に面した閑静な住宅街に柳生さんは暮らしています。
柳生さんの自宅には原生動物専用の研究室があります。
毎晩のようにこの部屋で寝起きし小さな命を見つめてきました。
採集を終えると早速顕微鏡と格闘です。
果たして今日はどんな原生動物と出会うのでしょうか。
あ〜出ました出ました。
真ん中に出てきました。
1匹出てきました。
あっ2匹出てきました。
お〜なかなか元気です。
楽しいです。
現在地球上で確認されている原生動物の種類は数万とも言われています。
その生態を知る事は生命の起源の解明にもつながります。
これまで柳生さんが研究してきた原生動物は数百種類にも上ります。
その一つ一つが柳生さんにとっては大切な宝物です。
もうこりゃ…何年になってるかな?日にちが書いてな…あっ1945年ですね。
60年前ですよこれは。
骨董品ですわい。
ハハハハ!柳生さんが生まれたのは明治38年。
少年時代を自然豊かな岐阜県の小さな村で過ごしました。
山や川にすむ虫たちが柳生さんの遊び相手でした。
柳生さんは18歳の時広島高等師範に進み生物学を専攻します。
そこで原生動物と出会ったのです。
授業でのぞいた顕微鏡。
そこにはたくましく生きる小さな命がありました。
「えっ!」びっくりしましたね。
「ほぉ〜」ってね。
「こんなものが動くんだ!?」って言ってね。
動いてあっちこっちにぶつかったりまたバックしたり…。
こりゃ面白いなと思ってね。
懸命に生きる小さな命に心を奪われた柳生さん。
その生態を解き明かそうと丹念に描き写しました。
原生動物の細かな構造は顕微鏡写真ではうまく表現できないからです。
やがて柳生さんの絵は百科事典にも使われ研究者としての名声を高めていきます。
生涯を研究にささげ多くの新種も発見してきました。
虫は夜中にも出てきますし夢の中にも出てきますね。
虫と…やっぱりあれですね縁が切れませんね虫ってやつはね。
柳生さんは現在1人暮らしです。
「気を遣わなくて済む」とヘルパーやお手伝いさんには頼りません。
「すきやき」に「人参」。
随分整頓された冷凍庫ですね。
今日の朝食はどうやら豚カツのようです。
ふと柳生さんが眼鏡を取り出しました。
腕にカバーをつけ軍手もはめます。
1人で料理をするようになった10年前からの習慣です。
あっなるほど。
これならやけどもせずに安全ですね。
台所の棚には全て一目で分かるようにラベルを貼り付けています。
調味料にもラベル。
どこかで見たような光景ですね。
ハハハハ!今柳生さんは執筆活動に追われています。
80年近く続けてきた研究を次の世代に伝えようというのです。
しかも原稿はドイツ語やラテン語などの外国語です。
いや〜恐れ入りました。
毎晩こつこつと書きためて12年。
原稿は1,500ページを超えました。
お役に立つと思います。
柳生さんの80年に及ぶ研究の集大成。
たとえ何年かかっても完成させるつもりです。
今日も柳生さんは原生動物を探しに出かけます。
この日向かったのは若い頃からよく訪れた近所の川です。
柳生さんは時間がたつのも忘れて夕暮れまで黙々と水をすくい続けました。
虫がいない事を考えたら…何しとるかなぁ?野山走り回っとるかも分からんねそこらをね。
こういう人間も必要じゃないですかね。
これから世の中ね。
ひたすら原生動物に恋してきた生物学者柳生亮三さん100歳。
小さな命を見つめ続けるその姿にバンザイ!柳生さんは去年の3月に107歳でお亡くなりになりました。
番組の中で柳生さんが集大成として取り組んでいた著書はお弟子さんがその後を継いで完成を目指しているという事です。
永井さんはナレーターを続けてきた中で人生の大先輩たちの生きざまに大きく影響されたと語っていらっしゃいます。
こちらをご覧下さい。
「人間には無限の可能性がある」。
次にご覧頂くのはそんな永井さんの言葉を裏付けるような「百歳バンザイ!」です。

(テーマ音楽)「百歳バンザイ!」。
今回は奈良県に暮らす岡田一枝さんです。
一枝さんが何より大事にしているのは携帯電話のメール。
いつでも友達とつながり合える宝物です。
メール大好き一枝さんの笑顔あふれる毎日です。
奈良県生駒市。
大阪府との県境にある生駒山の麓に住宅街が広がっています。
デパートの食品売り場。
買い物にやって来たのは…お目当ては友達と一緒に食べるお菓子です。
買い物を終えてひと休み…と思いきやすぐに携帯電話を取り出しました。
友達を誘ってこれからみんなで集まろうというメールを送ります。
ちょっとぐらい間違えても気にしません。
おっ!こちらはランチのお誘いですね。
一枝さんの携帯には楽しいメールのやり取りがいっぱいです。
自分でも言うてますやん。
ハッハッハ!一枝さんの呼びかけに早速集まったのはメール友達の中でも特に仲良しのメンバーです。
一枝さんがメールを始めたのは3年前。
教えてくれたのは30年来のつきあいの…聞こえないので…。
はい!耳が悪いからねそれまではFAXやった。
だけどFAXが送れんうちがあるでしょう?ほいでこの人が「買え買え。
便利でええよ」言うさかいね。
ほうしたら「教えたった教えたった」言うて威張るねん…。
(笑い声)あんたには負けるよ。
メール一つでこうして集まって楽しそうですねえ。
どっこいしょっと。
一日の締めくくりもやはりメールです。
布団の中でも携帯電話は離しません。
この日は15通ものメールを送りました。
一日の最後に送ったメールです。
布団の中から友達におやすみの挨拶をするのも毎日の楽しみです。
朝8時半メールが届きました。
フォークダンスへのお誘いです。
一枝さん迎えに来てくれる友達が待ち遠しくてなりません。
催促のメールを送ります。
フォークダンスの衣装を抱えてお出かけです。
ず〜っと待っとったんや。
私もここで待ってたの。
ここにもたくさんのメール友達「メル友」がいます。
(大塚)メル友!イヌイさんイヌイさん!ここおいで。
(大塚)メル友いらっしゃい。
メル友で〜す。
メル友で〜す。
オーナーや。
一枝さんがこのサークルに入ったのは15年前。
住んでいる場所も年齢もさまざま。
メールでつながるいろいろな人が集まっています。
ここで新しい友達も増えました。
一枝さんこの日はある友達を訪ねます。
はあ〜どっこいしょっと。
エヘヘヘヘ。
来たで〜。
会いに行ったのは携帯電話を持っていないという武村ヒサさんです。
最近は思うように外出できなくなったヒサさん。
そんな友達の事が一枝さんは気になっています。
(武村)まあそう。
あらそう。
あんた知らんの?知らんそんなん。
ああそう。
えっ?あっ…さみしいやろな〜。
そうやよ頑張ってね。
さいなら。
さいなら。
ありがとう。
携帯がなければ会いに行く。
一枝さんにとってヒサさんは大切な友達なんですね。
一枝さんは1人の時間を見つけると携帯ケースを編んでいます。
1つ完成するのにおよそ4時間。
メール友達にプレゼントするためです。
メール友達が増えてゆきこのケースを渡すのが一枝さんの楽しみです。
いつもの仲間に囲まれて踊りを披露する一枝さん。
この日はその中に新しくメールを交わすようになった友達がいました。
うれしいわ〜お願いしようと思ってたの〜。
また一人一枝さんの携帯ケースを持つ仲間が増えました。
ありがとうね…見てた?うん。
欲しかった?欲しかってん。
よかったな。
うん。
大事にします〜。
あぁ〜…ハッハッハ!いろんな人と一緒に喜び一緒に笑いたい。
一枝さんはそんな思いで今日もメールを送ります。
岡田一枝さん100歳!そのつながり続ける人生にバンザイ!岡田さんは今もご健在で先月103歳を迎えられました。
その岡田さんからメッセージを頂戴しています。
「波平さんの温かみのある声で自分の人生を紹介してもらえた事がうれしかった。
あちらに行ったら波平さんに『あの時はありがとう』と言います」。
永井さんの優しい声は私たちの記憶の中に生き続けています。
永井一郎さんありがとうございました。
2014/04/07(月) 15:15〜15:41
NHK総合1・神戸
ろーかる フェイス「ありがとう永井一郎さん〜“百歳バンザイ!”思い出とともに」[字]

1月末に亡くなった声優の永井一郎さんは、9年に渡り広島局が統括した番組『百歳バンザイ!』のナレーションを担当した。過去を振り返り、その名ナレーションを味わう。

詳細情報
番組内容
声優・永井一郎さんが1月末に亡くなった。永井さんは2011年に終了するまで9年に渡り、広島放送局が統括した番組『百歳バンザイ!』のナレーションを担当。味のある温かい語り口が番組にぴったりと大きな反響を呼んだ。永井さんは糖尿病などの持病を抱えていたが、この番組のナレーションを重ねる中で、次第に大きな希望を感じるようになっていたという。過去の名作を振り返りながら永井さんの名ナレーションを味わっていく。
出演者
【キャスター】芳川隆一

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ニュース/報道 – その他

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